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2007年6月 アーカイブ

2007年6月29日

データ部から見た志木ブックナリー

さて、志木ブックナリーレポートも今日で最終回となりました。
最終回は、研修を終えた二人のデータ部メンバーから見た「志木ブックナリー」についてお届けします。


普段、一日中本とパソコンとにらめっこしているデータ部を飛び出して、TRCの物流基地へ研修に行き、頭も体もへとへとになりながらとても貴重な体験をしてきました。(本当に広かったなあ!)
なかでも、データ部メンバーが毎日作成しているTRC MARCは図書館の蔵書データベースを作っているだけではない、ということを知ることが出来たのはとても大きかったですね。志木ブックナリーはすべてがシステム化されていますが、TRC MARCは、その物流システムの川上(お客様からの注文受付、発注)から川下(それぞれの図書館の仕様に合わせた本の装備、納品)まで、本当に様々な場面で大活躍していたんです。
このひとつひとつのMARCが、装備済みの本を確実に早くお届けするのにも役立っているなんて、これからさらに頑張ろうという気持ちになりました!(永倉)


片田からみた志木ブックナリーは一言で表すと「別の会社」。
TRCに、図書館を顧客とした「MARC作成・販売会社」というイメージをもって入社してから3ヶ月。まさに思っていた通りだと思っていた片田にとって、倉庫で新刊本を在庫・管理し、装備までして売っている、さらにいうとオンライン書店bk1で図書館以外への販売も行っている志木ブックナリーは、「別の会社」以外に表現がありませんでした。
しかし、どんなに違うことをやっていても、根底には必ずTRC MARCがあり、これがないと全ての業務が成り立たない志木ブックナリーも、やはりTRC。
志木ブックナリーとデータ部、そしてその先に続く図書館との連続性を肌で感じることができた研修でした。
今回の研修で一番片田の印象に残っているのは、年間約670万冊(志木ブックナリーだけの数字です。TRC全体だと1250万冊にも及ぶとか。)もの本を図書館に届けていると聞いたときに感じた、「それだけの冊数を装備までして売っているなんてすごい!」、「それだけの本を新しく購入して、利用者の方に提供している図書館もすごい!」という感動です。
その感動、そして今回の研修の経験全てを活かして、MARC作成に励みつつも、TRCが行っている業務全体、さらにいうと図書館界全体の事を頭の片隅にでも置いて、日々の業務をこなしていければと思います。(片田)


片田と永倉が全9回でお送りしたデータ部ログ志木研修レポート。いかがだったでしょうか?TRCの志木ブックナリーで2人が感じた臨場感を少しでもお伝えできたのならばうれしいです。
長らくお付き合い頂きありがとうございました!

2007年6月28日

本、その後…

第8回データ部ログ志木研修レポート。装備が終わった後の本の話です。

装備工場で装備が終わった本は、フィルムコート(図書館の本には大抵張ってあるあの透明なフィルムの事です)がかけられて、各図書館に向けて旅立って行きます。
そして、各図書館で配架され、利用者の方の手に渡る…というのが通常の流れです。

しかし、これでは終わらない事もあります。たとえば送った本が届いていないとか、どこかで本に傷が付いてしまっていたとかいう場合です。
こういった場合にお客さまからの問い合わせを一手にお受けしているのが「お客さま係」の人たち。データ部が「MARC作成のスペシャリスト集団」だとすれば、お客さま係は「TRCのゼネラリスト集団」。

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豊富な知識と経験を駆使して、問い合わせを手際良く解決していきます。

これらの問い合わせ対応まで含めて、ようやく本を無事に納品できたといえるのです。

本も無事に図書館まで届き、データ部ログ志木研修レポートもいよいよ明日で最終回。最後に、研修を受けてきた片田と永倉が、データ部から見た志木ブックナリーについて述べてみようと思います。

2007年6月27日

仕様書に仕様が無いなんていうしようがない事はありません。

第7回データ部ログ志木研修レポート。タイトルは内容に一切関係ないよう。あっ!帰らないで!

今日は仕様書係についてです。
第5回で少し出てきましたが、TRCでは各図書館の装備の方法について「仕様書」というものを作って管理しています。各図書館によって請求記号の取り方やラベルを貼る位置等は違うので、これがないと忘れてしまったり、混ざってしまったり...大変なことになってしまいます。

仕様書の中身は、
作業項目:どういう作業が必要な図書館なのか等、全体的なことをまず確認。
請求記号スペック:背ラベルに書かれているのが請求記号。請求記号は別置記号、分類、図書記号、巻冊記号の4つから成り立っており、図書の配架場所を示しています。「会社年鑑 1996下巻」(日本経済新聞社 1995年刊)

会社年鑑 1996

日本経済新聞社 (N/A)
この本は現在お取り扱いできません。
だとこんな感じ。

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これら請求記号も各図書館によって違うので、TRC MARCからこの請求記号を作るための決まりがここで決められます。例えば...TRC MARCのNDC9版が913.6なら分類をFにするだとか、普段は9版を使っているけど小説と作品論が同じなのはいやなので、8版が910.268の場合だけ8版を分類にする等。この請求記号もTRC MARCから作られているということは...日々MARCを作成している片田のミスが最悪の場合(厳重なチェック体制がとられているのでほぼ無いといえますが)図書館の配架に影響を与えてしまう!と一人でドキドキしていました。
各図書館の装備方法:どんな色・形の背ラベル・バーコードを使うのか、また、それを貼る位置についてや、付録はどうする云々。
etc.etc...

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こんなにたくさんの事を確認しながら、日々作成・管理しています。
明日は志木でのの動き、つまりこの研修レポート来の流れに立ち返って、装備された後のはどうなったのかお伝えします。

2007年6月26日

涼を求む

本日、「週刊新刊全点案内」1526号を発行しました。
掲載件数は1353件です。

そして「月刊新着AV案内no.15(7月号)」も発行しました。
掲載点数は1264件。内訳はDVD:516点、ビデオ:8点、CD:734点、カセットテープ:6点です。

梅雨なのに雨が少ない、と思っていたら今週は雨続き。
なんだか蒸し暑くて嫌ですね。
家ではひたすらドライ(エアコンの)を選択する私。

今月の表紙は、一足お先に夏らしく涼しげですよ。
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突然ですが、打ち上げ話

先日、東京23区内某図書館スタッフの、目録研修会がTRCで行われました。その打ち上げが先週の水曜日に茗荷谷でありまして、講師を務めたデータ部メンバーもいかがですか、ということで、何人か参加してまいりました。
(私はやってないけど便乗参加♪)

実は実際に図書館で働いているスタッフと会うのははじめて。
どんな人たちなんだろうと、内心ドキドキでしたが、皆さん元気いっぱいでエネルギーがあって、楽しい会となりました。
現場で大変なこととか、データ部ではわからない話を聞いてみたり。私たちの作っているMARCを、道具として使ってくれてるんだなあと実感しました。

盛り上がっての2次会は、カラオケ大会となりました。皆さん歌も上手くって、とっても楽しませていただきました!

2007年6月25日

AV MARCまとめ

~TRC AV MARC概論 Vol.7~

長いようで短かったAV MARC概論も今日で最終回です。
日中の天気もよく分からない社内で、パソコンに向かってせっせとMARCを作っている私たち(と、周りに同意を求めてみる)。みなさんにデータ部のこと、AVのことをご紹介できるのは嬉しい!とは思うものの、勢いばかり余って言葉は足りなかったかも・・・。
今後またご紹介する機会もあると思います。AVの出番も是非お楽しみに!


では最終回らしく、まとめに入ります。
・ TRC AV MARCとは録音資料・映像資料に対して作っているMARCです。(Vol.1
・ 録音資料は受注された商品のみ、映像資料は著作権の確認が取れた商品のみMARCを作ります。(Vol.2
・ AV独自の項目があります(録音資料ならレーベルや音楽分類、映像資料なら映像規格など)。(Vol.3
・ 内容細目ファイルという収録内容を入力したファイルが要です。(Vol.4
・ セットの商品は配架できるケース単位でMARCを作ります。(Vol.5
・ 登録→入力→チェック(映像資料は+内容紹介文入力+写真撮影)という作業工程です。(Vol.6


届いた見本の荷解きをする隣でDVDの登録、その前では映像資料のゲラをチェック、そのまた後ろの席では録音資料のリストのチェック、ちょっとだけ離れたあちらでは月刊新着AV案内の編集・・・と、少ない人数で4種の資料を相手にいろんな仕事をしています。

たまに奇天烈なおまけに遭遇したり、新たな規格をどう扱うか頭を悩ませたり、あまりにアート過ぎて文字が読めません的な難関もあったりしますが、眉間にシワを寄せてるばかりでもありません。

この職場にいると、今まで知らなかった様々なジャンルの音楽や映像を垣間見ることができます。個人的にはこれが楽しい。「綾小路きみまろ」の芸風やスピリチュアル・カウンセラー「江原啓之」が歌手であることを私は会社で知りましたもん。
最近ではなんと「リカちゃん」が歌っているというCDに遭遇。今年誕生40周年を迎えた着せ替え人形リカちゃんのCMソングなんかを集結したものです。リカちゃんの苗字は「香山」、精神科医「香山リカ」と同じ名前なんですね~。ちなみに小学5年生だそうです。初めて知りました。

長い書名の話ふたたび

5月の記事で藤澤が「長い書名の本」を紹介いたしました。
早々に新記録か?という新刊が出ましたので取り急ぎ報告いたします。

114字。本日の「日刊新刊全点案内」に出ています。タイトルちゃんと全部出ていてひと安心。


長いタイトルとしてデータ部で有名だったのが平田オリザさんの「十六歳のオリザの未だかつてためしのない勇気が到達した最後の点と、到達しえた極限とを明らかにして、上々の首尾にいたった世界一周自転車旅行の冒険をしるす本 」75字。それと「村上さん」シリーズ。「「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?」は69字。

タイトルが長ければ目立つのか目立たないのか。書店が注文を出すとき、お客さまが探すとき、友だちに話すとき、結局は「横尾忠則の…悩みがナントカっていう本」となってしまうような気がするのですが…。そうです!難しいタイトルが思い出せないとき、頼りになるのがMARC検索です。

余談になりますが実は「A」などの「1文字だけ」の超短いタイトルのほうが検索泣かせ。「うっかりミス検索」でサーバーに負担がかかるのをふせぐため、検索システムによっては1文字検索を禁止していることがあるからとか…そのお話はいずれまた。

2007年6月22日

セット&ゴー!

第6回データ部ログ志木研修レポート。今日は予告通りICです。

ICって何?という声が聞こえた気がします。(気のせい?)
わかりやすくいうと、最近鉄道各社が導入し始めた「タッチ&ゴー!」というのがICです(古いかも…)。他にも電子マネーのカード等に導入されています。
そのICを図書館で使う意味は何ぞや?と申しますと、

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このように貸出手続がまとめて!一気に!出来るようになるのです。
蔵書点検の際の検品も楽々。(これは図書館利用者の方にはあまり関係ないですが…)

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専用のリーダーを一定間隔で差し込んでいくだけ。とても楽になります。
ICの詳細はこちら

このIC、クシャクシャにしても、濡れてしまっても大丈夫という強度が売りなのだとか。手元に片田のコーラしかなかったので濡らすのは断念しましたが(ベトベトになっちゃう)、クシャクシャにしても大丈夫なのは実際に見せてもらいました。
濡れても大丈夫というのは、心強いですよね!お茶をこぼしちゃっても大丈夫、とか。でもクシャクシャにって…図書館の現場ではいったい何が起こっているんだろう?ソフトカバーの本でも折れる程度では…「念には念を」ということかな?などと片田は思ったりしたのでした。

次回(来週水曜日)は昨日(第5回)少し話題に上った、装備仕様を専門に扱っている係、仕様書係についてレポートします。

2007年6月21日

装備といえば…?

第5回データ部ログ志木研修レポート。今日からは片田がお送りします。

図書館が注文した本は倉庫でのピッキング後、装備工場に送られます。
ここでいう装備というのはもちろん武器防具の類ではなく、バーコード・背ラベルやフィルムコートのこと。ここで、本屋で売っている状態の本が、図書館に並んでいる状態の本に加工されているのです。

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装備工場はこんなところ。
ここで各図書館ごとの装備仕様(背ラベル・バーコードを貼る位置とか)に従って必要な装備をしていきます。この装備仕様を専門に扱っている部署もあります。が、その話はまた後日。
バーコードを貼る位置を確認したくなったら目の前の画面を見るだけでいいし、最後のチェックも貼付したバーコードを読み取って、画面と実物を確認するだけでOK。別の人がチェックする必要もありません。ハイテク化が進んでいます!(いまどきその程度でハイテクなんて…ということ無かれ。全部人手の方法も健在な現状では、この工場は画期的なのです。)

ちなみに貼付するバーコードにICが組み込まれている図書館も増えてきました。明日はこのICについて特集します。

2007年6月20日

bk1基地も兼ねています

第4回データ部ログ志木研修レポートです。
志木ブックナリーでは、図書館だけではなく個人のお客様が注文された本も扱っています。
そうです、ここは、あの「オンライン書店bk1」の物流基地でもあるのです。bk1を通じて注文された本は、ここから旅立っていたんですね。

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注文内容と本のISBN、冊数をきちんと確認し、1点1点、お馴染みの黄色いbk1専用封筒に梱包していきます。同じ本を2冊注文される方もいるので、確認作業は気が抜けません。最後に封筒にしっかりと宛名シールを貼って(あら、このご注文は新潟から。こちらはなんと鹿児島のお客様からのご注文ですね)発送準備完了です。
全国の皆さん、黄色い封筒が届くのを楽しみに待っていてくださいね!

2007年6月19日

職業病

本日、「週刊新刊全点案内」1525号を発行しました。
掲載件数は1066件です。

*こんな本がありました*

舞妓Haaaan!!!
宮藤 官九郎著
角川書店 (2007.6)
通常24時間以内に発送します。

映画の大掛かりなキャンペーンには書籍も付きもの。「最近あちこちで宣伝見るなあ」と思っていると、会社にも本が続々とやってきます。これは「舞妓Haaaan!!!」関連では2冊めのシナリオ本。

しかしこの映画、なかなか「データ部魂」を刺激するタイトルです。
どこがってもちろん、「a」の数ですとも。さらにスペシャルなことに「!」も3つ。

「いくつあるのか?」「いつでもどこでも同じ数か?」…テレビや電車の中吊りを見ても気になって仕方がない。しまいには、「発音されてるのを聞くと2個分くらいにしか聞こえないけど…」などと謎の勘ぐりまで。ビョーキです、はっきり言って。
というわけで、データ部に到着した見本も丁寧にチェック。情報源によって数が違っていたりするのも、MARC作成上は大問題。(誇張じゃありません。大真面目なんですよ、ええ。)さんざんひっくり返して数えてみました。結果、「a」は4個、「!」は3個で間違いなしと確認終了。ひと安心。

というのも、以前同じようなパターンで失敗したことがあるのです。
ある日、ふと気づくと先輩が出版社に電話しています。手元にあるのは、どうも私が入力した絵本らしい。
「タイトルのことでお聞きしたいことがありまして。はい。「あ」の数なんですが…。ええ。「きゃああ…」の「あ」の数がですね…表紙は●個で奥付は▲個なのですが、どちらが正しいのか教えていだたけますでしょうか…」
先輩、ごめんなさい。数えてませんでした。そして、「どんな問い合わせだよ、あたしったら…」というお顔を見て、遠慮なく笑っちゃいました。ごめんなさい。(今頃言ってもダメですか)

何の絵本だったのかはナイショ。おわかりになった方、ぜひご一報ください!

2007年6月18日

AV MARCができるまで

~TRC AV MARC概論 Vol.6~

やっぱりこれもご紹介しておきたい「AV MARCができるまで」。
TRC AV MARCが完成するまでの流れを簡単に説明しますね。

まずは録音資料から。
図書館の発注を受けたもののうちMARC作成が必要な見本が、取次を経由してデータ部にやってきます。

まず「登録」という作業。TRCが独自に開発したシステムの専用画面上で、一件一件固有のIDNo.を与えていきます。

次は入力。あらゆる角度からためつすがめつ、MARC作成に必要な項目、収録されている曲目・演奏者等を入力していきます。デザイン文字やアルファベットが多かったり、表記がアリより小さかったり、反射して見えなかったり…見難いものが多いのもAVの特徴。

入力後はデータをプリントアウト。ゲラと見本をつき合わせ、別の人の目でチェックします。間違っていないか、見逃していないか、厳しく温かくチェック。

まだまだ終わりません。項目を抽出して他のデータと見比べてチェック、並び替えてチェック、さかさまにしてチェック(はしません)。何人もの目で校正をかけ、その商品をよく表した最もふさわしい形に近づけていきます。

あらゆるチェックをクリアしてMARCが完成すると、見本は工場へ旅立ちます。そこで装備された後、各図書館へ。完成したMARCも一緒に仲良く納品されます。


映像資料は各メーカーからTRCの仕入部に見本が持ち込まれます。仕入部では図書館向けの商品を選別。メーカーに著作権の確認を取ります。

その後、見本はデータ部へ。基本の流れ(登録→入力→チェック)は変らず、ここに内容紹介文の入力と写真撮影が加わります。これらは月刊新着AV案内掲載のため。写真はデータ部の暗室で撮影されています。MARC完成後、見本はメーカーに返送。

完成した映像資料のMARCは、1月分まとめて月刊新着AV案内に掲載されます。図書館の発注を受けた商品はデータ部を通らず装備工場へ入り、装備されて図書館へ。勿論MARCも一緒です。

2007年6月15日

巨大倉庫でピッキング

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第3回データ部ログ志木研修レポートです。
在庫している本の注文を受けると、翌日、一斉に在庫本の抜き取り作業(ピッキング)に入ります。ここには全在庫のうち、約1万8千タイトル、105万冊もの本があるそうです。倉庫内はとにかく広い広い。右も左も前も後ろも本だらけです。
果たしてこの膨大な数の本の中から、我々は目指す本にめぐり会えるのか?!(めぐり会えたら感動のあまり涙が出るかも…)

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そんな心配をよそに、倉庫内は、何列目の棚の何段目にどの本が何冊あるか、すべてコンピュータで管理されていました。ピッキングの際にはこのハンディスキャナーが活躍します。伝票のバーコードを読むと必要な情報が表示されるので、画面と伝票、本、冊数を確認し、人の手でカートに入れながら集めてまわります。

この後、集めた本はベルトコンベアの上を装備工場へと流れて行きます。汗水流して(本当)抜いてきた本が、「ただの本」からついに「図書館資料」としてデビューしようとしています。頑張っておいで!

それにしても、すごい運動量でした。


2007年6月14日

その注文、しかと承ります。~受発注係~

第2回データ部ログ志木研修レポートです。
図書館からFAXや郵送で送られてきた注文書は、受発注係が処理をしています。今はオンラインやデータで発注をされる図書館が多いですが、紙の注文書だってまだまだ健在なんです。一点一点、検索システムで検索し、本を特定していきます。手書きって発注者の心が伝わってくるようで、なんだかいいですよね。なんて思っていたのも束の間、「手書きの注文書は、なかなか難しいよ…」と言っていた担当者の言葉の意味が、すぐに分かりました。
あ!タイトルしか書かれていない…。(同じタイトルで違う出版社から出版されている本が沢山ありますが…。どの本のことでしょう?)
「○○新書新刊20冊」。(ん?どの新刊を20冊?何のチラシを参考にご注文されたのでしょう?!)

うーん…。その本、一生懸命探させていただきます。
でも、もうちょっとヒントをください!

2007年6月13日

志木ブックナリー研修に行って来ました!

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ここは埼玉県志木市にあるTRCの物流基地、「志木ブックナリー」です。
ここでは、図書館から注文があった本に、背ラベル、バーコード、フィルムコート等の装備をしてお届けしています。

今回、データ部社員永倉、片田の2名が志木ブックナリーに研修に行って来ました!
注文した本が図書館へ届くまで、いったいここでどんなドラマが繰り広げられているのでしょう?!
これから9回にわたり、データ部メンバーが見た志木ブックナリーレポートをお届けします。

2007年6月12日

石ノ森章太郎萬画大全集、半分まで完成

本日、「週刊新刊全点案内」1524号を発行しました。
掲載件数は1261件です。

*こんな本がありました*

「石ノ森章太郎萬画大全集」第6期、42冊のセットが届きました。


石ノ森章太郎萬画大全集
石ノ森 章太郎 〔作〕
角川書店 (2007.5)
通常24時間以内に発送します。


完結すると全12期計500冊になるとのこと。今回の第6期までで計250件のMARCができたので、やっと折り返し地点です(遠い目)。

今回は、「HOTEL」などに混ざって「家畜人ヤプー」や「秘密戦隊ゴレンジャー」などちょっと意外なタイトルもありました。500冊という漫画の量ももちろんですが、絵柄やジャンルの幅広さが、あらためてすごいなと思いました。「萬画家」と自称されるのも納得です。(全巻構成はこちらのページにあります)

残りあと250冊。完結したら全500巻がずらっと並んだ書棚から、気になる漫画を思う存分抜いてみたいです。

2007年6月11日

MARCの単位

~TRC AV MARC概論 Vol.5~

某通販より家には毎月おもちゃが届きます。おもちゃの中にはCDやDVDもあります。息子(1才4ヶ月)のために申し込んでいるものなので一応渡すわけですが、まだ本人は使い方がわからない。盤はなめられ、力一杯投げつけられ、食べ物もついてべとべとに。これはこれで楽しんでるんですが・・・借り物だったら困っちゃいますね。

さて、今日の本題。
MARCの作成単位というものについてご説明したいと思います。

ケースに1枚しか入っていないCDはMARCを1つ作ります。
そりゃそうだ。

では、下の場合はどうでしょう?
(1) 1つのプラスチックケースに2枚入り
(2) 半透明の薄いビニール袋に1枚入り×5袋が、更に1つの箱に収められている
(3) 1つのプラスチックケースに1枚入り×5ケースが、更に1つの箱に収められている

答え
→(1)(2)はMARC1つ、(3)はMARC5つ。

下の写真は、普段私たちが使っているマニュアルから抜き出したもの。
上段の図はMARCを1つ作成する例、下段の図はMARCを複数作成する例です。
ちょっとはイメージできるでしょうか?

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TRCデータ部では、録音資料・映像資料について以下のように基準を設けています。
「物理的に配架、貸し出しできる単位でMARCを作る」
CDやDVDはむきだしでは管理しにくいですよね。汚れそうだし割れてしまうかも・・・。そんなものを機器にかけては機器自体も壊れかねません。図書館で利用するには、ケースがなくては困ります。
オーソドックスなプラスチック製(スリムなもの、両側が開いて複数枚入るもの等)のものから、レコードが入っているような紙ケース、折り畳めるケースの中に盤をはめ込めるようになったデジパックという名のケース。いろいろあれど、配架に耐えるケースに入っていればOK。

ディスクが複数に渡るものには、単に納まりきらなかったからというものと、「~全集」1巻:交響曲、2巻:管弦楽曲、3巻:独奏曲などと構成に意味のあるものとがありますが、どちらの場合もケースの単位でMARCの作成単位を決めています。


2007年6月 8日

若手社員にきく ~後半~

今日は、「新刊目録」部署永倉へのインタビューの後半。

データ部ってどんなところ?
永倉がどのように感じているのか聞いてみます。

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目録作成後の本を棚に置く永倉。この調子でがんばります☆

■データ部の印象はどうですか?

永倉(以下Nと略):
女性のメンバーが多いことに驚きました。
仕事とプライベートを両立させている方がとても多いですよね。
結婚退職なんてほとんどないですし、産休をとった後も当然のように復帰して、子育てをしながら仕事を続けているということは、そのような仲間を周りが気持ちよく迎え、フォローする環境があるからだと感じています。
なので、女性にとっては働きやすい職場なのかなと思いました。

■データ部のここがすごい、と思ったところはありますか?

N:分類の専門家、典拠の専門家、外国語に詳しい人など、部内のいたるところにスペシャリストがいるところでしょうか。

■反対にデータ部のこれはどうよ、と思ったところは?

N:勤務時間中は、私語がほとんどない(笑)ところです。
気がつくと、かなりの人数がいるのにフロアで誰もしゃべっていなくてただコンピュータ操作の音だけがひびいている時があり、びっくり。
業務の特性上、集中して真剣に取り組む必要があるので当然ですが…。
もっと活発にコミュニケーションを取りたいなあ!と思っています。

■先輩たちはどんな感じですか?

N:やさしく厳しく指導されています(笑)
作業中は先輩でも後輩でも敬語でやりとりしたりと、皆、お互いに丁寧な態度で接することをこころがけているように感じますね。
それに、全員「さん」付けで、役職によった肩書きでよぶことがないのは、他の会社と比べるとちょっと珍しいことなのかなと思いました。

■今後の目標は?

N:現在は、とにかく目録作成技術レベルを上げたいです。
目指せ、利用者に使いやすいMARC作成!でしょうか。
将来は、図書館の現場になるべく近い場所でこの知識を活かせることができたらいいなと思います。


データ部メンバー 一同、今後も期待しています!

目録作成以外にも、図書館サービスについて幅広い知識を身に付けるため、永倉は志木ブックナリーにも研修に行っています。
志木ブックナリーは一言でいうとTRCの「物流基地」です。
来週の後半は、この志木ブックナリーをレポートします。

お楽しみに!

2007年6月 7日

若手社員にきく ~前半~

今日はデータ部メンバーについて紹介。
昨年4月に入社した若手社員、「新刊目録」部署の永倉にインタビューしてみます。
社交的で、いつも笑顔が素敵な彼女ですが、さて、どんな経緯でデータ部メンバーとなり、現在の仕事をしているのでしょうか。

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仕事中の永倉…集中してます

■なぜこの会社に入ろうと思ったのですか?

永倉(以下Nと略):
大学では図書館情報学を専攻していたので、専攻を活かせる図書館業界で働きたいとずっと思っていたんです。
TRCは図書館業務の支援(サポート)をしているユニークな会社ということで、普段から大学の講義でよくその名前を耳にしていましたから、その存在は身近に感じていました。
ですから新聞広告で社員募集を知った時は、チャンスだ!と。
より良い図書館をつくるために是非ここで働いてみたいなと思いました。

■図書館が好きだったんですね。

N:そうですね。小さな頃から公共図書館はよく利用していましたし。
大学に進学してからは図書館の持つ高いレファレンス機能に魅力を感じるようになりました。

■現在の業務は何をしていますか?

N:毎日、日本国内では約300点の新刊書が刊行されているのですが、その本が全て新刊部署にやってくるんです。
もう、ひたすらこれらの図書の目録作成ですよ。
書店に並ぶ前の本を実際に手にとってデータを作成するのですが、普段は手にとることもないような本に出会えるので、非常に面白いです。

■目録作成作業の感想は?

N:作業を始めて、1年と3ヵ月経ちましたが、日々、まだまだだなあと思い知らされます。
昨今、出版業界では本の出版点数が増加していると言われていますが、それと同時に様々なタイプの本が出版されるようになりましたよね。タイトルやサブタイトルの採り方一つとっても、マニュアル通りに作成できるような単純なつくりの本ばかりではなくなってきている、と感じます。
目録作成は奥が深い…。
ですが、図書館で働く皆さん、また図書館を利用する皆さんの検索に役立つ目録を作成するため、毎日頑張っています!

■どのようなところが大変ですか?

N:長時間パソコン画面を見続けているので、それはそれは眼が疲れます…。
目薬はかかせません。たまに眼を休めないともたないですねー。

■毎日毎日、目録作成…ズバリ、飽きませんか?

N:飽きます! なんて。
実は、業務は目録作成だけではないんです。図書館の皆さんにご案内している「週刊新刊全点案内」という雑誌のゲラの校正もしています。他にも様々な仕事があるので、飽きるという感覚はないですね。


永倉、お仕事がんばっているようです。
明日はインタビューの後半記事をUPします。

2007年6月 6日

メンバーが結婚すると・・・

データ部は人数が多いため、全体が集まっての飲み会は滅多に行われません。
ですが、久しぶりに、データ部メンバーが一堂に会する機会がありました。

それは今週の月曜日のこと。

その日ばかりは皆、仕事を早めに切り上げて、いそいそと会社をあとにしました。
向かった先は、本郷三丁目にあるイタリアンレストラン。

そこで行われたのはデータ部メンバー牟田さんのご結婚お祝い会!
彼は分類/件名部署の一員で、社内サークルでは野球部に所属している、散歩と旅が趣味の好青年です。
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データ部では、メンバーが結婚すると皆で盛大にお祝いをします。今回も総勢48名の大パーティー。
しかも伝統で、会には必ず結婚相手を連れてこなければなりません。
つまり、奥様はたった一人で敵陣、いやいや、夫の職場の人ばかりがいる場所にやって来ることになり、心細くていらっしゃったと思いますが、明るくほがらかな方だったので、すぐにうち解けて下さいました。

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ご夫妻やデータ部の他にも、社内の他部署のメンバー(TRC野球部含む)、奥様の恩師や牟田さんのご友人が特別に出席して下さって、会は大いに盛り上がったのでした。

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お幸せに!

2007年6月 5日

「夏の夜の夢」

本日、「週刊新刊全点案内」1523号を発行しました。
掲載件数は1347件です。

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*こんな本がありました*

暗闇の中、幕が上がる。広がる光。
その中にいるのは、自分と同じだけれど、ちょっと異なる人たち。
そこにあるのは、ここと同じだけれど、ちょっと異なる世界。
その中で泣いたり笑ったり、そういった感情を味わいたくて、私はお芝居を観に行きます。

先週の土曜日も行ってきました。新国立劇場の「夏の夜の夢
歌あり踊りありのシェイクスピア。夏の夜らしい浮かれた混乱。麻実れいさんの美しい、けどかわいらしい女王。莢から飛び出した豆みたいな妖精パック。エキサイティングな女同士の戦い。大真面目、ゆえにおかしい職人劇団。
迎える大団円に、観ているこちらも浮かれ気分になりました。

というわけで、1523号からピックアップするのはこの2冊です。

こどものための夏の夜のゆめ
〔シェイクスピア原著〕 / ロイス・バーデット著 / 鈴木 扶佐子訳
アートデイズ (2007.6)
通常24時間以内に発送します。
こどものためのハムレット
〔シェイクスピア原著〕 / ロイス・バーデット著 / 鈴木 扶佐子訳
アートデイズ (2007.6)
通常24時間以内に発送します。

カナダの小学校の先生が、子ども向けに書いたシェイクスピアの物語。
小学生たちが描いたという挿絵がとてもかわいいです。
日本語の本文の下に英語の文章もあって、脚韻を踏んでつくられているというのがわかります。
物語を楽しむのもよし、観劇前の予習にも使えます。(←実証済み?)
なかなかタイムリーな1冊でありました。

2007年6月 4日

なにが入ってるの?

~TRC AV MARC概論 Vol.4~


今日はAV MARCの要、内容ファイル(正確には内容細目ファイル)についてご紹介。

内容細目ファイルとは、複数の独立した作品・曲が収録されている資料について、その中に含まれる1つ1つの作品、曲を検索可能にするためのデータベースです。個々のタイトル、演奏者等をMARCに準じて入力しています。
「アルバムのタイトルは分からないけど、あの曲が聴きたい!」と思うことはありませんか? そんな時、内容細目ファイルなら曲のタイトルで検索し、どのアルバムに入っているか探し当てることができます。
AV MARCにとっては、これ、非常に重要です。

では、実際にご覧いただきましょう。
「次に聴く!クラシック・ベスト101」の内容ファイルです。

p20070604.jpg

ぎっしり入力されているのがお分かりでしょうか?
タイトルにある通り、このCDの収録曲は101曲。印刷すると5枚も出てきました。
入力もさることながらチェックも大変・・・。
一方、シングルCDなど2~3曲入りのものもあります。労力が非常に違ってくるのです。

2007年6月 1日

おさらい

~ MARCができるまで 最終回 ~

つらつら(ダラダラともいう?)続いてきたこの連載もとうとう最終回。
新刊書のMARC作成の流れをおさらいしてみましょう。
ちょっと長くなりますが、おつきあいください。

見本到着 → 検索/選別 → 写真撮影 → 分類/件名付与 → 入力/内容紹介作成 → チェック → 各種校正 → 完成!

この繰り返し。つまり、今日届いた本の写真撮影をしている横では昨日届いた本を入力しており、そのお隣りでは一昨日届いた本を校正中…。これが、「エレガントで美しいMARC」(@1/9の本文)をめざして、本の隅々まで目を光らせるデータ部メンバーの毎日なのです。

また、この流れと平行して、「人名典拠ファイル」「内容細目ファイル」「目次ファイル」「学習件名ファイル」など、MARCとは別に各種ファイルを必要に応じて作成しています。なので、ただでさえ滞在期間が短いところにもってきて、忙しい見本だと担当者の手から手へ、部内のあちこちを飛び回るはめに。(争奪戦でボロボロになるヤツとか、行方不明になるヤツとかもいたりして…ってウソです。もちろん。)
いろんなファイルについては、今後詳しくお話していく予定です。どうぞお楽しみに!

おまけ:
「ゆくかわのながれは…」などと遠い目をしている間に溺れてしまうくらい大量の本に日々接しているデータ部。流れの勢いがどのくらいかは、メインページ左上の「日刊新刊全点案内」の新刊件数で推し量ってみてくださいね。
ちなみに、私の個人的な目安はこんな感じ↓
~200冊/日  余裕です(めったにないけど)
~250冊/日  なごやかに作業をこなしてます
~300冊/日  緊迫感がフロアに満ちてきます
~350冊/日  血相が変わります
350冊超/日  人相が変わります(部外秘)

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