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2012年12月 アーカイブ

2012年12月28日

2012年のデータ部ログ

こんにちは、新刊目録の望月です。
データ部ログ、2012年最後の更新です。
最後ですので、今年のブログから主なニュースと連載記事をまとめてみようと思います。

■2012年MARC改訂に関するもの
2012年MARC改訂」(個人名統一標目(読み)の一部訂正について)
2012年MARC改訂その2」(続き物であることの明記について)
2012年MARC改訂その3」(新ジャンルの提供について)
2012年MARC改訂その4」(楽譜の「週刊新刊全点案内」への掲載について)
文庫の内容紹介文~2012年MARC改訂その5
どんなに名前が変わっても」(改題後のタイトルなどの注記について)
新刊案内リニューアルのお知らせ」(MARC改訂を「新刊案内」に反映しました)

■連載記事
図書館業務とTRCサービスメニュー
「TRCむかし話(1)(2)(3)(4)(5)

■その他
いろいろ話題になりましたメーカーのレシピ集について
こんなレシピはいかが?
食欲の秋に...
振り返ると
池のかるがも!シリーズ
7月8月9月10月11月

今年もご愛顧まことにありがとうございました。
来年は1月7日(月)から更新再開の予定です。
それでは、よいお年を!


2012年12月27日

2012年のNo.1を探してみよう

~~ MARCで探そうQ&A 第18回 ~~


すでにお知らせしたとおり、2012年発行の『週刊新刊全点案内』に掲載された本の件数は67,023件でした。たくさんの本が発行されましたね。今日は今年を振り返りながら、2012年に発行された本のNo.1を探してみましょう!


Q. 今年出版された中で1番高額な本は?

A. 出版年月と価格のかけあわせ検索で探してみましょう。

出版年月に「2012年1月 ~ 2012年12月」の値を指定。2012年発行の『週刊新刊全点案内』掲載分の本、ということで探すなら、出版年月の代わりに新刊案内号数を指定します。2012年に発行された『週刊新刊全点案内』の号数は、1月10日発行の1749号から今週12月25日発行の1797号でした。検索項目、新刊案内号数に「1749~1797」と入力すればOKです。

それに、価格を組み合わせて検索します。ざっくり、¥100000以上を指定して検索してみます。すると...セット物のセット価格も含まれてしまっていますが、350件もヒットしてしまいました。10万円の本、というとすごく高額な気がしますが、けっこうあるものです。そこで、もうちょっと価格を吊り上げ、¥300000で再検索。セット物を除くと、今年1番高かった本が判明しました。これです。


ジェネリック医薬品合成マニュアル 2012

シーエムシー出版(2012.3)


発行は高い本でおなじみのシーエムシー出版でした。やっぱり!


Q. 今年出版された中で1番大きな本は何だった?

A. 出版年月と大きさのかけあわせ検索で探してみましょう。

出版年月、または新刊案内号数の指定は上記と同じ。それに、大きさを組み合わせて検索します。またざっくり、50cm以上を指定して検索してみます。すると...53cmの本が2冊。今年1番大きかった本はこれでした。


時の迷路 恐竜時代から江戸時代まで
(大きな絵本)

香川元太郎(作・絵)
PHP研究所(2012.5)


昆虫の迷路 秘密の穴をとおって虫の世界へ
(大きな絵本)

香川元太郎(作・絵)
PHP研究所(2012.5)


共に、PHP出版の大きな絵本シリーズです。

そういえば、図書館の児童書のところに行くとビッグブックコーナーができていて、読み聞かせ用の大きな絵本たちがそこで異彩を放っていますね。先日私も息子(3歳)と図書館にでかけ、普段うちで読んでいるお気に入りの絵本の「はらぺこあおむし」のビッグブック(なんと42×58cm!)を出してあげたら大興奮でした。重すぎて息子には持てなかったんですけどね。


さて、みなさんもこのようにかけあわせ検索で、いろいろな今年のNo.1の本を探してみてください。こんな本が今年出てたのか~と思わぬ発見につながるかもしれません。

2012年12月25日

大正時代の風景

本日は「週刊新刊全点案内」1797号の発行日です。
掲載件数は1798件でした。

今年最後の「新刊案内」は、ずしっと重さを感じる厚さになりました。
2012年の掲載総件数は67,023件。先日もお伝えしたように、昨年より増加しました。

*こんな本がありました*

絵葉書で読み解く大正時代

学習院大学史料館(編)
彩流社
(2012.12)

大正時代の絵葉書を、その時代を写し出す鏡としての観点から紹介している本です。
立ち並ぶ近代建築、華やかな街を闊歩する人びとといった、大正時代の日本の勢いを感じさせるような絵葉書がたくさん並べてありました。
古い写真も、色の鮮やかなイラストも種類はさまざま。興味深くてパラパラとページをめくっているうちに、ふと灰色の、崩れた建物の写真の絵葉書があるのが目に入りました。

それは、関東大震災の絵葉書でした。災害の写真の絵葉書があったなんて!
遠い土地の人に、こんなできごとがあったんだよと伝えるものだったのでしょうか。
帯の文句に「メディアとしての絵葉書」とありましたが、なるほどメディアとしての役割も持っていたのですね。

今年は大正元年から100年だったそうです。100年前の風景の欠片をじっくりと眺めたくなりました。


2012年12月21日

振り返ると

2012年も早いもので残り1週間ちょっと。
本年もデータ部は日々MARC作成に励んでまいりました。
1年間の作成件数は、67,023件。
(「週刊新刊全点案内」掲載MARC件数です)

ふたを開けてみれば、昨年の64,363件よりも2660件増(約104%)という結果に。
2012年1月より「週刊新刊全点案内」掲載対象に楽譜を加えていますので、その分増えるのは道理です。
ちなみに楽譜のMARCは1200件ほどでした。数えてびっくり、月平均100件です。こんなに作成していたとは。

思い返せば、今年は商品レシピ本を多く目にしました。
ここ2ヶ月だけでも10冊ちかく刊行されています。
インパクトがあったのはこれらでしょうか。

日清食品のラーメンレシピ おなじみの袋めんが大変身!
(Lady Bird Shogakukan Jitsuyo Series)

小学館(2012.10)

社員公認マロニーレシピ

マロニー株式会社(著)
幻冬舎(2012.12)

明治ブルガリアヨーグルトレシピBOOK おいしい103品!

明治(監修)
アスコム(2012.12)

健康・美容わさびレシピ 金印わさびが真剣に考えた!
(タツミムック)

金印株式会社(監修)
辰巳出版(2013.1)


あわせて塩こうじ本も何回見たことか。来年はどんなブームがくるのでしょう。楽しみです。

2012年12月26日

2012年の新設件名を振り返る

早いもので今年もあと5日を残すばかりとなりました。
本当に師走といった感じで、12月になってからは「朝寒い!本多い!」と言っている間にいつの間にか年末になってしまいました。

データ部ログは明後日が年内最終更新ですが、一足早く今年新設した件名を振り返ってみたいと思います。
(新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。)

昨年は「東日本大震災(2011)」「福島第一原子力発電所事故(2011)」という件名が新設されましたが、今年はその他の震災の件名の新設が多かった気がします。
「クライストチャーチ地震(2011)」「マウレ沖地震(2010)」「十勝沖地震(1952)」「三陸沖地震(1925)」「北但馬地震(1925)」。
過去の震災から学び、震災復興や今後の防災をより良いものにしていこうという機運が見て取れる気がします。

また、去年はエネルギーや資源に関する件名が多かったですが、今年は一歩進んだ、次世代エネルギーに関する件名を多数新設しました。
「小水力発電」「コージェネレーション」「宇宙太陽光発電」「有機薄膜太陽電池」。
実用化・巷間への普及の道を着実に進んでいっていただきたいものです。

他にも「世界記憶遺産」「昆虫食」「電子黒板」「インクルーシブ教育」「画像共有サイト」「災害看護」などを新設しました。

今年はまだ少し残っていますね...残余も気を抜かず過ごさねば。
皆様良いお年をお迎え下さい。

2012年12月20日

ファンファン生誕90年記念

「ジェラールフィリップ主演映画が特別映画祭としてデジタルリマスター版で上映されるから観に行かない?」

数週間前、会社の先輩にこう言われました。

しかし、私はジェラール・フィリップの映画を観たことがなく、たいそうな美男だったとどこかで聞いたような...くらいしか彼に関する情報がありませんでした。

なので、下記の本をみつけたとき、ついプロフィールを確認してしまいました。

ジェラール・フィリップ 生誕90年フランスの美しき名優

ジェラール・フィリップはフランスの俳優。
1922年に生まれた彼も、今年12月で90歳!...とお祝いできたらよかったのですが、残念ながらすでに36歳で夭折されていました。

しかし、今年も主演DVD等がいろいろと発売されているようなので、この機会に映像の中で彼の美しさと演技を堪能するのも良いかもしれません。

(例)
モンパルナスの灯

根強いファンがいるらしいジェラール・フィリップ。ファンは彼をどう呼んでいるのでしょうか。まさか、ジェラ様とか、フィル様とか...?

ポピュラーな愛称はなんだったのかを知りたくてWikipediaを見たら、愛称はファンファン(Fanfan)とありました。「花咲ける騎士道」で演じた役名ファンファン・ラ・チューリップから付いたそうです。ちなみにこの愛称は、ジェラールにあやかってか俳優・岡田眞澄の愛称にもなっていきます。(ファンファン大佐、懐かしい!)
ファンファンのファン。ファンファンファン...ちょっと楽しそうな響きです。

ところで、先の映画祭
観に行きましたよ!

私の初ファンファンは「パルムの僧院」でした。いや、面白かったです。美しかったです。

昔の映画もいいものですね。原作小説も読みたくなりました。

パルムの僧院

スタンダール著  大岡昇平訳
新潮社(2005.4)

*お知らせ*
弊社ホームページのTOPにTRCデータ部ログの一週間分の記事タイトルが掲載されるようになりました!ぜひご利用ください。

図書館流通センターホームページ

2012年12月19日

今日のデータ部☆(12/19)

先週のみかんですが、土曜日に叔父が脚立を持ってきてくれて、残った分もすべて収穫しました。
しかし、すっぱいものが苦手な私は、もらい物のみかんばっかり食べています...。


DVC00247.jpg

こちらは、私の背後にある窓です。

西日が入ってくるので夏の暑さも厳しいですが、それよりも冬の寒さの方が深刻です。
先月あたりまで、外壁工事のために窓が開けられず、その間換気ができなかったので、恐ろしい勢いで風邪が蔓延していったのでした...。

みなさまも、年末年始、くれぐれもお体にはお気をつけくださいませ。

2012年12月18日

コんな飲み屋さん

本日は「週刊新刊全点案内」1796号の発行日です。
掲載件数は1455件でした。

*こんな本がありました*

「コの字酒場案内」加藤ジャンプ 著
六耀社

図書のまえがきによるとコの字酒場とは、
「コの字型のカウンター」のある酒場のことだそうです。
立ち飲み系や屋台など、いろいろな形態の飲み屋さんがありますが
カウンターの形状に注目して分類分けしたのがこの本。
東京を中心としたお店が紹介されています。
中には表紙のようなクの字型のお店も。
たまたま同席した見ず知らずの人とお酒や言葉を交わすのも
カウンターごしにお店の主人の手さばきを見るのも楽しそうです。

ところでコの字カウンターと言われて私が
すぐに思い浮かべたのは吉○家でした。。

2012年12月17日

わたしのお気に入りベストアルバム 2012

こんにちは。AVの高田です。

このブログでも何度かご紹介していますが、AV MARCの録音資料は受注生産です。
つまり、どこかの図書館が購入したCDを使ってMARCを作成しています。
なので、自分が個人的に既に持っているCDと同じものがMARC作成のためにデータ部へ入荷してくると、「来たな。」「そうそう。」「やっぱりこれだよね!」などと、密かに思ってしまうのです。

今日ご紹介するのは、そんなCDのひとつ。
誰もが知っているJ-POPのトップ・アーティストのベストアルバムです。

 山下達郎 『オーパス オールタイム・ベスト1975-2012』(MARCNo.12906951)

今までにも、ドラマやCMやラジオ...どこかで必ず耳にしていた彼の曲。
この機会に、一度ちゃんと聴いてみよう、と思い立ちました。
ただし、わたしのお気に入りのあの曲が入っていればの話ですが。

空色の背景に、ギターをもったタツローくんのイラストがとってもキュートなジャケット。
3枚組。価格チェック。あの曲。入ってる! 買う。
というわけで、いっきに聴きました。3枚組49曲入、合計約217分!
フルコースの料理をいただいたかのよう、両耳が音のごちそうに大満足。

お気に入りのあの曲、というのは「風の回廊」。(カゼ/ノ/コリドー、と読みます。)
昔「BK夕べのリクエスト」というラジオ番組(NHK大阪局でのプログラムだったと思うのですが)で初めて聴いたとき、ミルフィーユのように幾重にも重なる歌声に圧倒され、イントロから虜になりました。
クルマのCMにも使用されていたとのことなので、多くの方がこの曲を知っているかもしれませんね。

曲の最初から最後まで、きれいに放送してくれる、しかも曲が流れている間、NHKのアナウンサーはいっさいトークをはさまないという、本当に稀な、ありがたいラジオ番組でした。20年以上も前の話です。

ラジオからカセットテープへ録音し、その曲名をカセット・レーベルに書く。
曲のタイトルはアナウンサーの声だけが手がかりなので、そのとき高校生だった私は、回廊=コリドーとは想像もつかず、カセット・レーベルには「風のコリドー」と書いていましたが...。
今考えてみれば、そのときからMARC作成のまねごとを、やっていますねえ...(笑) でも、時代ですよね。その頃は皆、そうして音楽を楽しんでいたと思います。

そして、ウィンターシーズンにはずせないのが、彼の代表曲ともいえる「クリスマス・イブ」。
Disc2の3曲目に収録されているのですが、最近また、ヘビーローテーションで聴いてます。

このベストアルバムは、TOOLiでも、
 10月の録音ベストランキング、第9位
 11月の録音ベストランキング、第4位
にランクイン。さすが、人気がありますね。

収録曲の中でもうひとつ、今のお気に入りは「アトムの子」。
特に、間奏のドラム、ギター、キーボードが、めっちゃかっこいい!!
鉄腕アトムは十万馬力ですが、「アトムの子」は 百万馬力 と歌われています。
AV MARC作成は、まさに今が繁忙期。
でも、仕事前に「アトムの子」を聴けば、いつでも百万馬力で乗り切れそうです。


2012年12月14日

別名のある人の探し方 ~典拠のはなし~

江戸時代以前の人や明治時代の文筆家は
複数の名前を日常的に使い分けていたようです。

少し前にこのような図書が典拠班に来ました。

百千鳥狂歌合

喜多川歌麿 (筆)
芸艸堂(2012.10)

江戸時代に書かれた本の復刻版のようです。
(このシリーズ、和綴じの豆本サイズでなんだか
つい気になって手に取りたくなってしまいます。)
この本の責任表示は2人。
筆 喜多川/歌麿
撰 赤松/金鶏
喜多川歌麿は絵師としてよく名が知られていますが
(とは言え1代目や2代目といった世系の違う
同名の落とし穴もあるので要注意です)、
撰者の赤松金鶏は...?
図書に著者紹介があってしめたと思いましたが、
別名に関する詳しい記載はなし。

江戸時代の人ですから、特に図書の隅々にまで目を通します。
標題紙や奥付などの情報源はもちろん、巻頭や解題、
出典一覧や雅号一覧などもあれば念入りにチェック。
名称に関する情報を集めてから参考資料にあたります。
今回は、赤松金鶏の名では資料の項目に見当たりませんでしたが、
「国書人名辞典」(岩波書店 1993年刊)の畑金鶏の項目中に
別名:赤松氏、号:奇々羅金鶏
などの記載がありました。
また「日本古典籍総合目録データベース」(国文学研究資料館)でも
畑金鶏の別称として赤松金鶏の名前が。

諸々の調査を終えて集まった情報を元に別名などを組合わせて
もう一度検索してみると、累積の人名典拠ファイルにそれらしき人物、
11000385706-0000 畑/道雲
がありました。

畑道雲のファイル内容と資料からどうやら同一人物と確定してよさそうです。安心して

畑/道雲 ハタ,ドウウン
   ←赤松/金鶏(記述形)
   ←畑/金鶏 (参照形)

とファイルを作成しました。
これで次回からは別名で出てきてもすぐにわかるようになりました。

今回のようにその名称で資料に項目がなくても
ほかの名称の項目中に別称として
表記されていることは多々あります。
異なった名称が資料調査の過程で新たにわかれば
最初に見ていた資料に戻って再度調べたりすることも。
また複数の資料にそれぞれ異なる形で記載されている場合もあります。
ちなみにこの家系、息子が銀鶏、孫が鉄鶏と名乗っています。
銅ではなく鉄なのですね。

このような工程を踏んで今まで作成した典拠ファイルの中に
別の名前で既にあった!ということがわかったとき、
何ともいえないちょっとした爽快さを味わえるのでした。

古典の人物は時とともにだんだん網羅されていくので
新たな人物として典拠ファイルを作成することは少なくなるのかなと
以前はなんとなく思っていたのですが、先日は川崎尚之助なる人物が。
2013年の大河ドラマ「八重の桜」の主人公、
新島八重(典拠ファイルでは新島八重子)の最初の旦那さんです。
これまであまり世に知られていなかった人物がこうして明るみに出て
名や人となりが知られるのはロマンを感じますね。

2012年12月13日

ちょっとした旅

もーいーくつねーるとー・・♪
お正月?の前にクリスマス、冬休み、大そうじ、色々ありますね。
そんな忙しい12月でも、ゆったりとした時間が過ごせそうな旅を見つけました。

TOKYO図書館紀行

玄光社(2012.3)

ちょっと空いた時間など、気軽に行って楽しめそうな所ばかりです。
本の中で紹介されている、国立新美術館の図書室に先日行ってみたのですが、芸術に関する本・日本や海外で行われた展覧会の図録などがたくさんありました。眺めているだけで芸術に詳しくなれるような気がして面白かったです。


同シリーズのこちらも気になります↓↓

TOKYO研究所紀行

(2012.9)


2012年12月12日

今日のデータ部☆(12/12)

急に寒くなってきましたね!
我が家の猫がわたしの布団の上で寝るので、熟睡できません...。


DVC00244.jpg


今日のお昼のデザートは、うちの庭でとれたみかんです。
ビジュアル重視で葉っぱ付きのを持ってきました!

今年はみかんが大豊作で、近所中に配ってもまだ家に50個くらい残っています。
そして、位置的にどうしても収穫できずに、まだ木に残っているみかんも30個ぐらい。
何も手入れしていないのに、律儀に実をつけてくれるのはありがたいのですが、正直めちゃくちゃすっぱくて、しかも皮も分厚くて、とても食べにくいのでした...。

2012年12月11日

図書館のなかの美術館


本日は「週刊新刊全点案内」1795号の発行日です。
掲載件数は1489件でした。

*こんな本がありました*

本格的な大型美術全集、堂々刊行開始です。

日本美術全集 2

辻惟雄ほか(編集委員)
小学館(2012.12)


刊行開始なのに「2」巻なのですが...
こうした体系的・年代順で構成された全集、最初に刊行されるのが「第1巻」とは限りません。あえて途中の巻から刊行される場合は、いろいろな事情もおありでしょうが、たいてい、出版社さんおすすめの1冊から始まるようです。人気のありそうなテーマ、そのとき関心が高まっているテーマなどで、注目を集めます。1番バッターは、まず塁に出るのが役割と言いますしね。

今回の「日本美術全集」、1配目は「法隆寺と奈良の寺院」。仏像・お寺ブームも醒めやらぬ中、大迫力の写真が自慢の手堅い一手です。次回の予定は若冲・応挙。こちらは絢爛まばゆいページが展開されそうです。

公式webサイトはこちら。「編集部公式ブログ」では各巻の解説やこぼれ話などが読めます。

2012年12月10日

ASのお仕事~CDの目録データ編~

こんにちは。
ASの横山です。

今回は視聴覚資料のデータのお話です。

特注では、図書館からCDやDVDなど視聴覚資料もお預かりしてオリジナルデータを作成しています。
その中で、ときどき輸入盤CD、つまり日本語のまったく書かれていないものをいただくことがあります。

データ作成の規則上、タイトルや責任表示、発売者などが外国語でもカタカナヨミを入力しています。
さあタイヘン。

例えば、様々な国の作曲者の曲が収録されたオムニバスCDがあり、内容曲のタイトルはそれぞれの原語で書かれています。そうなると、そのタイトルが果たして何語なのか、というところから調べないといけません。同じ綴りでも言語が違えばヨミも違ってきます。

それでも、英語はなんとか、独仏語などもまあなんとか、、、なのですが、難物は宗教曲集です。ラテン語やアルファベット翻字されたヘブライ語で書かれているものがあります。
辞典や関連サイトとにらめっこする時間が続きます。

2012年12月 7日

十二支とねこをTOOLiで検索する

年賀状の準備をする季節になりました。年賀状の主役といえば、その年の干支。
十二支を思い浮かべてみると、こんな疑問が浮かんだ方もいるのではないでしょうか。
「十二支になぜねこ年がないのか」

図書館専用ポータルサイトTOOLiを使って、この疑問の答えがありそうな本をさがすとしたら、どうすればいいでしょうか?(今回は、主題検索を除いた方法でさがしてみます)

TOOLiの図書検索のページで検索を行います。まず一番上にある「すべての項目」を使ってみます。
"十二支"と"ねこ"と入れてみると60件ほど結果がでてきました。
「どうして十二支にネコ年はないの?」のように、そのままずばりの絵本も出てきましたが、中には「でるでるでるぞ」のように全然関係のなさそうなものも。
この謎は、MARCをじっくり眺めてみるとわかります

「でるでるでるぞ」
著者紹介:東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業。作品に「ガブルくんとコウモリオニ」「だれがだれやらわかりません」「十二支のはじまり」など。
児童用内容紹介:おじいさんとおばあさんと、ねこのマツが、ふるいやしきにすんでいる。じつは、このやしき、なんと、ばけものやしきなのだ。だから、まよなかになると、でるでるでるぞー。おに、ひとつめこぞう、ほねむすめ、あぶらなめ、からかさ...。こわいおばけが、だいしゅうごう!


「すべての項目」で検索対象となるものに「著者紹介」「内容紹介」「児童用内容紹介」も含まれているため、それらに"十二支"と"ねこ"が含まれているとヒットしてしまうのです。

反対に「じゅうにしのおはなし」はタイトルにねこがありませんが、

「じゅうにしのおはなし」
内容紹介:ねずみ年、うし年、とら年、うさぎ年...。どうして、いろんな動物の年があるんだろう。十二支の由来を伝える昔話。ねこ年がなく、ねこがねずみを追いかけるわけも楽しく伝える。


と内容紹介文にねこがあったのでヒットしました。この本でも十二支にねこ年がない理由を読めそうです。


つぎに検索項目:タイトルで検索すると、タイトルのみに"十二支"と"ねこ"が入っているものがヒットします。しかし、「津軽民話の会 昔話聞き書」にはどちらの語も入っていないのになぜヒット?そういうときは、書誌詳細画面から内容細目をごらんください。「十二支と猫」という昔話が収録されているとわかります。
■収録作品のタイトルに絞って検索したいときは、検索項目の中ほどにあるプルダウンで「内容細目タイトル」を選ぶと絞り込んで検索することができます。
("十二支"と"ねこ"と掛け合わせて検索した場合、個々のタイトルの掛け合わせも対象となるので注意が必要です)

■同じくプルダウンで「目次情報」を選ぶと、目次に"十二支"と"ねこ"が含まれるものがヒットします。目次情報を作成する対象は、児童書のノンフィクションと一般向けの研究書ですので、子どもの自由研究に使えるような本は目次で検索すると意外とヒットすることもあります。この検索では「国語のなぞ」の目次に「十二支に、なぜネコが入っていないの?」とあるのが見つかりました。

2012年12月 6日

のろのろ歩け

ここ7年間の読書記録を調べてみた。同一作家で4冊読んでいたのは小説では恩田陸、近藤史恵、そして中島京子と3人とも女性作家だった。そのうち中島京子作品について書いてみたい。「ツアー1989」が最初だった。そして直木賞受賞作「小さいおうち」「眺望絶佳」と続いて、最近読んだのは「のろのろ歩け」だ。「ツアー1989」が面白かったから他の作品も読むようになったのだが「のろのろ歩け」も似た作品だった。傑作ということでは「小さいおうち」、タイムリーということでは「眺望絶佳」なのだが、「のろのろ歩け」について、また関連して「ツアー1989」について、書くことにする。

「のろのろ歩け」は中国語の「慢慢走」という挨拶言葉のことらしい。中篇3作品の最初の「北京の春の白い服」に出てくる。そして2作目は上海が舞台の「時間の向こうの一週間」で、最後は台湾が舞台の「天燈幸福」である。つまり「のろのろ歩け」は総合タイトルなのだ。3作品は順番が違って『オール讀物』に2010年、2012年、2011年に掲載されたのだから最初から「のろのろ歩け」という作品が構想されていたかは不明だ。

「ツアー」も「眺望絶佳」も作品集というよりあきらかに連作だった。今回も同じ主題を三通りの作品にしてみましたというところだと思う。主人公は3作品とも日本人女性、彼女たちは出張、引越、旅行とそれぞれ異なる目的で中国へ台湾へやってきた。そして旅先での男性との出会いがある。では恋愛小説だろうか。そうではない。旅行小説である。

「ツアー1989」まさにそうだった。「タイトルの意味は1989年の香港ツアーということである。このツアーでひとりの青年が香港に置き去りにされた。その青年の手紙が15年後に片思いだった主婦の元に届くのが最初の「迷子つきツアー」である。そして語り手を変えながら全体の話が進んで行く。89年から15年というのは04年であり本書の掲載が『すばる』で始まったのが05年1月号である。だからこの小説は現在とそれまでの15年間を問いかけているのである。」と当時、書いている。

では何の15年間を問いかけたのだろうか。読みかけだが香港の作家董啓章の小説集「地図集」という本がある。この本の共訳者は中島京子なのである。中島京子が董啓章と知り合いぜひ翻訳したいと思ったのが「地図集」だった。テーマはずばり香港の歴史、それはポストコロニアリズム文学になっている。アイデンティティの探求、私達がそれを意識するのがまさに海外旅行に行ったときではないだろうか。

2012年12月 5日

今日のデータ部☆(12/5)

今朝はちょっと早い電車に乗ったので、公園を回って出社しました。


DVC00242.jpg


桜並木はすっかり落葉してしまいましたが、イチョウは綺麗に色づいていました。

子どもの頃、友人の家の前の空き地にイチョウの木がありました。
しかし、友人が木登りしている時に、枝が折れて木から落っこちてしまった事件があり、それ以来「木登り禁止」となったのでした。

いまだにイチョウの木を見ると、当時を思い出してちょっぴり切ない気分になります...。

2012年12月 4日

「濃い」のがきました

本日は「週刊新刊全点案内」1794号の発行日です。
掲載件数は1494件でした。
12月の表紙はこちらです。

p20121204.jpg


※データ部ログでは、毎週データ部メンバーが気になった本を紹介していますが、TRCのHP上では、2011年に刊行された本を対象とした「TRCスタッフが選んだ本2012」という企画を掲載しています。ぜひTRCスタッフの紹介する本を見てください!

こちらにNDC各類別の1位と総合順位の結果が載っています。
こちらのPDFでは、すべての投票結果を見ることができます。

投票数が約2600票で、票が入ったタイトル数が約1300件とは、いかにさまざまな本に投票されたのかわかります。
個人的には「なずな」に票が入っていたのがうれしいです。

*こんな本がありました*
さて、「TRCスタッフが選んだ本」では3類の1位に「おじさん図鑑」がランクインしていますが、1794号には「「濃い」おじさん図鑑」がありました。

「濃い」おじさん図鑑

OJ-1グランプリ実行委員会(編)
辰巳出版(2012.12)

「おじさん図鑑」のライバル本でしょうか。街場の「濃い」おじさんたちのディープな姿をスケッチしています。
イラストからも伝わってくる、おじさんたちの「我が道を行く」猛進ぶり。どこかで見たなあ、と思ったらラグビー場でした、わたしの場合。


お告げ?~新設件名のお知らせ2012年11月分~

本日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

11月は4件の件名を新設しました。
10月の15件と比べるとだいぶ少ないですが...
お坊さんが走る前の静けさでしょうか。

その中に「皮膚感覚」という件名があります。

「皮膚感覚」とは、皮膚や粘膜などの体表面で受ける感覚。触覚・圧覚・冷覚・温覚・痛覚など。<デジタル大辞泉>より

初見のときに、ぞわっと感じるものがあったのですが、文字のイメージからだったのかと思っていたらそうでもありませんでした。

後日のこと。
パスタの湯切りをしている時にインターホンが鳴り、
ざるを持ったまま応答する→お湯が足にかかる→叫ぶ→
冷やす→水ぶくれになる→痛みが続くので病院行き、となりました。
その時の待合室で冷覚とか痛覚とか最近どこかで見たなぁ...と思っていたら、この件名を新設したときだと気づきました。
予言だったのでしょうか、誰からのメッセージかわかりませんが。

ちなみに「冷覚」「圧覚」「温覚」「触覚」「痛覚」の5つは参照語になっています。

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