« 2021年2月24日 | メイン | 2021年2月26日 »

2021年2月25日 アーカイブ

2021年2月25日

神男女狂鬼

典拠・望月です。
2月の雑記のテーマは「鬼」。
毎年当日になって豆まき用の豆を用意しようとして、「売り切れ...」とがっくりしていたわたしですが、今年は"いつもより1日早い節分"が話題になっていたおかげで、はやめに豆を確保することができました。ちゃんと厄払いできたかしらん。

さてタイトル。「神男女狂鬼」とは何かといいますと、日本の伝統芸能のひとつである「能」に関連することばです。
1回の能の公演の上演形態は、現在では「能2番あいまに狂言1番」とか「狂言1番のあとに能1番」とかいった構成が一般的です。上演時間2~3時間といったところでしょうか。
しかし、江戸時代は能を1日に5番(あいまに狂言)上演していたそうで、その順番をあらわすのが「神男女狂鬼」なのです。

神(初番目物):神仏が主役。おめでたい。
男(二番目物):武将が主役。きほん負け戦だが勝つものもある。
女(三番目物):女性が主役。たおやか。
狂(四番目物):いろいろ。物狂いのものと、ほかの4つに分けられないものがここ。別名:雑能
鬼(五番目物):鬼をはじめ、人間でないものが主役。派手。

ざっくりかつ独断で解説してみました。
「鬼」は長い上演のラスト演目。妖怪があばれたり、怨霊が襲ってきたり、鬼を退治をしたり、アクション成分多めです。集中力も切れてくるころだから派手なのか、派手だからラストに演じられるようになったのか。「紅葉狩」のように、前シテは美しい女人、後シテは女人に化けていた鬼、みたいに見た目がガラッと変わる楽しさもあったり。能を初めて観るなら「鬼」、なんておすすめもできそうです。

2024年3月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク