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2012年8月 アーカイブ

2012年8月31日

袋綴~MARCや検索のはなし~

毎月月末にお届けしている「MARCや検索のはなし」。
今回は「袋綴つき」についてのお話です。

本文のすべてまたは一部が袋綴じになっている図書について、装丁コードの項目に「袋綴つき」と入力しています。
この袋綴、週刊誌などの雑誌でよく見かけるものですが、一般の書籍でも結構あったりします。


たとえばこちら。

タイトル   この業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!

この図書では、実際に企業で使用されたテスト情報が袋綴で収録されています。


タイトル   今すぐ株で儲けたいなら大阪・橋下改革銘柄を狙いなさい!

こちらは、お勧めの31銘柄が袋綴で紹介されているようです。


小説で、単行本未収録部分の「終章」が袋綴になっている、こんな文庫もありました。
タイトル   影法師


袋綴部分にある情報も、通常のものと同じように記述します。
袋綴を破ってしまわないよう気をつけながら、ページ付けのノンブルがないか、記述すべき書誌的事項がないかをチェックします。

袋綴つきの図書は,装丁コードの項目だけでなく、内容紹介でも、それとわかるようにご紹介しています。

2012年8月30日

再会

先日仕事中に思わぬ再会がありました。
それは幼き日に出会った1冊の本です。

「おばあちゃんのぼうし」

当時自分がいくつだったのかも定かではないですが、祖母の部屋でその本を目にした記憶の底の思い出がまざまざと蘇りました。
洋書の薄いペーパーブックでもちろん英語なんて読めなかったので余計に絵の印象が強かったのだと思います。

お話に出てくる真っ白い猫はなんだかいじわるそうだし(当時の私にはそう見えました...)
屋根裏部屋には大きな柱時計があってこわそうな顔に見えたり
部屋の隅にはクモの巣がかかっていてちょっと不気味そうだったり。
かわいらしいおばあちゃんが色とりどりのいろんな帽子をお披露目してくれるのですが、その帽子がなかなか奇を衒ったものが多くてびくびくしたものです。
鮮やかな紫の帽子がなぜか恐ろしかったり網の帽子なんてもう大変です。
そうなるともう唯一の味方だったおばあちゃんは自分の中にはどこにもいなくなりものすごく心細くなったことを強く覚えています。
自分の祖母もどうにかなってしまうのではと不安は増すばかり...。
いまとなってはなぜこの紫の帽子がそんなに怖く感じたのか...全く謎です。こどもって不思議。

この本が世に出たのは1968年のイギリスだそうで意外と古い本であることに驚きました。
またこの本はGrandmother Lucyシリーズの一冊で他にあと三冊があるらしく、イラストはすべてこの本と同じ作家、フランク・フランシスが手掛けているとのこと。
いま見てもとても印象的なイラストで拝見してみたくなりました。
ただし現在日本語で読めるのはこの本だけのようです。

幼少期に出会った本と思わぬところで再び出会うというのは過去にどんな思いを抱いていたにしろ、なかなか心ときめく体験ですね。

2012年8月29日

きょうのデータ部☆(8/29)

今月の「きょうのデータ部☆」は個人的に缶シリーズと名付け、
再利用されているお菓子の缶を探して回りました。

最終日の今日はこちら。

A4が入る薄めのサイズはちょっとレア。
タイムカードの機械の下で各種書類を納めています。
(元はお煎餅を納めていたようです)

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フタもお知らせ入れとして利用されていました。

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2012年8月27日

「ヘ」と「へ」の話

こんにちは。
AV(録音・映像資料)の岩瀬です。
暑い日が続いていますね。みなさま、お元気でしょうか。
節電と熱中症対策のはざまで揺れながら、オフィス内のエアコンの設定温度は少し高めに、扇風機やサーキュレーターの助けも借りて、私たちデータ部員は日々、MARC作成に勤しんでおります。
その作業内容のほとんどは、校正。
文字の入力ミスがないか、あるときは拡大鏡まで動員して、ひたすらチェック、チェック、チェック。普段はあまり気にしないのですが、校正の目で見ると、この世には紛らわしい文字がゴマンとあって...。

なかでも、AVメンバーを悩ませるのは、○長調、○短調といった調号。
クラシック・アルバムの収録曲名には必ずといっていいほど、これが含まれます。
○の中に入るのは、イロハニホヘトの7つのカタカナのいずれか。これがクセモノ。
というのも、ロと口、ハと八、ニと二、トと卜、のように、それぞれ大変よく似た漢字があるのです。でも、これらは目で見ただけでも何となく違いが分かりますし、そもそも変換ミスはほとんどありません。
なんといっても問題なのは...

続きを読む "「ヘ」と「へ」の話" »

2012年8月28日

なつやすみの冒険


こんにちは、分類・件名の青野です。
今回、初めてブログを書きます。どうぞよろしくお願いします。

本日は「週刊新刊全点案内」1780号の発行日です。
掲載件数は1426件でした。

*こんな本がありました*

ごじょうしゃありがとうございます」(ポプラ社の絵本)

シゲリカツヒコ(作)
ポプラ社(2012.8)


主人公・ユウタのように、夏休みに1人でおばあちゃん家に行ったことのある方も多いのではないでしょうか。
そんな時にはバスや電車に乗ることだけでも冒険だと思いますが、ユウタは割とそんなこともない様子。
でも、うっかりバスの終点まで行ってしまったことから、とてつもない冒険の予感が...。

今回ご紹介するきっかけにもなりました、表紙に描かれている"わらし"。
心を見透かされそうというか、インパクトのある何ともいえない表情です。

ところで、ユウタくらいの歳だとそろそろ新学期でしょうか。

親子で読もう地球の歴史

松井孝典(文)柏木佐和子(絵)
岩波書店(2012.8)

親子で読もう宇宙の歴史

池内了(文)小野かおる(絵)
岩波書店(2012.8)

ちょっとギリギリかもしれませんが、自由研究のヒントにもなりそう!と思いました。
研究者であるお父さんと子どもたちの会話に沿って、地球・宇宙の歴史が学べます。

"地球"にはブラックホールや大陸、"宇宙"にはビッグバンや銀河のこと等イラストとお話で物語のように書かれており、言葉は知っているけれど...?という私にとっても分かりやすかったです。

まだまだ暑さが続くようですが、広大な宇宙に思いを馳せながら気持ちだけでも涼しく...!
なってほしい今日この頃です。


2012年8月24日

伝記の分類~分類/件名のおはなし・35~

こんにちは。分類/件名の高橋です。

ときどきいただくご質問に、「伝記の分類は2類のはずなのに、1類や7類になっているものがあるのはなぜ?」というものがあります。

NDC(日本十進分類法)では280~289が伝記の分類です。
だから当然、伝記なら28△という分類になるはず。
なのですが、実はいくつかの例外規定があるので、そのパターンをご紹介します。

■例外その①
特定の主題や事件に関係する人物を集めた列伝(3人以上の伝記)
→28△ではなく、特定の主題・事件のほうに分類します

たとえば数学者の列伝なら410.2△(数学の歴史)に、フランス革命に関わった人々の列伝なら235.06(フランス革命)に分類します。

■例外その②
専門分野が1類、7類、9類にあたる人の個人伝記(2人までの伝記)
→28△ではなく、それぞれの専門分野のほうに分類します

NDC本表の289個人伝記のところにある「ただし,哲学者,宗教家,芸術家,スポーツマン,諸芸に携わる者および文学者(文学研究者を除く)の伝記は,その思想,作品,技能などと不可分の関係にあるので,その主題の下に収める」という注記がこれにあたります。

たしかに、ピカソの伝記は、画集や作品研究と同じ場所にあるほうが親切といえるでしょう。宗教家の場合は人生そのものが信仰の対象だったりするわけですし。
探す人の利便性を考えたナイスな工夫! ではあるのですが...
逆に、どの分野でもいいから伝記が読みたいと思った人が、28の書架に探しにいった場合には、1類、7類、9類にあたる人の本が見つけられないということが起こりえます。それらの人には有名人が多いので、伝記の書架はなんだか地味なかんじに。また「世界の伝記」のようなシリーズがあれば、シリーズの大部分の分類は28なのに数冊だけが1類や7類になってしまうこともありえます。こうなるとせっかくの親切が仇に...(分類ってこういうパターンが多いような)
そういうわけで、図書館によっては28の書架にサイン表示をしたり、上記の例外は取り入れずに伝記はすべて28に配架するなどの対応をされているようです。両方の書架に置ければいいのですが、物体としての本はそうもいかず。

そこで、せめて検索画面では分類にかかわらず伝記を探せるように、ということで、TRC MARC/Tタイプでは、「伝記・手記」という新ジャンルを入力して、今年の6月からご提供しています。

    MARC№      12038906
    タイトル         立川談志自伝狂気ありて
    著者             立川/談志 著
    分類             779.13
    個人件名       立川/談志
    新ジャンル     芸術・芸能>演芸・タレント>落語・寄席
                         伝記・手記>伝記>日本

2012年8月23日

カナブンじゃないよ、カブトムシ!~夏休みの思い出~

長い長いと思っていた学校の夏休みも残すところ1週間ちょっととなり、世のお子さんたちは夏休みの宿題のラストスパートに入った感じでしょうか?
TRCデータ部も先日夏休みをいただきました。
メンバーそれぞれ、思い思いの休みを過ごしたようですが、私は山梨県に遊びに行ってきました。
泊まったのは緑いっぱいのこんなところ↓。

写真1.JPG

普段、アスファルトに囲まれて暮らしている都会っ子の息子(2歳)にはいい刺激になったかもしれません。

さて、さすが自然いっぱいな環境。
夜になるといろいろな虫が灯りをめがけて飛んできました。
思わず捕まえた大物(?)がこれ↓。

写真2.JPG

わかりますか?
カブトムシのメスです。
オスのように特徴的なツノがないので、この写真を見せたある人には「カナブンじゃないの?」と言われてしまいました...。
いえ、ちゃんとカブトムシですから!

せっかく捕まえたので、息子に見せてあげようとしたら後ずさりながら「こ、こんにちは...。」と挨拶しただけ。
怖いときにはとりあえず挨拶で逃げる臆病者の息子です。

そんな息子にカブトムシの本を...と思い、学習件名を使って今年出版されたカブトムシの載っている本を検索してみたところ、今年になって発行されたものだけでも22件ヒットしました。

こんちゅういっぱい」(BCキッズスーパーずかんえほん)

講談社(2012.6)

じゅえきレストラン」(ふしぎいっぱい写真絵本)

新開 孝(写真・文)
ポプラ社(2012.6)

上記の本などは写真もいっぱいで息子に見せるのにちょうどよさそう。

これらの本でカブトムシやクワガタに慣れて、来年行ったときにはちょっとは喜んでくれるといいのですが。

2012年8月22日

きょうのデータ部☆(8/22)

p20120822.jpg

こちらは以前のブログ「漢字を入力する話」で登場した、漢字を調べるための専用デスクの上の缶。
大中小のクリップがざっくざっくです。
あふれんばかりの量がなんか嬉しいのは、データ部感覚?

2012年8月20日

おとうとが何人?(和装本の巻冊次(3))~ASで作成するデータについて~

こんにちは。データ部AS・伊藤です。主に和装本を担当しています。

前回、和装本のセットものの中味の順番を正しく判断するのは結構むつかしいと書きました。本の外がわに巻冊次の表記自体がないというケースは、とくに中国で出版された図書には多いです。
まあ本の外がわに表記がなくても、本文は「巻第一」「巻第二」~などとなっていることが多いですから、複雑な構成になっていなければ、ちゃんと見ていけば順番はだいたいわかります(ただし、和漢古書では巻と冊とは一致するとはかぎらないと書いたとおり、1冊のなかに複数の巻があったり、1巻が複数冊に分かれていたりすることはふつうです)。
ところでこの「第一」「第二」~、図書によっては「弟一」「弟二」~となっているものがあります。「おとうと1」「おとうと2」? 誤記でしょうか。

このように間違った漢字が使われているのではないかというケース、誤記という以外に、以下のようなことが考えられます。
一番目は「避諱(ひき)」という、皇帝をはじめとする目上の者の本名(諱)を避けるという習慣のために文字を置き換えたケースです。二番目は音通といって、音が同じ別の文字を互いに代用させるケースです(「間」と「閑」、「徳」と「得」など)。三番目は減筆といい、部首を省略する表記法で、ハンコ(篆刻)でよくあります。有名な「漢倭奴國王」の金印の実際の印文は「漢委奴國王」ですが、このとき「委」は「倭」の減筆である、と説明されます。

といったことが考えられるのですが、この「弟」と「第」、(音通とも言えなくはないですが)このいずれでもありません。
順序づけを表す「第」という文字ですが、実はこの字が使われるようになったのはかなり後の時代になってからのことで、もともとは「弟」が順序づけを表す文字だったのです。紀元100年に成立した『説文解字(せつもんかいじ)』という権威ある古代中国の字書がありますが、この字書の見出し字には「第」の字はなく、「弟」を引いてみると、「韋束(いそく)之次弟(しだい)也」(ひもで束ねる順序)とあります。「おとうと」というのはこの「順序」ということから派生した意味と考えられますが、時代が下るにつれ「弟」はもっぱらその意味でのみ使われるようになり、「順序」の意味では「第」が使われるようになりました。ですので、学問的に厳密な意味では「弟」を使うほうがほんらい正しいということになるわけです。誤記と思って「第」に訂正して記録したりしてはいけません。
ちなみに、この「弟一」「弟二」~という表記、文字学の研究が進んだ清朝後期の専門書にその例が多いです。

2012年8月10日

マリー・アントアネットとジャン・ジャック・ルソーの意外な共通点

こんにちは、典拠の田辺です。
今日はちょっと意外な共通点をもつ二人について。

マリー・アントアネット(1755~1793)といえば、
フランス革命で断頭台の露と消えたフランス王妃。

かたやジャン・ジャック・ルソー(1712~1778)は、
スイスの思想家で、
「社会契約論」を執筆、
「自由・平等・博愛」のスローガンを導入し
フランス革命の思想に多大な影響を与えたとされます。

なんだ、フランス革命つながり?
と言われそうですが、
いえいえそんなに単純な話ではありません。

実は二人とも「作曲家」なのでした。
マリー・アントアネットは少なくとも12曲の歌曲が現存しているそうで、
日本ではCDも発売されています。

ジャン・ジャック・ルソーは
音楽家、音楽思想家としても見逃すことのできない存在で
彼の作曲の「村の占師」は19世紀までオペラ座のレパートリーだったとか。
AV MARCの典拠をしていた時に、
ルソーという作曲者が出てきたので
思想家のルソーとは別人かと思い、
音楽辞典で調べてみました。
そうしたら上記のようなことが書かれており
ジャン・ジャック・ルソーのことと判明。
よく知られた事実なのかもしれませんが、
私はびっくり。

こんな二人の曲、
いったいどんな曲なのでしょう。
聞いてみたいような聞きたくないような。

そうそう、
何故マリー・アント「ア」ネットで
マリー・アント「ワ」ネットではないのか、
不思議に思われた方も多いかと思いますが、
TRC MARCでは
漢字形:Marie Antoinette
カナ形:マリー・アントアネット
が統一形なのでした。
(根拠は「岩波西洋人名辞典」です。)
あしからずご了承下さいませ。
もちろんマリー・アントワネットの参照形もありますので
典拠ファイルならアントワネットでもアントアネットでも
検索可能です。

*なお夏期休業のため
次回の更新は8/20(月)となります。

2012年8月21日

総理の顔

皆さんはじめまして。今回がブログデビューとなります、新刊目録 横松です。
実は以前の記事で、寝癖がばっちり残った後姿を皆さんにお見せしてしまったことがあります。どうぞ今後ともよろしくお願いします。

21日は週刊新刊全点案内は休刊です。
ですので、本日ご紹介する本は先週14日発行の1779号に掲載のものからご紹介します。

初めてブログを担当させていただくので、どの本にしようかと思いましたが、
ちょっと気になったのがこちらの本。

「覚えておきたい総理の顔」
本間 康司 (著)
清水書院 (2012.8)

イラストで描かれた歴代総理大臣に、その人の人柄や経歴や趣味などが細かく記されていて、教科書で覚えるより覚えやすそう!
去年まで就職活動をしていた身としては、去年これがほしかった・・・と感じてしまいました。
姓だけならともかく、フルネームで覚えなくてはいけないため大変でした。

平成になってから総理大臣の人数は16人。
就職活動中の筆記試験問題ではよく「平成の総理大臣の中から10人をあげなさい」という問題が出ました。
皆さんは10人答えられますか?
5人くらいなら簡単に出るのですが、10人をフルネームで答えるとなるとなかなか出てきません。

ちなみに私の記憶にある一番昔の総理大臣は細川護煕元総理。
1993年~94年の任期だったそうです。
辞任した際にニュースを見ていて「なんでこの人やめちゃうの?」と親に尋ねた記憶があります。
今は政界を引退して陶芸家として活動していらっしゃるとか。


政策はもちろん、口癖や趣味や性格なども含め、あらためて「キャラクターとしての総理大臣」を勉強してみると、
歴代の総理大臣に対してちょっと親しみがわくかも?
やっぱり受験生などにとっては、ただ教科書や参考書を読んで覚えるより、何かつかみやすさがあると助かりますね。

2012年8月 9日

大長編の想い出。

何か本の想い出を...、ということで、季節は夏。
ながーーーーい休みを満喫していたあの頃、大長編を読んだなあ。


中学生のころ、最初に読んだ大人っぽい長編小説は、「風と共に去りぬ」。
面白かったのと、読みきったことの嬉しさが記憶に残る。


高校生になって、夏期講習の行き帰りに吉川英治の「三国志」を読破。
女子校だったけど、まわりもけっこう読んでいて、
このキャラが好きだとかいう話で盛り上がったり...。


2年生のときは橋本治の「桃尻娘」シリーズ。
図書館で彼の編み物の本を発見して、多才ぶりに驚く。


友人が貸してくれた「グイン・サーガ」、
卒業して友と別れてからは、図書館で借りてたが、いつしか足も遠のき...、
十数年後に職場で続きが読めたときは、感動。
(あらすじ紹介のとこだけだけど)


荒俣宏の「帝都物語」全12巻は、映画を見てすぐに全巻買ったものの途中ザセツ。
10年以上たって、ふと通勤中に読み始めたら、すごい面白さ!!!
えーっ、なんで角川の社長がでてくるの?
電車の中で叫びだしそうになることもしばしば。


海外制作のテレビドラマ「パルムの僧院」を見て、
美しく華麗な映像に感動し、岩波文庫に挑戦。
自分とはかけ離れた、理解しがたい人物ばかりなのに、
すらすら読めたのはなぜだろう?


もう何年も大長編など読んでいなかったが、
今年の2月に「カラマーゾフの兄弟」に取り掛かった。
「カラマーゾフの兄弟」をテーマにした、
パントマイムとダンスを融合させたような作品を見るために。
あの大長編を90分に濃縮編集した、見事な舞台だった。

見る前に読破の予定が間に合わず。大審問官のところまで...。
思った以上に面白いのだが、その後、忙しさにかまけて読めず。
お盆休みでの再開を期す!!

2012年8月 8日

かるがもそのご

以前にもご紹介した、会社近くの公園のかるがも親子。
その後どうなったかな~と見に行ってみると、

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すっかり大きくなっていました!

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進水!

シャッターチャンスを逃したのが、察せられる写真ですね。


2012年8月 7日

郷土の歴史

本日は「週刊新刊全点案内」1778号の発行日です。
掲載件数は1324件でした。

8月の表紙はこちら。見ているだけで涼しくなりそうな色合いですね。
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*こんな本がありました
横浜の戦国武士たち」(有隣新書)

下山/治久(著)
有隣堂(2012.8)

最初この本のタイトルをみたときはびっくりしてしましました。
わたしは横浜で生まれ育ったのですが、横浜の歴史といえば隣の区にあった三殿台遺跡、それからびゅーんと飛んで江戸時代の吉田新田、そして幕末をむかえ開港にいたる...くらいの出来事しか思い浮かびませんでしたから。
むしろ、開港してから横浜の歴史がはじまったんだよねくらい思っていたかも。
当たり前のことですが、戦国時代の横浜にも領地があり、支配する武士層がいたんですね。イメージががらっと変わりました。
目次を見ていたら、実家近くの地名が出てきました。なんと近所の丘の上に戦国時代のお城があったそうなんです。「蒔田城の吉良氏」とあり、領主であった吉良氏の居城だったとか。
あの丘の上にお殿様がいたのかと思うととても不思議な気がします。小高いところから領民を見守っていたんでしょうか。
今度帰省するときは、散歩がてらお城の跡地まで行ってみたいと思います。

宇宙太陽光発電~新設件名のお知らせ2012年7月分~

『週刊新刊全点案内』は毎月最初の号の巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

7月は16件の件名を新設しました。そのなかに「宇宙太陽光発電」という件名があります。


エネルギーの未来 宇宙太陽光発電 宇宙の電気を家庭まで(アスキー新書)

高野忠(著)
アスキー・メディアワークス(2012.2)


「宇宙太陽光発電」とは、宇宙空間に打ち上げた衛星に巨大な太陽光パネルを取り付けて発電し、そのエネルギーを電磁波の形で地上に送るという、なんとも壮大な発電システムのこと。メリットは、天候に左右されずに24時間発電を行えること、だそうです。まだ研究段階の技術のようですが、大胆な発想に、感心するやら、呆れるやら。
そこで、思い出したのは「宇宙エレベータ」。こちらも件名を作成してありますが、地上から宇宙までエレベータでつないでしまえ!という発想に驚かされました。どちらもSF小説の話みたいですが、いつか実現されるのでしょう。我ながら?人間ってすごいですね。

2012年8月 6日

表紙はシンプルですが

図書館蔵書ではお馴染み、日本各地の遺跡を調査した「発掘調査報告書」日本中に知られざる遺跡が数多くあること、図書館蔵書の一員となり知った次第です。道路の拡張、鉄道の敷設、建造物の施工前の調査などで発見されるケースが多いようです。

先日、作成したデータで目録作成者として強烈なものがありました。

1冊に29もの遺跡がまとめられたものです(遺跡には何次にも亘り調査されるものもあるので、共通する遺跡名もありましたが)

そうなるとヨミを入力するにも気合が入ります。その29の遺跡に付したヨミは554字にもなりました。

地名は参考資料で必ず調査します。遺跡名には字名が付いていることが結構あり、初めて目にする地名がほとんどです。とある県では私の苗字と同じ字名を発見しました。


なぜか「発掘調査報告書」は表紙が白色のものが多い傾向です。

表紙はシンプルだけど中身は濃厚。表紙が白の資料がまとまってあるのを見ると、気が引き締まる今日この頃です。

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2012年8月 3日

オリンピックと家電と詩

入江陵介選手(競泳男子200m背泳ぎ)、鈴木聡美選手(競泳女子200メートル平泳ぎ)、銀メダルおめでとうございます!

みなさん、こんにちは。典拠の木内です。オリンピック観戦してらっしゃいますか? もちろん、わたしは毎日。オリンピックが見たくて、これを機会にテレビを購入しました。
家にテレビが届いた日は、嬉しかったなー。
こう書くと、まるで昭和の家族風景みたいですね。東京オリンピックが開催された1964年には、テレビの世帯普及率がグンと上がったそうです。当時の熱狂は一体どんなだったでしょう? されど、昭和も平成もオリンピックを見たい気持ちに変わりなし。ともあれ、時は移り、当節は地上波デジタル。チャンネル数の多さに「これ全部見てもいいの?」とニコニコしながら戸惑っています。


東京オリンピック1964」(とんぼの本)

フォート・キシモト(編),新潮社(編)
新潮社(2009.8)


あこがれの家電時代」(らんぷの本)

清水 慶一(著)
河出書房新社(2007.4)


ところで、人名典拠ファイルと格闘している典拠班の一員としては、各国選手の名前にも俄然注目。どこが姓で、どこが名の要素なのか? 姓と名の語順は? 日頃あまり出会うことのない辺境の国々の名前構成はどうなっているか?...などなど。今回、テレビで各国選手の英文表記を見ていると、すべてアルファベット大文字表記ですが、姓の要素となる部分は文字ポイントが大きくなっているようです。選手たちのプレーもさることながら、選手の名前にも熱い視線を送る毎日。職業病?


開催地が世界各地をめぐるオリンピックやワールドカップ、生中継でたのしもうとすると、やっかいなのが、時差。深夜からの観戦、白々と明ける朝を迎えながら就寝...なんて経験、ありますよね? そんなとき、いつも思い出す詩があります。
 谷川俊太郎「朝のリレー」
久々に読み返してみました。思っていたよりも短い、とびっくり。それだけ、広がる世界が豊かなんですね。


いまぼくに 谷川俊太郎詩集」(詩と歩こう)

谷川 俊太郎(著),水内 喜久雄(選・著)
理論社(2005.7)


日本に居ながらの、ロンドン時間。睡眠不足はいなめません。しかも連日の猛暑。みなさま、体調管理は万全に、どうぞお気をつけてお過ごし下さい。
そして、選手のみなさん、応援しています!

2012年8月 2日

オリンピックの国々

7月27日(日本時間28日)にスタートしたロンドン五輪。
日本では午前5時からだったので早起きしなければいけませんでしたが...皆さんは開会式をご覧になりましたか?

選手入場では、約200もの参加国(地域)の団体を見ることができました。
本当にいろんな国がありましたよね。世界の国について興味がでてきた方も多いのでは?
私もいろいろと勉強しようと思いました。
世界の国々に関する情報が載っている本を探すときは、例えば件名「世界地理」、国名をテーマにした本であれば件名「国号」などを使うと便利です。
また、児童書の場合は学習件名「世界の国」で検索しても。

例1)
エピソードで読む世界の国243 2012

エピソードで読む世界の国編集委員会(編)
山川出版社(2012.7)

例2)
クイズとゴロで覚える世界の国名と位置 オリンピック参加国名の由来がわかる

矢島 舜孳(著)
古今書院(2012.5)

例3)
世界の国々 1~10巻
(帝国書院地理シリーズ)

帝国書院編集部(編集)
帝国書院(2012.3)

ところで、イギリスでの開催でしたので、開会宣言を行ったのは君主のエリザベス2世でした。(ジェームズ・ボンドとの登場演出にもびっくり!)
そういえば、女王の統治下である現在の英国UKの国歌は「God Save the Queen」。
王位継承後(現時点でのイギリス王位継承権1~3位は全て男性)はどうなるんだろう?と疑問がわきましたが、国王が男性の場合、やはり「God Save the King」になるんだとか。

世界の国歌や国旗について知るのも楽しそう。
こんな本で、子どもと一緒に勉強してみてもいいですね。

国際理解を深める世界の国歌・国旗大事典

弓狩 匡純(著)
くもん出版(2011.6)

2012年8月 1日

きょうのデータ部☆(8/1)

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データ部では毎日たくさんの紙を使います。
MARCを打ち出したゲラ、様々なリスト、スキャン画像の打ち出し等々。
それらを留めるクリップも、いろんなものが要所要所に置かれています。
大抵はこんな缶に入って。

旅行土産に頂いたりするお菓子の缶。
お菓子がなくなった後々までも、こうしてデータ部で物入れとして活躍しています。

気になって裏を見ると、931019 と賞味期限らしいシールがまだありました。
ほぉー! ベテラン。

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