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2016年9月30日 アーカイブ

2016年9月30日

続はどこへ?~MARCや検索のはなし~

「続○○○○」というタイトルの本が検索してもでてこない、といった経験はありませんか。
実はMARCでは

本タイトル:○○○○
巻次:続

と項目を分けて記録しています。
そのため、「続」と「○○○○」を繫げたままの形で検索した場合には、検索システムにもよりますが、ひっかからないことが多くあります。


「タイトルは図書にあるまま転記しているのでは?」という声がきこえてきそうです。
基本はそのとおりです。ただ、「日本目録規則」には下のような規定があります。


本タイトルの上部または前方に表示されている事項でタイトル関連情報,巻次,回次,年次等,責任表示,版次,出版者名,シリーズ名のような書誌的事項と判定される事項がある場合は,次のようにする。
ア) これらの事項が本タイトルの一部分とみなされるときは,全体を本タイトルとして記録する。
イ) 本タイトルの一部分としてみなされず,別個の書誌的事項として判断されるときは情報源における表示の順序にかかわらず,当該書誌的事項の所定の記録順位に従って記録する。
(「日本目録規則」1987年版改訂3版 2.1.1.1D)


つまり、図書で本タイトルの頭に表示されていても、巻次とみなされるものは本タイトルには入れず、巻次として記録する、ということになります。
これをふまえて、TRCMARCでは「○○○○」の2巻目という意味で「続」がついているものについては、「続」を"巻次と判定"し、タイトルの頭(上部、前方)についていても"当該書誌的事項"=巻次として記録しています。


この形で記録することにより、正編と続編をまとめて配架したり、一緒に検索することが容易になっています。
「続○○○○」として本タイトルを記録すると、タイトルよみ一字目が「ゾ」になり、正編とは図書記号が違ってしまいますので、並べて配架されません。
「続」を巻次として正編と続編の本タイトルをあわせておけば、図書記号も同じになりますし、「○○○○」と検索した時点で正編だけでなく続編があることも分かります。


もちろん、頭にある「続」が全て巻次とみなされる訳ではなく、「続日本紀」などはちゃんと「続日本紀」を本タイトルとしていますのでご安心ください。

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