« 2014年6月 | メイン | 2014年8月 »

2014年7月 アーカイブ

2014年7月31日

大人だって虫が気になる

新刊分類の横山です。
今月の雑記テーマは「虫」。

まさに今、虫ブーム到来中のわが家。
というのも、息子がお友だちからカブトムシをつがいでもらって飼い始めたから。
男の子を持つ先輩ママたちが話していた「昆虫ゼリー」なるものを買いに走る日がついにやってきました。

近くに木がたくさんある墓地があるせいか、わが家のベランダにもときどき虫たちが遊びに来てくれるので、野生(?)の虫にもよく会います。
つい先日遊びに来てくれたハラビロカマキリ
20140731.jpg

ゴマダラカミキリ
201407314.jpg

ゴマダラカミキリは見た瞬間「あっ!こいつ!!」と叫んでしまいました。
というのも、息子が持っている得田之久さんの昆虫絵本で見ていた虫だったので。

昆虫
(かがくのほん)

得田之久(ぶん・え)
福音館書店(1980)

本でしか見たことのなかった虫に実際に会うことができて感動!


その感動を味わって以来、道端で見かける虫が気になって仕方がない私。
これ、あの本に載っていた虫かしら...と。
子ども用の絵本ではやっぱり載っている虫の種類も限られていて少々物足りないな...と思っていたら、先日すごい本を見つけました。

昆虫探検(エクスプローラ)図鑑1600

川邊透(著・写真)
全国農村教育協会(2014.7)

大人のための昆虫図鑑!
昆虫の見た目で直感的に判別できるポスター「写真検索マトリックス」2枚付き、というかゆい所に手が届くような一冊。
この夏はこれを片手に虫との出会いを楽しむしかないな、と思っている今日この頃です。

2014年7月30日

きょうのデータ部☆(7/30)

物陰に佇みじっとこちらを窺っている...

140730kyatatu.jpg

脚立。
高いところの参考図書や文房具を取る際に出てきてもらいます。
片手で運べるくらい軽い、フットワークのよさが自慢です。

先々週の断裁機や先週の台車と違って、まだまだひよっこ。
出番は多くないですが、末永く活躍してほしいと思います。

ちなみにこちら、データ部に特有というものではなく...
実は各フロアにあるのでした。

2014年7月29日

ルンバ

きょうは「週刊新刊全点案内」1875号の発行日です。
掲載件数は1195件でした。


*こんな本がありました*


ルンバの気持ち

ルンバ(著)
G.B.(2014.7)

著者はルンバ。
2002年生まれ家庭用お掃除ロボット。
あのルンバです。
ルンバが日々の気持ちをつぶやいています。


「部屋を今一度そうじいたし申候」
「犬が飼えないなら、ルンバを飼えばいいじゃない」
「ルンバ、行きまーす!」
「人と人って、カタチが違うから合うんだよね」


・・・お掃除関係のことだけでもないみたい。
元ネタ(?)も一緒に載ってます。


表紙はルンバに猫が乗っている写真。
ルンバと猫をセットで飼いたいです。

2014年7月28日

和漢古書と現代書(「和装」「和本」「和書」(5))~ASで作成するデータについて~

こんにちは。データ部AS・伊藤です。主に和古書・漢籍を担当しています。

前回まで書いてきたように、NCRの「和古書」と「漢籍」の規定は、「内容による区分」と「書写年・出版年による区分」との両方を含んでいますが、この「書写年・出版年による区分」には「主として」という断り書きがあるのは前々回見たとおりです。この点について、具体的にはどのように扱えばよいか考えてみましょう。

以前書いたように、漢籍にしろ和古書(国書)にしろ、現実の出版・造本のあり方が、ある年でスパっと切り替わるわけではありません。慶應4年刊の図書と明治2年刊の図書とでは、多くの場合基本的に造りに違いはありません。多巻物、とくにこのころだと合巻(ごうかん)というジャンルのものにしばしば見られますが、はじめの巻は江戸時代に書かれて出版されていたものが、御一新をまたいで明治以降にもつづきが刊行される、といったこともよくあります。そうした場合、多くの場合もちろん本の体裁も何も変わりません。こうしたものなどを、機械的に年代で切り、片や和漢古書、片や現代書として扱うことが不合理なのは言うまでもありません。
これも前に書きましたが、和漢古書と現代書で目録の取り方を変える必要があるのは、和漢古書の場合、製作部数・現存部数がきわめて少ないので、一点一点の個別の資料の情報が重要であるのに対し、現代書は同版同刷で大量のものが残っており、一点一点の個別の資料で別々に書誌を作成する必要が無いからです。ということはどういうことかと言うと、和漢古書と現代書とを区別するポイントは、「装丁の違い」とかではなく、大量複製ができるか否かの「印刷方法の違い」だということです。木版印刷で一度に刷れるのは最大で数百部ですし、書写であれば一度に複製できるのは基本的に一部だけで、そこが大量複製できる現代書とは決定的に異なります。
そしてその印刷方法の大変換が起こったのが、日本では明治維新以降、中国だと辛亥革命以降であるわけですが、もちろんそこですべての本がいっせいに切り替わったわけではなく、明治以降でも筆による書写や木版印刷は営々と行われつづけます。とくに木版印刷の場合、版木さえあればいくらでも再刷りができますから、江戸時代に作られた版木を使って刷った本というのは相当量あります。こうしたものは造りも見た目も江戸時代以前のものとほぼ変わらず、当然和漢古書扱いすべきものです。
また江戸時代以前の伝統的な学術体系に則った著作や漢詩文集などは、内容が明治以降に成立したものであっても、体裁は昔のもののごとくに木版で刊行していたりします。こうしたものも、和漢古書扱いしたほうがよい場合もしばしばあります。ただし、本文の体裁は昔のようであっても、銅版や金属活字で印刷されたものはやはり現代書とすべきでしょうし、逆に木版のものでも、教科書や近代科学書・法律書など、明治以降になって初めてその体系が移入・成立したものは、和漢古書とはしないほうがよいでしょう。ペンや鉛筆など、明治以降になって初めて登場した道具による書写資料も同様です。
ちなみに、和漢古書としたほうがよいものと現代書とすべきものの割合が完全に逆転するのは、明治10年代と思われます。なお、謡本・書道手本・図録などは木版での刊行がかなり後までつづきますが、これらについては明治以降のものは原則みな現代書としたほうがよいでしょう。

中国の場合も基本的に同じで、民国以降もしばらく清以前と同じような本文のスタイル(体例(たいれい))の木版本が出続けますので、これらは和漢古書扱いしたほうがよいでしょう。なお、中国の場合、辛亥革命(1911)以前の19世紀後半から石印本・鉛印本といった新しい印刷方法による図書がかなり発行されていますが、これらも伝統的な体例であれば、和漢古書扱いすべきです(民国以降の石印本でもそうしたほうがよい場合もあります)。こちらでエポックメーキングとなるのは、現代中国での歴史区分でもそうしていますが、五四運動(1919)前後と言ってよいでしょう。

「和古書」「漢籍」すなわち和漢古書と現代書との弁別は上記のとおりですが、実際の作業にあたっては、もちろん、対象資料全体の構成から柔軟に考えるべきものと思います。
ちなみに、こうした「和古書」「漢籍」をまとめた言い方として「古典籍」というタームがあります。『古典籍総合目録』『日本古典籍書誌学辞典』『日本古典籍総合目録データベース』『古典籍総合データベース』などの「古典籍」ですね。「和漢古書」というのと同義と言ってよいと思いますが、ただ「古典籍」と言うと何となく格調の高い感じがあります。「古典籍」と称されるものの中に、実用書や娯楽本、はては猥本と言ってよいようなものを含めるのはちょっと気が引けるようであり、そうなると図書館的な「和漢古書」という言い方が、いちばん価値判断を含まず適切なのかもしれません。
さて、では具体的に、いま手にしている「和漢古書」が「和古書」なのか「漢籍」なのか、「和本」なのか「唐本」なのか、どうやって区別するのか? それは次回で(なお、次回はお盆休み明け以降になります)。

2014年7月25日

MARCのお手入れ、更新データ

毎年1月・7月といえば、データ部員として気になるのは芥川賞・直木賞。
2014年上半期の受賞作は先週木曜日7月18日の発表でした。
第151回の芥川賞受賞作「春の庭」は『週刊新刊全点案内』1875号(7/29発行)掲載予定です。
直木賞受賞作「破門」は『週刊新刊全点案内』1851号(2/4発行)にベルとして掲載されています。

さて、芥川賞受賞作は多くの場合、受賞後に単行本に収録されて刊行となるので、TRCMARCを最初に作成する時に
391A 芥川賞
391D 151(2014上半期)
と受賞情報を入れることができます。

一方、直木賞受賞の「破門」のように既にMARCの作成が済んでいるものはどうするかといえば、あたりまえですが、情報追加をしてMARCのデータを更新します。

ほかにMARC作成をした後で情報追加をするものとしては
新聞の書評情報
・増刷時に変更されたISBN
などがあげられます。

そのほか
新設件名標目採用に伴う累積MARCへの反映
・責任表示の読みが判明した等の訂正
改題前のMARCに、改題後のタイトルなどを注記
などなど
MARCは一度作っておしまい、ではなく常に手を入れつづけているのです。

更新データは通常、週1回土曜日朝にアップロードしております。
TOOLiも同じタイミングでデータが更新されていますので、よろしければ「破門」に直木賞の受賞情報が追加されていることを確認してみてください!

2014年7月24日

虫だけど家畜

新刊目録の望月です。
今月の雑記テーマは「虫」。
というわけで、先日横浜にあるシルク博物館を訪れたときの話から。

シルク博物館とは、その名の通り絹をテーマとした博物館で、絹の科学や服飾の歴史などが学べるところです。
草木染めの美しい絹、海外に輸出されていたスカーフ、色とりどりの着物や民族衣装などが展示してある一角に、「カサカサ」というひそやかな音ともにそれはいました。
カイコです。
小学校の時学校で飼っていたので、久しぶりの再会。「カサカサ」というのはカイコがエサを食べるときの音でした。体に似合わないほどの大量のエサを無心に食べている姿がかわいらしくて、ずっと眺めてしまいます。
隣では、少し大きなカイコが今まさに繭を作ろうとして糸を吐きだしているところでした。こちらも無心に行ったり来たりと顔を動かして真っ白い繭を作っていきます。最初は姿が透けて見えていましたが、だんだんと壁が厚くなり見えなくなっていきました。懸命さが愛らしい。

このようにカイコを愛でているわたしですが、この話を友人にした時、「でも生糸にするには蛾になる前に殺しちゃうんだよね?」と言われました。たしかに。それを思うとちょっとかわいそう...。

しかし、先日こちらの本を見かけたとき知りました。カイコは家畜なのだと。人間が手をかけないと育たないならこの運命も仕方がないのだと。

大研究カイコ図鑑 生態から飼育方法、歴史まで。カイコのひみつがすべてわかる!

横山岳(監修) 国土社編集部(編集)
国土社(2014.7)


富岡製糸場が世界文化遺産に選ばれた今、近代日本の絹産業を支えた養蚕や、工業化の歴史、産業の発展などカイコ周りでいろいろ調べてみたくなりました。夏休みの宿題ですね。

2014年7月23日

きょうのデータ部☆(7/23)

朝のバックヤードにてじっと活躍の時を待っている。

140723daisha .JPG

台車です。
角についている黄色いのはクッションです。

本の詰まった段ボールはもちろん、コピー用紙や使用済みPC等々さまざまなものを運びます。

こちら動かすのにちょっとコツが必要でして...
たまに私が使うとすぐにあらぬ方向に連れて行かれます。

2014年7月22日

古代へタイムスリップ

きょうは「週刊新刊全点案内」1874号の発行日です。
掲載件数は1208件でした。

*こんな本がありました*
関東地方も今日で梅雨明けとなり、いよいよ本格的に夏到来ですね。
先週で学校も終わり、夏休みに入るこどもたちが帰宅するのも見かけました。

さて夏休みの自由研究のテーマに、こんな本はいかがでしょうか。

シーラカンスの謎
安部/義孝 (共著)
誠文堂新光社

古代よりその姿形を変えることなく「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスについて書かれた本。
児童向けですが、大人が読んでもわかりやすくおもしろそうです。

「水族館」革命
石垣/幸二(著)
宝島社

こちらは1873号に掲載された本ですが一緒にご紹介。
この本で紹介されている沼津港深海水族館のシーラカンス・ミュージアムでは冷凍シーラカンスを見ることができるそうです。また深海というと地上では考えられないような奇妙な生き物の宝庫で異世界に迷い込んだ気持ちになりそうです。

化石つながりでこんな本も。
化石観察入門
芝原/暁彦(著)
誠文堂新光社

見やすい大きな地層の断面の写真とともに化石の観察のポイントについて解説されています。
積み重なった地層や化石から地球の46億年の歴史の片鱗が見えてどきどきします。

昔博物館で化石を見てとてもわくわくしたのを思い出し、ひさしぶりにまた出かけてみたくなりました。

2014年7月18日

聖書の分類ってどうなってるの? ~分類/件名のおはなし・51~


読んだことはなくても、世界中の人たちがその存在を知っている本といえば、おそらく「聖書」ではないでしょうか。
先日、自宅の本棚から久しぶりに聖書を手にとってみました。大学での専門が聖書学だったので、我が家には2冊の聖書があります(キリスト教系の大学でしたが、聖書学を専攻する学生は稀で、ちょっと変わった人扱いされていました...)。

どちらも日本聖書協会が発行したもので、1冊は1954年に出版された口語訳聖書、もう1冊は1987年に出版された新共同訳聖書です(その他の翻訳としては、新改訳や共同訳などがあります)。

聖書は翻訳の方針が違うと、表現や意味合いもかなり違ってくるので、どの訳で読むかがけっこう重要だったりします。現在は、プロテスタント教会とカトリック教会が共同で訳した新共同訳聖書がもっとも普及しているように思います(個人的には口語訳が好きですが...)。


さて、日本十進分類法(NDC)新訂9版では、聖書の分類はどうなっているのでしょうか。
聖書の分類は193ですが、193の下には、「193.01 聖書神学」から「193.9 聖書外伝.偽典」まで、なんと52もの分類があります。聖書は多数の文書から成り立っているので、必然的に分類も多くなっています。といっても、すべての文書に分類記号が振られているわけではありません。

たとえば、新約聖書にはパウロという人物が書いた13の書簡が収められていますが、そのうち7つの書簡(4大書簡と呼ばれるもの+パウロが投獄されていた時に書いた3つの書簡)は、「193.71 パウロの書簡.パウロ神学」として、ひとつの分類にまとめられています。これらは、パウロ書簡と呼ばれるもののうち、パウロが伝道先の教会や信徒たちに宛てて書いたものです。

残りの書簡のうち、個人に宛てた手紙である「193.72 牧会書簡:テモテ書,テトス書」(教会のあり方について書いたもの)と「193.73 ピレモン書」(個人的な手紙)は、それぞれ別の分類記号があてられています。これらは前の7つの書簡とは意味合いが違うので、分類が違うのもうなずけます。
また、旧約聖書の分類では、比較的短い預言書(ホセア書、アモス書、ミカ書など)は、「193.46 小予言書[12人の書]」にまとめられています。"小"予言書(預言書)と呼ばれていますが、それぞれ非常に読み応えがあります。


その他にも、聖書の分類で気になるところはありますが、どんどんマニアックな世界に入り込むのでこのへんで...。機会があったら「198 各教派.教会史」あたりの分類にも触れてみたいですね。

2014年7月17日

かなぶんチェック


こんにちは。データ部新刊目録 大谷です。

7月木曜日の雑記のテーマは「虫」です。

TRC本社のそばにある、緑ゆたかな教育の森公園。
桜並木の中に、なぜか、その1本だけ
夏になるとカナブンがたくさん集まる木があるのです。
ちょっとめずらしい光景です。

そろそろそんな時期だと思い出し、
見に行ってみたところ...
いましたいました!

20140717.jpg


隣に並んでいる木にはほとんどいなくて
この木に集中する理由は謎です。
樹液が多く出てるとかいったことでしょうか?


近隣の小学生の皆さん、
夏休みの自由研究のテーマにいかがでしょう。
ただし、この木がどこにあるのかは、ヒミツです。
探してみてくださいね。
(気候などの理由で、様子は日々変化します)

2014年7月16日

きょうのデータ部☆(7/16)

朝日を浴びて輝く...こちらの道具。

140716.JPG

断裁機、と言うのでしょうか。(それとも裁断機?)
本の間に挟むメモ用紙を作成する時などに使っています。

似たようなものが、小学校の印刷室にもありました。
当時「子どもは触っちゃダメ」と言われていたからか、
未だに使用する際、やや緊張します。

2014年7月15日

今年も...

きょうは「週刊新刊全点案内」1873号の発行日です。
掲載件数は1251件でした。


*こんな本がありました*


今週号には「高校野球」に関する本が、9冊も掲載されています。


甲子園データバイブル 2014
(メディアックスMOOK)

メディアックス(2014.8)


永遠の一球
(河出文庫)

松永/多佳倫(著)
河出書房新社(2014.7)


思い出甲子園真夏の高校野球B級ニュース事件簿」

久保田/龍雄(執筆)
日刊スポーツ出版社(2014.7)


高校野球敗者の心理」

田尻/賢誉(著)
日刊スポーツ出版社(2014.7)


などなど。
急に目につくようになり、季節を感じます。
また今年も夏が来るんですね。

ちなみに、TRC MARCでは「高校野球」という件名を付与していますので、高校野球の関連本だけをまとめて検索することができます。

2014年7月14日

和本と唐本(「和装」「和本」「和書」(4))~ASで作成するデータについて~

こんにちは。データ部AS・伊藤です。主に和装本を(和古書・漢籍を、というほうが正確ですが)を担当しています。

前回、『日本目録規則』1987年版改訂3版の「用語解説」の定義においての、明治期の和刻本漢籍の扱いの問題について書いてみました。要するに、内容(言語)だけではなく製作年もカテゴライズの要素とするならば、製作地がそれにともなって問題になってくる、ということです。
漢籍であろうと国書(和古書)であろうと、日本で書写・出版されたものと中国で書写・出版されたものとを区別する言い方はあるのでしょうか。NCR等には残念ながら載っていないようですが、ちゃんと存在します。それが「和本」と「唐本(とうほん)」というタームです。
橋口侯之助著『和本入門』(平凡社刊)という本では「有史以来、明治の初め頃までに日本で書かれたか、印刷された書物の総称」というのを「和本」の定義とし、これであれば「仏書・漢籍から庶民向けの本まで、古い書物の類を全般的にあらわす用語になる」としています。目録作成の現場に即して言えば、「出版地コード」に対応するのが「和本」「唐本」の区別、「言語コード」に対応するのが「和古書」「漢籍」の区別だと言えば、理解しやすいでしょう。
ちなみに、江戸時代以前の「和装本」はみな「和本」ですが、逆は必ずしも成り立ちません。一枚物の地図などは、「和本」ではありますが、「和装本」とは言いがたいです。折本や巻物なども、広い意味では「和装」に含まれますが、狭い意味では「和装本」というとやはり綴じられた冊子のものを指すことが多いかと思われます。

ということで、「書写地・出版地」によって図書をカテゴライズするのが「和本」と「唐本」の区分です。NCRの「和古書」と「漢籍」の規定は、「言語による区分」と「書写年・出版年による区分」との両方を含んでいますが、「書写年・出版年による区分」は当然、「書写地・出版地による区分」と対応するわけで、「言語による区分」とは直接には無関係です。「言語による区分」と「書写地・出版地による区分」とが事実上一致するのならば問題ないのですが、そうでないことは今まで見てきたとおりです。
このことが先に指摘したNCRの用語解説の問題につながるわけで、したがってこの解説は
漢籍 中国人の編著書で,かつ中国文で書かれたもの。日本等で書写・刊行されたものをも含む。唐本は主として1911年(辛亥革命)以前に書写・刊行されたもの、和本は主として江戸時代まで(1868年以前)に書写・刊行された図書をいう。
としたほうが適切なのでは、という見解もじゅうぶんありうるかと思います(もっとも、こう書くのであれば「唐本」「和本」というタームをしっかり定義づけしておかないといけませんが)。
なお、「和本」の「漢籍」は「和刻本漢籍」を主として多数ありますが、「唐本」の「国書」というのは、ほとんどありません(きわめてまれにですが、無いわけではありません)。

ちなみに、この「用語解説」でもう一個、「小さな問題」を指摘しておきましょう。
和古書が「主として江戸時代まで(1868年以前)に書写・刊行された図書をいう」とあるのに、漢籍が「主として1911年(辛亥革命)以前に刊行されたものをいう」とあるのを見て、「漢籍の場合は、書写されたものは刊行されたものと違う扱いになるんですか?」と聞かれたことがあります。いえ、そんなことはない・・・はずだと思いますが、それとも何か理由があるのでしょうか。ご存知の方には、ぜひご教示いただきたいと思います。
まあ実際、日本国内で、中国で書写されたものに触れることは圧倒的に少ないです。でも、念のため書いておきますが、漢籍の写本(鈔本)はたくさん見ます。この違いは・・・もう大丈夫でしょうか?

以上見てきたように、「和装」と「線装」、「和古書(国書)」と「漢籍」、「和本」と「唐本」は、それぞれ「装丁による区分」、「言語(および製作年)による区分」、「製作地による区分」による、それぞれ異なった対になる概念ですので、きちんと理解して使い分けなければなりません。
もっとも、「和装本」「和古書」「和本」というのを、ほぼ同じ内容を指すものとして使っても、実態としてはそんなに実害はないことは多く、仕様書などではっきり認識されないまま何となく使われていることが多いです。でも、
和装本であるが、和古書ではない    ・・・和装現代書
和古書ではないが、和本である    ・・・和刻本漢籍
和本であるが、和装本ではない    ・・・一枚物(・巻物・折本)
といったことも多々ありますので、やはりちゃんとわかっていたほうがよいですね。
ところで、「和装本であるが、和古書ではない」パターンなどに関連して、出版年代の問題を後回しにしていました。では具体的にどのように処理すればよいのか、それは次回で。

2014年7月11日

名前の由来~典拠のはなし~

図書の著者や、CD演奏者・DVD出演者などの
典拠ファイルを日々作成しています。
各種の資料を調べていく中で、名前の由来を知ることがあり
「へーそうだったのか!」と思うこともしばしば。

「トム・ソーヤーの冒険」「ハックルベリー・フィンの冒険」などの
著者マーク・トウェイン(本名:サミュエル・ラングホーン・クレメンズ)
ディズニーランドの蒸気船で馴染のある方も多いかもしれませんね。
Twain,Mark
1835年ミシシッピー川沿いの開拓地に生まれ育った彼は、
12歳の時父が急死、印刷所の植字工見習を経て
1857年少年時代からの夢だった蒸気船の水先案内人になりました。
「マーク・トウェイン」とは水先案内人の用語、
水深2尋(ひろ)=12フィートのことで、蒸気船の安全航行水域を意味し、
水先案内の経験のある人には最も快い響きをもつ言葉だったそうです。
彼にとっても誇り高き名前だったのですね。

その後彼は、新聞記者、講演家、作家となっていくわけですが、
参考資料の「集英社世界文学大事典」では、
彼の生涯を6ページにわたって興味深く知ることができます。
次回ディズニーランド「マーク・トウェイン号」に乗船の際には
作家「マーク・トウェイン」に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

また、報道写真家ロバート・キャパ(Capa,Robert)
のパートナーであるゲルダ・タロー(Taro,Gerda)
については昨年横浜美術館で開催された
「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」
を見に行った際に、「タロー」はキャパと親交のあった
画家・岡本太郎に由来する説があることを知りました。
海外でも岡本太郎は影響力があったようです。

では名前にまつわるお話はいずれまた...。

2014年7月10日

むしむしな季節に虫の本

もう夏目前、毎日蒸し暑いですね。あんな虫やこんな虫がイキイキ活動する季節になりました。ということで、今月の雑記テーマは「虫」です。

私にとって今一番の虫問題は、寝室で近くに遠くに聞こえる「プゥ~ン」。そう奴です!
聞こえたらまずは明かりをつけて壁を睨み(知ってますか?いきなり明かりがつくと奴等は壁にとまることを。)、ホームセンターで買った電撃ラケットを振り回し、それでダメなら蚊取り線香をつけて一晩いぶされます。
先日、水受けにボウフラを見つけたときは、「死ね!」と呟きつつ熱いアスファルトにぶちまけておりました

奴等は確実に人類より生き延びそうなので情けは無用ですが、とはいえ、自らの快適のためだけに虫を死ね死ねする姿を見せるのは、子どもの教育上よろしくない?などとも思うこのごろです。せめて、本を読んで小さな命に一瞬思いを馳せて、バランスを取ってみようかな?

カ ヤブカの一生
調べよう!身近な害虫図鑑 1 ハエ、ゴキブリなど」 

熱い本が多い「虫」本の世界ですが、最近の流行か、きれいでドラマティックな写真を集めたものが目につきました。

世界の美しい虫
美しすぎるカブトムシ図鑑
虫と蟲とムシ」 


愛が昂じると写真だけではものたりない?スケッチの勧めも見つけました。

昆虫の描き方

ジャンルに特化した熱い本もあります。

いもかわくん
MOTHPHILIA 氷堂涼二蛾集
↑「蛾」集です。蛾の擬人化に蛾萌え漫画。

2014年7月 9日

続・新入社員のご紹介

本年度、TRCデータ部は4名の新入社員を迎えました。
2週にわたってご紹介しています。本日は後半戦。

こちらはHです。新刊書の目録作成中です。

hosoi07092.jpg

「6月よりデータ部新刊目録で研修中のHです。
たくさんの本に触れられることに喜びを感じながら
目録をとるにあたっては疑問が尽きることなく、勉強の毎日です。
"スピード"と"正確性"の両立を目指し、努力してまいります。
よろしくお願いいたします。」


続きまして、Tです。
データ部AS(学術情報ソリューション)配属となりました。

takenoya0709.jpg

「ASに配属となったTと申します。
普段目にする機会の無い本の数々に、まだまだ戸惑ってばかりいますが
何でも来いと言えるようになる日を目指して精一杯頑張ります!」


今後の活躍に期待しています!

2014年7月 8日

変化してます

きょうは「週刊新刊全点案内」1872号の発行日です。
掲載件数は1212件でした。

*こんな本がありました*


変化朝顔図鑑」

仁田坂/英二(著)
化学同人(2014.7)

「へんげあさがお」ではなく「へんかあさがお」と読みます。

朝顔というと青や赤のまあるい花をイメージしますが、カーネーションのようなギザギザ朝顔や、花びらがもはやヒモ状態の朝顔など、本当に「変化」したものばかりが紹介されています。
こういった変化朝顔は江戸時代に流行し、遺伝も受粉も知らない当時の人々がつくりあげ、現在まで保存されているそうです。
美しい写真のほか、遺伝の組み合わせや新しいアサガオの作り方も載っているので、オリジナル変化朝顔作成にチャレンジできそう?

小学生時代、夏休みの宿題で朝顔の観察日記を嫌々つけた覚えがありますが、こんな変化朝顔なら楽しく観察できそうです。

2014年7月 7日

和刻本漢籍(「和装」「和本」「和書」(3))~ASで作成するデータについて~

こんにちは。データ部AS・伊藤です。主に和装本を(和古書・漢籍を、というほうが正確ですが)を担当しています。

さて前回、『日本目録規則』1987年版改訂3版の「用語解説」の
漢籍 中国人の編著書で,かつ中国文で書かれたもの。主として1911年(辛亥革命)以前に刊行されたものをいう。日本等で刊行されたものをも含む。
和古書 日本人の編著書で,かつ日本文で書かれ,日本で書写・出版された和書のうち,主として江戸時代まで(1868年以前)に書写・刊行された図書をいう。
という規定について、ちょっと問題がある、と書きました。いったい何が問題なのでしょう。

1911年より後のものでも(一番狭い意味での)漢籍になるものや、1868年より後のものでも和古書になるものがあるということでしょうか? いえ、NCRにはちゃんと「主として」書いてあります。漢籍にしろ和古書(国書)にしろ、出版年代がひとつの区切りになるといっても、現実の出版・造本のあり方が、ある年でスパっと切り替わるわけではない、というには当然のことです。ですので、このことについては、それ自体はまた後ほど取り上げるとして、「大きな問題」ではありません。

「問題がある」のはこういうことです。1868年から1911年の間に日本で刊行された「漢籍」の扱いはどうなるのでしょうか?
「漢籍」の規定のところで明記されているとおり、「日本等で刊行されたもの」も漢籍に含まれます。前回書いたとおり、「国書(和古書)」「漢籍」の区分は、あくまで日本語で書かれたものか中国語で書かれたものかという区別で、出版地は関係ありません。実際に、日本で刊行された漢籍というのは相当な量にのぼります。これらを「和刻本」と言います。「刻」はこの場合「刊」と同義で、「日本で出版された本」ということです。
当然ながら国書(和古書)も「日本で出版された本」なわけですが、「和刻本」といった場合、基本的に国書(和古書)は指しません。というのは、日本で目にする漢籍の場合、日本で出版されたものと中国で出版されたものとが半々か、むしろ前者が多いくらいで、大別する必要があるのに対し、国書(和古書)は当然ながらほぼ100%出版地が日本なので、ことさらに言う必要が無いのです。

「和刻本」の漢籍については長澤規矩也著『和刻本漢籍分類目録』(汲古書院刊)という基本的な工具書があり、医書・仏書以外はほとんど網羅されています。ただし、この場合の漢籍は、「内容の成立年代が清以前」の「中国語で書かれたもの」という本来の原則のとおり、出版年が明治以降のものも含まれています。
しかし、NCRの規定ではカテゴライズの要素として「刊行年」があることは明記されていますから、ではNCRにおいて明治以降の「和刻本漢籍」はどういう扱いになるのでしょうか? 和刻本であっても「漢籍」なのですから、素直に読めば、1911年(辛亥革命)以前に日本で刊行されたものは、「漢籍」として和漢古書特有の規定を適用させるべき、ということになります。偶然にも1912年は大正元年ですので、ちょうど明治と大正との区切りと一致することにもなります。

しかしながら、果たしてそれでよい・・・のでしょうか? NCRで「和古書」「漢籍」に特有の規定を設けたのは、現代書とそれら和漢古書とで、本のありようそのものが大きく異なり、同じ規則で目録を作成することに無理がありすぎるからでした。「本のありよう」の一番大きな違いは、近代的活版印刷により、大量複製が可能になったか否かという点です。江戸時代以前では一度に刷られる図書の部数は最大でも数百部、同じ刷りの中で現存する部数は数点から数十点というのがふつうで、だからこそ蔵書印や書き入れなど、個別の図書現物ごとの記録が必要になります。それに対し、装丁が和装であろうと内容が古いものであろうと、何千部も刷られ何百部も残っている図書について、一点ずつ別物扱いする必要があろうはずがありません。
そうした印刷方法、というかメディアの様相が変わったのが、日本では明治維新、中国では辛亥革命を起点とする時期、ということなのです。日本で明治から大正に変わる時点で、そうは大きな変化が起こったわけではありません。
この大転換の時期はあくまで、物理的存在としての図書の製作地が日本か中国かによって決まってくるので、内容が日本語か中国語かということはまったく関係ありません。ですので、明治維新以降の「和書」が現代書扱いされるのに、まったく同じような体裁で刊行された明治期の「和刻本漢籍」が現代書扱いされない、というのはやはりちょっと不合理とも言えるのです。

ということで、1868年から1911年の間に日本で刊行された「漢籍」については、和書と同様にむしろ、原則は現代書扱い、ただし場合によっては和漢古書扱いも可、とすべきという考え方もじゅうぶんありうるわけです。ではこの「用語解説」でそのことを示すとしたらどうすればよいか、それは次回で。

2014年7月 4日

グルメガイドを探したい~TOOLiで探そう~

これから夏休みに向けて、旅行を計画している方も多いのではないでしょうか。
旅行の楽しみといえば、観光...よりも食べ物!
ということで、TOOLiを使ってグルメガイドを探す方法をご紹介します。

まず、「すべての項目」に行きたい場所の名前を入れます。
たとえば、夏は涼しいところに行きたいよね、ということで「北海道」といれてみましょう。
そして、「資料形式」の「飲食店ガイド」を選びます。
これだけで、北海道のグルメガイドが見つかります。

また、「ジャンル」を使って探す方法もあります。
同じように「すべての項目」に地名を入れ、今度は「ジャンル」の中から、「旅行・地図>目的別ガイド>グルメ」を選びます。
これで検索すればOK。
この「目的別ガイド」には様々な種類があって、「グルメ」のほか「世界遺産」「温泉」「テーマパーク」など、目的に応じたガイドを探すことができます。

海外に出かけられる方は、ガイドブックと一緒に会話本も借りてみてはいかがでしょう。
「ジャンル」の「旅行・地図」の下には「旅行会話」というジャンルもあります。
この下の「英語」を選べば、学習書としての英会話本とは別に、旅行目的のための英会話本が検索できます。

ガイドブックは星の数ほど出版されていますが、ほんのひと手間で、より自分の目的に合ったガイドブックを探すことができるのです。
ぜひ、TOOLiをご活用くださいね。


2014年7月 2日

新入社員のご紹介

本年度、TRCデータ部は4名の新入社員を迎えました。
2週にわたってご紹介します。

一人目はOです。現在、新刊目録の部署で研修しています。

ohta0702.jpg

「はじめまして。新人のOと申します。
さまざまな図書の目録を正しくとる、という仕事は想像していたより難しいのですが、
その難しさを楽しめるようになっていきたいと思います。
毎日いろいろなことを吸収して、成長していけるように頑張ります。
どうぞよろしくお願いします。」


続きまして。
同じく新刊目録で研修中のOです。

ochiai0702.jpg

「やればやるほど奥が深いMARCに苦戦の毎日ですが、
こつこつ知識を増やして頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします。」


今後の活躍に期待しています!

2014年7月 3日

「未来のモノづくり-3Dプリンタから始まる次の社会」

今年1月のデータ部ログで、新しい件名「3Dプリンタ」を作ったことをお知らせしましたが、覚えている方はいらっしゃるでしょうか(記事はこちら)。

1月に件名を新設したあとも、毎月数冊、3Dプリンタの本が出版されています。それらの中に、世界に250か所ある「Fablab(ファブラボ)」(=個人が3Dプリンタやレーザーカッター等を自由に利用できる工房)を日本に設立した田中浩也氏(慶應義塾大学准教授)の新刊があります。


SFを実現する~3Dプリンタの想像力」

田中浩也(著)
講談社現代新書(2014.5)


先月20日、千代田区立日比谷図書文化館で、その田中浩也氏と芥川賞作家・平野啓一郎氏による、花の同級生異色コラボ対談「未来のモノづくり-3Dプリンタから始まる次の社会」(主催:千代田区立日比谷図書文化館)というイベントがありました。

p20140705-1.JPG

インターネットが社会インフラとなり、ネット上で人と人がつながる「ソーシャルネットワーク」が生まれた現代。田中氏は、3Dプリンタをはじめとするデジタル工作機械の登場により、画面上のデジタルデータだけでなく、3次元の「物質データ」をもやりとりする新しいネットワーク社会が迫っていると指摘しています。

といっても、ピンとこない方が多いかもしれません。

たとえば田中氏は、東日本大震災後、海外に住む友人から、「汚染水の水質検査に使えるDIY顕微鏡キットのデータをつくったのでデータを送るから物質化して試してみてほしい」といった内容のメールを受け取ったそうです。そこで田中氏は、送られてきたデータをもとに、デジタル工作機械を使って部品をつくり、ウェブカメラなどを取り付け、顕微鏡を完成させたというのです。それ以来、こうした「モノの送受信」は、田中氏の日常になっているそうです。

どうでしょうか?情報だけを送るのでも、物そのものを送るのでもない、情報と物質が混ざり合った社会の姿が少しイメージできたでしょうか?


今回のイベントでは、スミソニアン博物館が収蔵品の3Dデータを無料配布していること、自社の部品の3Dデータを公開しているメーカーがあること、3Dプリンタで作られた医療用ギブスが登場していることなど、興味深い事例がたくさん紹介されていました。
また、あるスリッパのデザインデータがオープンソース化されたことで、そのスリッパが世界各地で、それぞれの地域の素材を使ってアレンジされているエピソードなどもありました。


「大量生産・大量消費・大量廃棄」の現代では、ものを「つくる人」と「つかう人」が分断されてきましたが、3Dプリンタなどのデジタル工作機械によって、自分が欲しいものを自分でつくることができるようになります。そして、自分でものをつくることは、実は「自分」をつくることにつながっていくと、田中氏は言います。


p20140705-2.JPG

特に今回は、対談相手が京都大学の同級生(バンド仲間だったそう!)である平野啓一郎氏だったこともあり、ただの3Dプリンタ論ではなく、本質的な次世代社会論にもなっていたように思います。場内からも多くの質問があがり、とても刺激的な2時間でした。

ちなみに、今回のイベントに合わせて、日比谷図書文化館2階ホールには同館の所蔵データベースで調べた3Dプリンタの記事が展示されていました。


すでにアメリカには、3Dプリンタを設置している公共図書館があるそうですし、日本でも慶應義塾大学SFCの図書館に設置されています(田中氏のお話によると、学生たちは積極的に3Dプリンタを活用しているそうです)。
ものづくりの拠点としての図書館、そんな新しい姿がリアルに見えてきたのではないでしょうか。

(※写真は千代田区立日比谷図書文化館の許可を得て掲載しています)

2014年7月 1日

なにやら人気のイカやタコ

きょうは「週刊新刊全点案内」1871号の発行日です。
掲載件数は1477件でした。

7月の表紙はこちら。

p20140701.jpg

* こんな本がありました*

「世界で一番美しいイカとタコの図鑑」

窪寺/恒己(監修)
エクスナレッジ(2014.6)

昨年は、ダイオウイカがちょっとしたブームになりましたね。
イカの本がたくさん出版されたように思います。
この本の監修も、NHKのダイオウイカ番組で有名になった窪寺先生。
カラフルなイカとタコたちの写真集です。
「ダイオウイカ(カラー魚拓)1/6サイズ(2枚)」がついてます!

タコ単独の本も、最近、目立っています。

「タコの教科書」

リチャード・シュヴァイド(著)
エクスナレッジ(2014.7)

「タコの才能 いちばん賢い無脊椎動物」

キャサリン・ハーモン・カレッジ(著)
太田出版(2014.4)

「日本のタコ学」

奥谷/喬司(編著)
東海大学出版会(2013.6)

タコってそんなに賢いの?
気になります...。

2024年3月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク