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2007年2月 アーカイブ

2007年2月28日

TRC ●●流通センター…?

先日、羽田空港を利用する機会がありました。
当日は快晴で、羽田に向かうモノレールの車窓には雪をかぶった富士山が! 東京も南部の海に近い方だと、富士山があんなに大きくはっきり見えるのですね。
これから始まる一日、きっとよいことがあるに違いない…とすっかり嬉しくなりました。

モノレールといえば、浜松町の駅から乗るとすぐに目につくのが、大きな「TRC」の文字。
すでに休暇用のユルユル脳みそで、遊びモード全開になっている身にはかなりの冷や水です。

「こ、こんなところになぜウチの会社の宣伝が…(しかもでかい…)」

羽田空港に行くことがめったにないせいか、毎回新鮮にドキドキしてしまいます。
しかし、よくよく見てみると、これは我が「図書館流通センター」ではなく、「東京流通センター」という会社の看板なのでした。
みなさまも、羽田空港を利用して弊社へお越しの際はお気をつけくださいね。
くれぐれも、「お、なんだ空港から意外と近いじゃん」などと、早トチリでモノレールを降りてしまいませんように。

2007年2月27日

本日は

「月刊新着AV案内no.11(3月号)」の発行日でもあります。
掲載予定件数は1200件。うちDVD:486点、ビデオ:27点、CD:680点、カセットテープ:7点です。


表紙画像はまた後日!

(2/28追記)お待たせしました!表紙画像アップしました!!

p20070227.jpg

秘境って死語?

本日、「週刊新刊全点案内」1510号を発行しました。
掲載件数は、1440件です。

春の観光シーズン間近とあって、旅行ガイドがメキメキと増えてきました。季節柄、満開の桜を表紙にしたものもあって、一足早いお花見気分。
本物が開花する頃は、ちょうどデータ部の年間最大の繁忙期。会社近くで美しく咲き誇るのに目もくれず、気づけば葉桜…などというオソロシイことも大いにありえるので、ある意味貴重なチャンスなのです。(しかし、どう言い繕っても所詮はバーチャル。哀しすぎる…)

ところで、最近の旅行ガイドは種類も多く、各自内容やレイアウトに工夫を凝らして華やかに競い合っており、まさに百花繚乱状態。
そんな中、特に目を引いたのがこちら。

旅する南極大陸
神沼 克伊著
三五館 (2007.3)
通常24時間以内に発送します。

ガイドブックといえば、名所旧跡の観光案内とショッピング・グルメ・宿泊情報などがセットになっているのが定番ですが、そのスタイルをちゃんと踏襲しつつ、なおかつ場所が「南極」というのがスゴイ。日本人の旅行好き(または、単なるガイドブック好き?)たるや、おそるべし。
この分だと、地●の歩き方南極とか、●るぶ南極とかいうガイドブックを手にした日本の若者が南極大陸を席巻する日も近い…!?

2007年2月26日

こういう風にしています~同名異人編~

先週、典拠ファイルの統一標目は漢字形とヨミガナ形とID番号で成り立っているとお話しました。
典拠ファイルの件数が多くなると、当然発生する問題があります。
それは「同じ漢字、同じヨミガナの著者が出てきたらどうするか」ということ。
この場合、2番目に出てきた著者の見出しにちょっとした工夫をします。
1番目の人と違う、というのがすぐにわかるように、名前のうしろに言葉を補うのです。
それは、たとえばその人の生まれた年であったり、専門分野だったりします。(注)

実際の例。

小森/陽一        コモリ,ヨウイチ
小森/陽一(漫画原作) コモリ,ヨウイチ

上の小森さんは東大の教授で日本文学が専門。下の小森さんは人気コミック「海猿」の原作者。これくらいジャンルが違えば、日々鍛えられている典拠のメンバーのこと、同名異人を混同することはまずありません。
しかし、図書に著者紹介がなかったり、書いているジャンルが近かったりすると、とても迷います。
こういった場合、前に書いた本の分類は何か、図書以外の参考資料に経歴はでていないか、いろんな角度から検討します。
それでもわからなかったときは、最後の手段。出版社に電話して、「この本を書かれた○○さんは、以前こういった本を別の出版社から出したことがありますでしょうか?」といったように確認をとったりしています。


注:個人情報保護の観点から、生まれた年は、その図書か参考資料等に公開されているものに限定しています。出版社に問い合わせしたときも、公開の可否をきちんと確認しています。
生没年あるいは職業、専門分野、世系などで区別する、というのは「日本目録規則」の規定によります。


2007年2月23日

梅の香りにさそわれて

墨田区内に用事があって出かけました。
先を急いで歩いていると、なにやらよい香り。
神社の境内がみごとな梅園になっていました。

070223.jpg

墨田区文花にある香取神社境内、小村井香梅園は、
地元で親しまれている梅の名所です。
ぐうぜん見つけたのでとてもトクした気分です。

取り急ぎケータイで写真を撮ってみたのですが
様子をお伝えするのがなかなか難しいです。

まだ花は楽しめるはずですので、お近くの方ならぜひこの週末にも
足を運んでみてください。
東武亀戸線小村井駅下車、墨田区立あずま図書館の近くです。

墨田区文化観光協会

2007年2月22日

こんな風に使われます

撮影された写真は、こんな風に使われています。

200701171136000.jpg

どんな本なのか、雰囲気をつかむのに表紙の写真って便利ですよね。

実はここで使われている写真も、昨日ご紹介した暗室生まれなのでした。

2007年2月21日

暗室にて

~ 写真撮影 ~

登録が完了した本は、写真撮影へと進みます。

20070221-1.jpg

20070221-2.jpg

デジカメで地道に撮ってます。

2007年2月20日

「ひとり日和」載ってます

本日、「週刊新刊全点案内」1509号を発行しました。
掲載件数は、850件です。

昨日のエントリーにもありましたように、この号には、第136回芥川賞受賞作「ひとり日和」も掲載しています。

ひとり日和
ひとり日和
posted with 簡単リンクくん at 2007. 2.20
青山 七恵著
河出書房新社 (2007.2)
通常24時間以内に発送します。


先月、こちらでも触れましたが、おばあさんとの二人暮しを静かに描いた物語です。四季の中を進行するお話なのですが、個人的なイメージでは、春の日差しが強まって色々なことがスタートするのを待っているちょうど今ごろの季節がぴったりくるように思いました。

TRC MARCは、「●●賞を受賞した本」という検索が可能なように、各種受賞情報を収める項目を設けています。「芥川賞」と検索すると、「ひとり日和」はもちろん過去の受賞作をまとめてみることができますので、「去年の受賞作は何だったかしら?」等の調べ物にご利用ください。

2007年2月19日

人名典拠ファイルって?

先々週、人名典拠ファイルなるものがあると書きました。(「こういうものがあるのです」)
これがどういうものか、簡単に言ってしまうと、「その図書を書いた人」の名前を見出しにしたファイルです。
MARCと同様、現在はコンピュータ上で使います。


…これだけではイメージしづらいですね。
では、先日芥川賞を受賞した青山七恵さんを例にして。
青山七恵さんの初めての本は「窓の灯」でした。
この青山七恵さんが「初めて本を書いた人」だと確認できると、典拠の部署では、まずその名前を見出しにしたファイルを作ります。
そして、「窓の灯」のMARCをファイルの中に収めます。

次に「ひとり日和」の本が出て、MARCができたら、それをまた「青山七恵」ファイルの中に入れます。
つまり、青山七恵さんの著作はすべて「青山七恵」ファイルに収まるというしくみなのです。

ファイルでいう見出しのことを、正式には「統一標目」と呼んでいます。
統一標目は名前の漢字の形だけではなく、ヨミガナの形、そして15桁の固有のID番号で成り立っています。


11000455164‐0000 青山/七恵(アオヤマ,ナナエ)
(ハイフンは便宜的に入れています)


初めて本を書いた人が出るたびに、このファイルは作られます。
その件数がどれだけあるかはTRCのHPを参照してください。
当ブログの目玉企画「日刊新刊全点案内」のコーナーにも、毎日の新規の統一標目件数が「新規著者数」として表示されています。


大変なのは、ほんとに同じ人かどうか見分けること、そして、本を書くのが日本人だけではないこと。典拠の部署では毎日が格闘なのです。
来週につづく。


※「ひとり日和」は、明日発行の「週刊新刊全点案内」1509号に掲載されます!

2007年2月16日

関所越えならず。でも…

~ 残念ながらお別れの本たち その2 ~

「図書館向きでない」という理由で「週刊新刊全点案内」には掲載されない本の中には、別の道が残されているものもあります。
新刊目録とは別の部署でMARCを作成しているのです。
(この部署のお話はいずれまた)

代表的なのは、「不特定多数の人が、何度も繰り返し、長期間にわたって使用する」には不適当と思われる、こんなジャンルの本 ↓ 

200701171132000.jpg

・問題集・クイズ本など、書き込みながら使うタイプ
・ 楽譜  (個人的に使うものとみなしています)
・ ポルノ (写真集、小説も)   などなど

最近はやりの「なぞり書き本」もこちら。
「名残惜しい…」と思いつつお別れする本も、個人的には多々あり。

2007年2月15日

これも本、あれも本。が、しかし…

~ 残念ながらお別れの本たち その1 ~

前回、届いた見本をキビシクチェックする「関所」をご紹介しましたが、
本日は、この関所を越えられずに、泣く泣く(?)引返してゆく本のお話。

「週刊新刊全点案内」に掲載されるMARCの主な作成基準は、図書館で利用可能なことと、発売から3カ月以内の新しい本であること。
なので、こういうタイプの本は残念ながらさようなら。


CDやCD-ROMがメインで、おまけ程度に本がくっついている。
→ 書籍とはみなしません。

200701190924000.jpg


こんなのも届きますが、一枚ものの地図も書籍とはみなしません。

200702061819000.jpg

2007年2月14日

やっと1ヶ月

このあいだの土曜日、お天気がよかったのでお墓参りに行きました。
その帰り道、道沿いの農家の庭先に、大きくて立派な大根が50円の値札とともに置いてあったので、思わず購入。
大根抱えて帰るはめに陥りましたが、うちに帰ってから煮てみたら、やわらかくって甘味があって、とてもおいしかったです。


さて、このデータ部ログもオープンして1ヶ月が過ぎました。
はじまる前は毎日更新なんて絶対無理!と思っていましたが、いまのところ何とか続けられています。
「けっこういけるじゃん」なんて思ってしまいそうですが、やっぱりこれは前もっていろいろと準備をしてきたからなのだと思います。
みんなで分担しながら。

この先もTRC MARCのことをいっぱいお伝えできるよう、準備は万端にしていかなくては、と決意も新たに思うのでした。


ちなみに現在のわたしは、月曜日に掲載予定の「人名典拠」のお話を執筆中。
シンプルにお話できるよう、考えている毎日です。

2007年2月13日

春の使者、到着

本日、週刊新刊全点案内1508号を発行しました。
掲載件数は、1143件です。


*こんな本がありました*

毎週火曜日の新刊ピックアップ企画、本日は、1冊…ではなくて、どどんと4箱、計33冊です。↓

20070213.jpg

児童書のセットもの。様々な切り口から学習をサポートする読み物や資料集です。書店ではあまり見かけませんが、図書館ではお馴染みでしょうか。特徴は、カラフルな表紙と沢山の図版、そして、落としてもケンカの道具にしても(今の子はそんなことしないか…)壊れなそうな頑丈な製本。「図書館用堅牢製本」などと明記された本もあったりします。

これをなぜ今回取り上げたかというと、オフィスにこもりきりで季節感のないデータ部に、春を知らせてくれる使者(?)だからです。新しい学年のスタート時に図書館に並ぶよう、今頃から刊行がスタートするのですね。これが届くと、あぁ、もうすぐ春か…春の新刊ラッシュ(とデータ部の繁忙期)もそろそろか…と、フクザツな感情が湧いてくるのでした。

ちなみにTRCでは児童向けノンフィクションについて、「TRC MARC」のほか「学習件名ファイル」と「目次情報ファイル」という商品も作成しています。調べ学習の際などに様々な言葉から本を探せるよう、沢山のキーワードを付しているのです。上の写真の本たちも、短いデータ部滞在中に、両ファイル作成のため、あちこちの部署を飛び回っておりました。

*********************
上の写真は左から、
『じぶんをまもろうみんなをまもろう』
『もったいない生活大事典』
『動物イラスト生態図鑑』
『日本の地理』
です。(すべて週刊新刊全点案内1508号に掲載)

2007年2月 9日

最初にして最大の関所

~ 検索&登録 ~

「週刊新刊全点案内」に掲載されるMARCには作成基準があります。
届いた本は、1冊1冊基準に照らしてチェック。無事クリアした本には固有のID Noがついて登録完了。
残念ながらクリアできなかった見本は、またダンボールへ…。

200701161328000.jpg

キビシイ眼が光ってます

2007年2月 8日

MARCってどうやって作るの?

本日より、「MARCができるまで」と題して、新刊書のMARC作成の工程をレポートします。
1日に1つの作業を紹介する形で、週2回のペースを予定しています。
って、どれだけかかるのやら…。気長にお付き合いいただければ幸いです。


~ 取次から見本到着 ~

毎日午前と午後の2回、取次からダンボールに入った見本が届きます。
今回は4箱、155冊。(平均は250冊/日。多いと400冊超えることも)

200701161304000.jpg

まだ本屋さんに並んでいない、ピカピカ本。
日本中で一番早く新刊書に目を通している! はず(←自慢)

200701161306000.jpg

2007年2月 7日

箱根山?いいえ...箱の山です。

データ部紹介で、図書館蔵書という部署をご紹介しました。この部署では全国各地の図書館から蔵書をお預かりしてTRC MARCを作成しています。新刊目録と比較すると、人数も1/4以下とごくごく少数。明治から現代まで幅広いジャンルの図書を扱う関係もあって、かなりユニークな部署です。

この部屋に入ってとにかく目立つものは何かというと、実は本ではありません。人でもパソコンでもありません。奥まった場所にドドンとそびえる図書館蔵書名物「空箱の山」。

20070206191936.jpg

この写真は小松の席から。まさしく絶景...。

肝心の中身(お預かりしている本)は本棚に出して管理をしているため、空箱が天井近くまで積み上がっています。図書館現地で箱に詰めて送ってこられるので、中には蜜柑箱などが混ざっていることも...。

年度末も間近の今の時期、箱の山は高くなる一方(冒頭にあるデータ部紹介のLinkの写真と比較すると一目瞭然!)。どこの図書館もきっとお忙しいのだろうなぁ、と感じられます。じかに図書館の現場と接する機会が少ないデータ部としては、現場を感じられる貴重なスポット...といえるのかもしれません。

1507号の表紙はこちらです

きのう、ご紹介しそびれてしまったので、本日あらためて。
「週刊新刊全点案内」1507号~の表紙です。


p20070207-1.jpg


ハートがいっぱいで、なんだかロマンチックです。

2007年2月 6日

「週刊新刊全点案内」1507号

本日、「週刊新刊全点案内」1507号を発行いたしました。
掲載件数は1336件でした。


*こんな本がありました*

『クレヨンハウス絵本town』(1507号掲載)

最近絵本が気になるのは、春になったらわたしの妹に子どもが生まれるからです。
いや生まれたからといって、絵本を一緒に楽しめるようになるのはまだとうぶん先のことなので、とっても気が早い「おば」なのですが。
わたしが好きだった絵本を、その子も好きになってくれるといいなあと、春を待ちわびるきょうこのごろなのです。

※毎週火曜日、こんな本がありました、と題して、その号の週刊新刊全点案内の中からデータ部メンバーが独自の視点でピックアップした本をご紹介します。
どんな本が選ばれるのか、乞うご期待!

2007年2月 5日

こういうものがあるのです

2月のはじまりとともに、あの季節もはじまりました。
そうです、花粉のシーズンです。今朝鏡を見たら、目が真っ赤でびっくりしました。
しばらく目薬が手放せなくなりそうです…。


さて、ここからがきょうの本題。

たとえば、吉田茂さんの本を検索しようとして、バカヤロー解散で有名な元首相と、歴史作家と、クリエーティブディレクターと、歯学が専門の大学教授の本が一度に表示されてしまい困った、ということがありませんでしょうか。

ヨミガナでしか検索できない場合はもっと大変です。
吉田繁さんも吉田滋さんもみなヨシダシゲル。
膨大な件数のMARCが検索されてしまいます。

いや、わたしが欲しい情報は、このヨシダシゲルさんの本なのよ。

そういう時、図書館にはとても有効なシステムがあるのです。
本の著者を管理するシステム。それは「人名典拠ファイル」なるものによって行われています。

一般には耳慣れない「人名典拠ファイル」。これはTRC MARCとともにTRCの重要な商品のひとつです。
この「人名典拠ファイル」について、これからときどきご紹介していこうと思います。たぶん毎週月曜日に。


ちなみに冒頭の吉田茂さん、TRCの人名典拠ファイル上では、同姓同名の人が11人もいます。

2007年2月 2日

TRC MARCの特長 その2

~ MARC概論 第5回 ~

「TRC MARCの特長」の後半です。あと2つ。

3.整合性

TRCデータ部が今までに作ったMARCは2,651,053件(2006年末現在)。
これだけの大量の情報から正しい検索結果を導き出すためには、ある一定のルールに則った情報がきれいに整理されていることが不可欠です。

例えば…
児童書なのか大人向けなのか迷う小説とか。
本のあちこちで著者の表示がJ.P.サルトル/ジャン・P.サルトル/サルトルとバラバラで、いったいどう呼んでほしいのよ…とか。
Aさんは自伝だと主張するこの本、私はエッセイだと思うんだけど…とか。
(以下、いくらでも続く…なのでこの辺でストップ)

このように、個人の感覚・意見や時代の流れによる変化に左右されてしまうと、たとえ1冊ごとについては正しくても、全体としてみた場合には統一性がなく、思うような検索結果が出ない=整合性に欠けるMARCになってしまいます。

これを避けるために、TRCデータ部では準拠すべきルールをまず決めています。

・日本目録規則<NCR> 1987年版改訂3版
・日本十進分類法<NDC> 新訂9版および新訂8版
・基本件名標目表<BSH> 第4版

200702021922000.jpg
  
図書館学を勉強された方には、きっとお馴染みの面々ですね。
さらにこれに加えて、TRC独自の内規を定めたり、シリーズや出版者のデータベースを作ってMARCどうしの関連性をわかりやすくしたりして、整合性を高める工夫をしています。


4.内容の充実

TRC MARCには、日本目録規則で定められているよりもかなり多くの情報が盛り込まれています。それは、図書館の「あったらいいな」に応えたさまざまな項目を追加しているからです。

例えば…
内容紹介文、受賞情報、ジャンル、新聞の書評欄掲載情報など、図書館が選書をしたり、レファレンスに答えたりするのに便利なさまざまな情報を取り入れています。

1冊の本の魅力を、いかに余すところなくわかりやすく伝えるか…
多様な検索に対応できるように、いかに多彩な切り口を考えるか…
   
図書館の利用者にとって使い勝手のよいMARCを目指して、TRC MARCはこれからも進化してゆきます。
(おお、最後は壮大にきまった…)


2007年2月 1日

TRC MARCの特長 その1

~ MARC概論 第4回 ~

多くの人が、近所の図書館で知らぬ間にお付き合いしているMARCですが、日本国内にはいくつかの種類があります(代表的なのは、国立国会図書館のJAPAN/MARC)。
その中で、私たちが作っているTRC MARCは、どんなMARCなのでしょう?

MARC概論最終章は「TRC MARCの特長」というお話。4本立ての、本日は前半です。

1.網羅性・スピード

「検索してもヒットしない!」 

そんな時の主な原因は、その本のMARCがそもそもない か まだ完成していない のどちらかです。
この問題の解決策は極めてシンプル。発売されるすべての本のMARCを、本屋さんで一般の人が目にする発売日までに作る ということです。これがすなわち「網羅性とスピード」。

新刊書の場合、出版社は発売前に取次(本の問屋さん…かな)に商品見本を納入するのですが、TRCデータ部ではこれを使ってMARCを作ります。
取次に集まってくる「見本」を使うことで、新刊書を網羅的にカバーしつつ発売日までに完成させることが可能なのです。


2.正確さ

TRC MARCは、すべて実際の本から作られています。
というと、「そりゃそうでしょ?」と思われるかもしれませんが…。

例えば、出版社から「今度こんな本を出します」という事前情報を、FAXやメールでいただいたりすることがあります。でも、TRCデータ部では、このような形の情報からはMARC作成をしていません。
あくまでも、本の形になって私たちの手元に届いてからがスタート。実際に手にとって開き、自分たちの目で1つ1つの情報を確かめながら、1冊1冊MARCを作っていきます。

“図書館の利用者が実際に手に取るのと同じ本からMARCを作る”

この「図書現物主義」こそがMARCの正確さを担保しているのであり、TRCデータ部の誇りでもあるのです。

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