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2007年7月 アーカイブ

2007年7月31日

こんな映画がありました

本日「月刊新着AV案内no.16(8月号)」を発行しました。
掲載点数は1749件。内訳はDVD:554点、ビデオ:25点、CD:1162点、カセットテープ:8点です。


今回の表紙はこれ。
あつ~い夏ですが、ほんわかムードで和みますね。

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今号の映像資料には、一世を風靡(?)した方が登場しています。
彼女の名はイナ・バウアー。
「白銀に躍る」「空から星が降ってくる」という2本のフィギュアスケート映画に、なんと本人が登場しているのです。
記録映像などの堅苦しいものではありません。エンターテインメント、です。

演技に名を残した偉大な人かと思いきや、青春映画にも出てたんですね~。意外でした。
ちなみに2本とも製作年は1961年。
この年代の、ドイツの、青春映画・・・・・・気になる。

世界の中の日本

7月も終わりの本日、「週刊新刊全点案内」1531号を発行しました。
掲載件数は1484件でした。
今号には、芥川賞受賞作も載っています。

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諏訪 哲史著
講談社イ ンターナショナル (2007.7)


*こんな本がありました*

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フィロメナ・キート著
間部 百合写真
三省堂 (2007.7)


サブタイトルは「世界のオシャレは東京から生まれる」。
東京の“今”のファッションを切り取った写真集です。
著者はイギリスの人類学者。
中身をお見せできないのが残念なくらい、にぎやかでエネルギッシュな写真がたくさんあります。
いまや外国から見た日本の定番ともいえる、キャラクターやメイドのコスプレ写真も当然あり。
渋谷の少年少女たちからファッショナブルな女性、働く男性や晴れ着姿まで様々な服装を東京という街の中でとらえています。
世界から注目されているという日本のファッション。これもファッション?とびっくりさせられるものもありましたけど、それでもこの装いにかけるエネルギーがとても魅力的な本でした。
ちなみに本文はすべて英語です。

2007年7月30日

図書館蔵書の悦び

~図書館蔵書案内vol.4~

こんにちは、図書館蔵書 小松です。
これまで3回にわたって、図書館蔵書グループをご案内いたしましたが、いかがでしたでしょうか?

古い本非流通本など、会社以外では見ないような図書を扱っていると「この仕事をしていてよかった」と思うような面白いこともあります。

古い本がお好きな方(どのくらいいらっしゃるかわかりませんが)には簡単に想像していただけるかと思いますが、特に小松がおもしろいと思うのは、古い本から時代の変遷を感じるときです。戦前の軍国主義と戦後の平和主義だとか、もっと身近なところでも・・・。たとえば、キーワード「女房」から始まる図書のタイトル(サブタイトル含みます)。

社内のシステムで検索してみたところ、現時点で73件、刊行年1907年から2007年までのちょうど切りよく100年分。もちろん「女房装束」「女房詞」みたいなものも混じってしまうわけですが、大方は、妻のバリエーションとしての「女房」です。

90年前の本
日下部金鯱著「女房の研究-妻君百癖」(泰山房 1917)

30年前の本
三橋一夫著「女房にやらせる3分あんま - 今日の疲れは今日のうちに」(サニー出版 1974.3)

10年前(1995年初版)の本

君について行こう 上
向井 万起男〔著〕
講談社 (1998.7)
通常2-3日以内に発送します。

本の写真があるのはこちら続編です

君について行こう 続
向井 万起男〔著〕
講談社 (2002.12)
通常2-3日以内に発送します。

3年前の本

女房に言っていい言葉いけない言葉
今井 登茂子監修
PHP研究所 (2004.9)
通常1-3週間以内に発送します。

このリスト全体をご覧いただけないのが残念ですが、ざっと年代順に見ていくと「女房」という言葉の使い方が、10年前の向井さんの本(何種類も刊行されています)を境にがらりと変わったようにみえます。日本人初の女性宇宙飛行士が誕生する社会の状況が、「女房」という言葉のイメージを変えたのかもしれませんね。3年前のPHP研究所の本などは、データを見る限りでは、ちょっとビジネス書のようです。

これはおまけ
今年刊行の本

女房を質に入れるといくらになるのか?
永野 良佑著
扶桑社 (2007.4)
通常2-3日以内に発送します。

新刊書店に並んでいる本は、現代人をターゲットとした、主に現代社会に対応する本といってよいと思います。それに対して図書館の蔵書は、近現代それぞれの時代を生きた人々を対象とした、それぞれの時代を表す本。現在の視点からまとめられた歴史の本とは異なる、近代史を語る資料なのです。

っていうほど、上の例は堅い例でもありませんが。

そうそう、時代の変遷といえば、最近白い割烹着のお母さんっているのでしょうか?エプロンも一時期ほど見なくなったような気がしませんか?

図書館蔵書のメンバーは、みんなエプロンを職場に常備しています。古い本を扱うときに服の飾りはひっかけると本に傷をつける可能性がありますし、運ぶ時などには反対に服のお腹の部分が汚れがちという事情もあります。社内見学で図書館蔵書に来られた方は「あれ?」という顔をされることが多いです。なにしろ働くメンバーの格好が、新刊目録はOL系なのに対して、図書館蔵書はGATEN系ですので・・・。ご案内するわたくし小松も今日もジーンズにエプロンです。

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今後とも図書館蔵書グループをどうぞよろしくお願いいたします。また機会を見て、珍しい本などもご紹介させていただきます。

2007年7月27日

統一標目はこうして決まる

~典拠ファイル・4~

先週、人名典拠ファイル大解剖のエントリーの中で、典拠ファイルの中に初出の図書のタイトルとそのMARC No.が記録されていると書きました。
今回はその謎に関してです。

TRC MARCが準拠している「日本目録規則1987年版 改訂3版」(NCR)にはこうあります。
「23.2.1.0 人名は、原則として最初に目録記入を作成するとき、その資料に表示されている形を統一標目とする」

「その資料」というのは、目録(MARC)を作成しようとする資料、つまり図書のこと。
初めてMARCを作った図書に書かれている形を統一標目にするのですよ、とNCRでは言っているわけです。TRCでもこの方法を踏襲しています。
(著名な人の場合はちょっと違います。これはのちほど説明します)

初めてMARCを作った図書に磯野フネとあった場合。
統一標目は
漢字形:磯野/フネ
カタカナ形:イソノ,フネ
となります。

例えば佐佐木信綱と佐々木信綱のように、書き方の違いで、どちらが正しいとかいったものではない場合、初出の図書が基準となります。初出の図書にどう書かれているか、によって変わってくるのです。
そこで、どれを根拠として典拠ファイルを作成したかがわかるよう、図書のタイトルとMARC No.を記録しているのです。

NCRには続いて次のようにあります。
「23.2.1.1 著名な、あるいは著作の多い著者については、統一標目はつぎの優先順位による。」
ア)参考資料等において多く用いられている形
イ)多くの著作で一致している形

歴史上の人物であるとか、資料に掲載されているような人物なら、よく知られているその形を統一標目にした方が便利。TRCでは、図書に書かれた形より上位におく資料を決めており、それらを参照しながら統一標目を決定しています。
図書にある形と同じ資料があれば、その資料を根拠に採用。出典をその資料にします。


図書にある形:蜀山人

参考資料にある形:大田南畝

「国立国会図書館著者名典拠録」
「国書人名辞典」(岩波書店)
「日本人名大事典」(平凡社)
「日本古典文学大辞典」(岩波書店)
「コンサイス日本人名事典」(三省堂)
(以上の資料大田南畝であり)

統一標目(11000018648-0000)
《漢字形》大田/南畝
《カタカナ形》オオタ,ナンポ
《出典》国立国会図書館

記述形(11000018648-0004)
《漢字形》蜀山人
《カタカナ形》ショクサンジン

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典拠の宝、参考資料。ちょい地味ですが。

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統一標目が決まったところで、MARC MANIAXは典拠から目録へバトンタッチします。
典拠の解説はしばしお休み。
次週、8月3日からは目録に関するマニアック解説が始まりますよ!

余談ですが、今回の用例で、なぜ磯野フネ(@サザエさん)を使ったかというと、先日フネさん役の俳優が出ている舞台を観に行ったからなのです。フネさんの声を生で聞いて感激。
とてもあたたかみのある声でした。

2007年7月26日

ひとまず終了です

春まだ遠い2月の初めからスタートして、今はもう盛夏(ですよね?この暑さは)。長きにわたって細々と続いてきた企画記事「MARCができるまで」&番外編「新刊案内ができるまで」は、本日のエントリーでひとまず終了です。(また、こぼれ話などありましたら、ちょこちょこ付け足すかもしれません)

今後は、MARC MANIAXの次なる企画等もスタートする予定。どうぞよろしくお願いします。

頑丈なカメラが必要です

~新刊案内ができるまで 特別編その4~

今日は「新刊案内」の表紙画像について。
デジタル一眼レフで一冊ずつ撮影していることは、2月21日のエントリーにも書いてありますが、もう少し詳しくお話します。

ポジフィルムを使用していた時代のことは分からないのですが、私が入社した1999年には既にデジタル一眼レフを使っていました。デジタル導入はかなり早い方だったと思います。Kodak DCS620というモデルで、NikonのF5がベースになっています。当時はデジタルカメラは黎明期で、200万画素で200万円くらいする高価なものでした。F5というのは、当時のプロ仕様モデルで、シャッター耐久10万回以上と言われています。

2台体制で撮影していますが、そのカメラのシャッターが片方は2回壊れました。2台で年間8万冊位撮影するので、1台あたり年間約4万カット。プロ用機材が2年半で壊れることになります! もちろん10万カットで壊れるわけではなく、故障したときは10万を大幅に超えていました。さすがNikonと感心したものです。

さて、丈夫なこのモデルもさすがに限界ということで、昨年の秋にNikon D2Hsというやはりプロ用のデジタル一眼レフに交換となりました。現行モデルを触ると、色々な部分でデジタルの進歩は早いものだと感じられます。性能大幅アップなのに、値段は5分の1程度。しかも、シャッター耐久は15万回にアップしています! これには理由があって、デジタルは何枚とってもタダなので、ユーザーがシャッターを切る回数が、フィルム時代に比べ、格段に増えているからなのです。皆さんも写真を撮る時はそうですよね? 10万カットといえば、36枚撮りフィルムが2700本以上… なので、普及モデルといえども以前に比べ、頑丈にできているらしいですが、やはりプロ用は信頼度が別格。カメラが壊れるとMARC作成に大きな影響がでます。「新刊案内」にも「TOOLi」にも画像が載せられません。画質も大切ですが、とにかく壊れないこと! メーカーの努力には頭が下がります。

最後はマニアックな話になってしまいましたが、TRC「新刊案内」、機材にも手を抜いておりません(笑
今後ともよろしくお願いいたします。

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2007年7月25日

「新刊案内」表紙ができるまで

~新刊案内ができるまで 特別編その3~

「新刊案内」の表紙は、毎月イラストレーターに描き下ろしていただいています。リニューアル前、デザイナーを含め、打ち合わせを何度か行ったことは先週書きました。「やっぱり本がどこかに描かれていた方がいいのではないですか?」と2人とも気にされてましたが、毎回本を無理に入れても飽きるし、モチーフが限定されてきそうなので、特にこだわらないで行こう、と決めました。

1年目は、まだお互いどんな方向に行くのか読めないところもあったため、3カ月分ずつまとめて提出していただいていました。今思えば、3枚一度に描き下ろしてもらうのは、無理をお願いしていたなぁと思います。2年目からは毎月ラフを出していただき、デザイナーの意見を聞きながら、本番を描いてもらいます。僭越ながら、自分も意見させてもらっています。

ラフから完成まで、今ではすべてスキャン画像をメールでやりとりできてしまいます。たまには直接お会いしたいと思いますが、あまり邪魔してしまっても悪いので…

さて、7月号の最初のラフはこうでした。スキャン画像にPCで色を塗ったりしていますね。最終版とどこが違うか、お手元の「新刊案内」か7月3日のエントリーと比べてみてください。
8月号は再来週発行です。すでに出来上がっていますが、それまでお楽しみに。

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2007年7月24日

あの頃私は小学生だった

本日「週刊新刊全点案内」1530号を発行しました。
掲載件数は975件です。

第137回芥川賞が決定しましたね。
受賞作品「アサッテの人」は次号(1531号)に掲載する予定です。

*こんな本がありました*

『ダ・ヴィンチ』及びWEBの『オールアバウト』連載の「うめちゃん」の書籍化です。

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ムラマツ エリコ著
なかがわ みどり著
メディアファクトリー (2007.7)


小学校に通う女の子うめちゃんの毎日を描いたイラストストーリー。
内容の雰囲気から、時代設定は昭和の後半(40~50年代?)に感じます。

家まで何歩で帰れるか試したり、意味もなく傘で手すりを叩いてカンカン 音をたてたり、バサバサっと草の露を払ったり。おうちの前にはカレーのいい匂いがただよってきたりして…。

日常のささいな出来事がうめちゃんにとっては大事件なのです。

数々のかわいいエピソードをみて、ああ、子供のころ、私もこんなことやっていたな、そうそう、あんなふうに感じていたんだよね、と思い出しました。

そういえば、小学生はいま夏休み。
今日も朝はやくに、近所の公園からラジオ体操の音楽と子どもがはしゃぐ声が聞こえてきました。子どものときは夏が楽しくてしょうがなかったなあ。


1530号掲載分で他にもこういう本がありました。


昭和30~50年代の日本で小学生時代を過ごした60人(政治家、スポーツ選手、芸能人などの著名人も含む)の夏休みのエピソードを紹介しています。
昭和の夏休みをゲームで再現した「ぼくのなつやすみ」のゲームデザイナーのインタビュー記事も載っていました。

私も昭和期に小学生時代を過ごした者のひとり。

大人になってからだと、長いお休みはとりにくいですね。
せめて、小学生時代のキラキラ輝いていた夏休みの記憶をよびおこして、ノスタルジーに浸ってみてはどうでしょうか。

VIVAハーズマン!

本日は、図書館蔵書チームの入力分からも、ちょっと気になった本をご紹介します。

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水口 迅著
デーリィ・ジャパン社 (2007.3)


ハーズマンとは「酪農家」「牧場長」といった意味だそうで
北海道十勝の牧場長・水口さんが酪農専門誌に連載していたエッセイです。

実は私、観光牧場が好きでよく行きます。
牛や馬ののんびり~ウトウト~している顔を見ていると日常の喧騒を忘れます。
しかし働いている人から見たら、牧場のほうが「日常の喧騒」。

水口さんが現在の牧場で働くまでのいきさつ、
牧場の仕事のあれこれや、食と農、牛乳にまつわる問題、
酪農の専門的な話題などがバランスよくまとめられ
ちょっとしたユーモアもきいていて
一般読者にも楽しく読めそうです。


ところでこの出版元デーリィ・ジャパン社。
おもいっきり酪農に特化した出版社です。
この「ハーズマン日記」はむしろ異例の企画だったらしく
普段は関係者しか読まないであろう硬派な専門書を刊行しています。
興味を持った方はwebサイトをのぞいてみてください。
牛乳大好きのあなたも知らなかった世界が広がっています。


2007年7月23日

本屋さんで売ってない新刊書

~図書館蔵書案内 vol.3~

こんにちは、図書館蔵書 小松です。
海の日を挟んで、2週間ぶりの図書館蔵書グループのご案内です。
今回もはりきってご紹介いたしますので
「図書館蔵書ってなんだっけ?」
なんてつれないこと言わずによろしくお願いいたします。

さて前回は、図書館蔵書で扱っている、いわゆる「古い本」についてご紹介しましたが、今回は「新しい本」のご紹介をします。
図書館蔵書で扱う新刊書は、一般の流通ルートに乗らない本、本屋さんの店頭に並ぶことがまずない本たちです。でも、何しろ流通しないだけに、ちょっとイメージしづらいのではないでしょうか?どんな本を扱っているのか、主なものを種類ごとに少しずつご紹介します。

■行政資料
中央官庁、地方自治体などの刊行物は、多くの場合非売品です。内容は議会の議事録、予算決算資料から、啓発資料、一般向けのリーフレットまで本当にいろいろ。
今ざっと棚を見回すと、介護福祉、男女共同参画、環境保護、地域活性化、食育などの資料が送られてきています。図書館蔵書としてはめずらしく現代社会を感じさせてくれるジャンルです。
変り種としては、遺跡の発掘調査報告書などもこのジャンルに入るでしょう。おびただしい量の報告書を見ると、つくづく私たちの生活は昔の人たちの生活の努力の上に成り立っているのだなぁと感慨にふけってしまう・・・暇はありません。細かな地名の読みを調べるのは本当に手間暇のかかる作業です。
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(写真は地名の参考資料の棚、手前にちらっと写っている棚にもぎっしり並んでいます)

■図録
地味な図書館蔵書の棚の中で、ひときわ華やかな造りの本、変わった造りの本が多いのがこのジャンル。最近の展覧会の図録から、古い展覧会、郷土資料室の解説冊子にいたるまでいろいろな本があります。じっくり見られれば楽しいのですが、そういうわけにもいかないのがこの仕事のつらいところ。
そして、もうひとつのこのジャンルの本の特徴。それは図録の紙質。図録はよい紙でできているらしく、とても重いのです。1冊2冊ならともかく、ダンボール箱にぎっしりつまっていたりしたら、もう女性ばかりのメンバーの力では持ち上がりません。しかも、指に切り傷を作るのもたいてい図録を扱っている時。綺麗なバラには棘がつきものとはこのことでしょうか・・・。

■自費出版
「自分史を出版しませんか」「今まで作った短歌を1冊にまとめてみない?」
いっときの自分史ブームなどもあって、最近では誰でも自分の本を出版することができるようになりました。書店の店頭に並ぶものも多いようですが、図書館蔵書では図書館に寄贈された自費出版の本を取り扱っています。
MARCの上で自費出版の本の変遷を見ていくと、以前は、還暦、喜寿などの記念句集や、著名な人の自分史などが多かったようですが、最近は学齢前のお子さんの絵をまとめたものや、ティーンエイジャーの詩集、エッセイ集、サラリーマンの小説などもかなりの量があって、その幅広さには驚くばかりです。こういう本の中から、新しい文化が育っていくようなことがあったらすばらしいですね。

図書館蔵書で扱っている「新しい本」は、このようなものです。基本的に売っていないものだから、内容も見た目もかなり地味。したがって、新刊目録と比較すると、ほらこんなにも図書館蔵書の棚は地味なのです。
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(新刊の棚)
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(図書館蔵書の棚)

2007年7月20日

典拠ファイルを解剖してみる・つづき

~典拠ファイル・3~

MARC MANIAX第3回。
さて、前回の続きです。林家木久蔵さんの典拠ファイルから。

《対象冊数》 37件        
《出現フラグ》  図書(著)(件)(内)AV(著)(内)
《相互参照》  11000500357-0000 林家/木久扇
《出典(カタカナ形)》  国立国会図書館<総合>
《出典(漢字形)》  
《初出書誌》  笑説・落語長屋
《TRC MARC No.》  80-09811

《対象冊数》
このファイルの中に収められているMARCの件数です。

《出現フラグ》
このファイルが図書のデータベースに出現したのかAVのデータベースに出現したのか、図書の中でも著者としてなのか、人名件名としてなのか、フラグがどこに立っているかによってわかるようになっています。著:著者、件:人名件名、内:内容細目著者を表します。

《相互参照》
別名の典拠ファイルがあるとき、ここにその典拠ID(前回の記事参照)を入れます。ここを見れば、違う名前で活躍してるかどうか一目でわかります。
この襲名後の名前も、林家木久蔵(2代目)との共著という形で著者として出てきたので、さっそく別ファイルを作成。そしてその典拠IDを追加する修正を行いました。

《出典(カタカナ形)》
統一標目のカタカナ形の採用場所はどこだったか、という根拠を入れます。この場合は、国立国会図書館の「著者名典拠録」からということ。
詳しくは、来週(予定)に掲載しますが、この根拠というのがとても大事なのです。

《出典(漢字形)》
同じく統一標目の漢字形の採用場所。カタカナ形と同じだったので、省略してあります。(だから空欄になっている)

《初出書誌》
初めてTRCの人名典拠ファイルを作った図書のタイトルがここに入ります。

《TRC MARC No》
初出書誌のMARC Noです。
どうして初出の図書の情報が必要なのか。それは次週・金曜日にまた。

以上、典拠ファイルの紹介でした。長々とお付き合いありがとうございました。

最後に。
落語家の木久蔵さんを例にしてみたので、大喜利みたいに「なぞかけ」にチャレンジしてみたいと思います。
典拠ファイルとかけて、一卵性ではない双子と解く。
その心は、区別が容易につく。
う~ん、ちょっと苦しいか・・・。

2007年7月19日

新刊案内の歴史 2

~新刊案内ができるまで 特別編その2~

今日は、2005年の「週刊新刊全点案内」リニューアルについてお話しようと思います。

当時はまだ入社5年の一データ部メンバーに過ぎなかった自分に、リニューアルを担当せよとの話が舞い込みました。「新刊案内」は毎週図書館に届き、選書に使われる、いわばTRCの顔。さて、どうなることやら…

今回のリニューアル最大の売りは、TRC MARC/Tタイプに対応すること。ですが、Tタイプの仕様は固まったものの、実際にまだMARCは存在しません。マニュアルだけを頼りに何が選書に必要な情報なのか、限られた誌面にどのように表示していくかを色々な人の意見を聞きながら決めていきました。

そして、約10年間続いたデザインをフレッシュなものにすること。これについては一任されていたのですが、当初コンペを行うも満足できる提案がなく困り果てましたが、知り合いに紹介してもらい、現在のデザイナーに出会うことができました。イラストレーターは、このデザイナーに紹介していただきました。今までの少年ぽい雰囲気から、女性らしい雰囲気に。打ち合わせを重ねるうちに、方向性が定まっていきました。すでに3年目に入っていますが、毎回素敵なイラスト・デザインをあげていただき、とても気持ちよくお仕事させていただいています。利用者の皆様にもきっと気に入っていただけていると思っています。

さて、デザインは決まったものの、実際の運用はまだ決まっていません。MARCから何を、どう切り出すか。何とか仕様が決まったところで、版下を作成しなければなりません。それまで使っていたMacintoshが古くなったため、Windowsへ切り替え。DTPソフトもPageMakerからInDesignへと変更しました。これの使い方を一から勉強し、マスターページを作成し、MARCからデータの流し込みができるようにする… TRCには電算室という心強い味方がいたものの、それはそれは大変でした。特にDTPや印刷に精通しているわけではありませんでしたので。なので、「パソコン(アプリ)の使い方教えてくれる?」と軽く聞かれると、「自分で調べないとできるようにならないよ!」と答えたくなります。実際は快く教えてあげるのですけどね(笑

約1カ月のテスト期間を経て、いざ本番というときはさすがに緊張しました。リニューアル第1号が手元に届いたときの充実感は今でも忘れられません。

TRC MARCの発展とともに、「新刊案内」も姿を変えてきました。これからもきっと変わっていくことでしょう。姿が変われど、図書館での選書に役立つため。この基本だけは変わりません。

2007年7月18日

新刊案内の歴史 1

~新刊案内ができるまで 特別編その1~

はじめまして。「週刊新刊全点案内」編集長の奥村です。
ご挨拶に代えまして、この場を借りて利用者の皆様、版元・取次の皆様、広告主の皆様に、日頃のお礼を申し上げます。

さて、「新刊案内」の歴史について書け、とデータ部に命じられた(?)のですが、私も入社以前のことはそれほど詳しいわけではありません。
オフィシャルでは1976年4月に創刊となっていますので、TRC設立以前にさかのぼります。残念ながら創刊号は残っておりませんが、当初の媒体名は「全点」のない「新刊案内」で、A5判横綴じ。内容紹介も表紙の写真もありませんでした。現在の別冊注文書のような雰囲気ですね。

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これが、A4判になり、モノクロながら一部に表紙の写真、内容紹介がつくようになるなど、カタログだけで選書ができるよう、様々に形を変えていきます。
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フルカラーになったのが1996年の955号から。現在の形に近くなってきました。

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この頃はまだデジタルカメラはありませんでしたので、ポジフィルムで撮影し、現像に出していたようです。現像するまで結果の見えない銀塩フィルム。36枚撮りを年間何本使っていたのか、当時の苦労がしのばれます。

このころから新たに問題となってきたのが、新刊書の発行数の増加です。1990年に36,000点程度だった掲載点数が、1995年には5万点を超えています(現在は約65,000点)。TRCの自社在庫も増え続け、さらにTRC MARCの情報量も増加していったため、1冊あたりに割けるスペースを小さくせざるを得なくなりました。

2004年、翌年のTRC MARC/Tタイプのリリースに向け、約10年ぶりにフルリニューアルのプロジェクトが立ち上がります。これについてはまた明日。

2007年7月17日

新解さんは著者なの?

月曜日は祝日でしたが、本日「週刊新刊全点案内」1529号を発行しました。
掲載件数は1137件です。

*こんな本がありました*



あの「新解さん」と、「うめめ」で有名な写真家のコラボレーションブック。
まじめで妙ちくりんな人々を、新解さんはどう解説するのか?
それは見てのお楽しみ!ページをめくると思わず笑みがこぼれるような写真集です。

ちなみに、この本、奥付に文:新明解国語辞典とありました。
文?新解さんは著者なの?著者のつもりで書いてるの?
いっときデータ部内を悩ませましたが、結局これは「これから文章を採用している」という意味だとみなしました。
こんなことで悩むのも、TRCデータ部だけかもしれません。

2007年7月13日

典拠ファイルを解剖してみる

~典拠ファイル・2~

さて、MARC MANIAX第2回目の今回はこの人を例にして、典拠ファイルの隅から隅までご紹介します。先だって公募により新しい芸名が決定した林家木久蔵さんです。長くなるので2つに分けます。

《典拠ID》 11000080826-0000 
《漢字形》 林家/木久蔵
《カタカナ形》 ハヤシヤ,キクゾウ
《標目限定語(生没年)》  
《標目限定語(専門・世系等)》  1代目
《参考生没年》 1937〜
《職業・専門等》  落語家,本名:豊田洋,2007年9月林家木久扇襲名
《著者紹介》  1937年東京生まれ。都立中野工業高校食品化学科卒業。60年落語家・三代目桂三木助門下に入門。三木助没後、八代目林家正蔵門下に移り林家木久蔵となる。73年真打昇進。

《典拠ID》
典拠ファイルに振られる固有の番号。しかしただの数字の羅列ではありません。数字の位置によりそれぞれ意味があるのです。
■1桁目は典拠種別。「1」は人名を表します
■2桁目はデータ種別。「1」は東洋人、「2」は西洋人です
つまり、典拠IDの先頭2桁が11だったら東洋人、12だったら西洋人のファイルということです。
■3~11桁目は個別ナンバー。作られた順にだんだん数が大きくなります。
■12~15桁目の4桁は形態番号といいまして、ここの数字でそのファイルが統一形か記述形か参照形か見分けることができます。
0000は統一形。0001~4000が実際に図書に表示された形として現れたもの(記述形)。4001以降は直接参照となります。

《漢字形》
統一標目(見出し)がここに入ります。漢字形となっていますが、統一標目がひらがなであればひらがな、欧文の形であれば欧文で書かれます。
林家/木久蔵のように姓と名の間は/(スラッシュ)で区切られます。
姓名の形ではない人はスラッシュは入りません。例:ビートたけし

《カタカナ形》
統一標目のよみがなが入ります。
ハヤシヤ,キクゾウのように姓と名の間は,(カンマ)で区切られます。
姓名の形でない人はスペースでわかちします。例:ビート タケシ

《標目限定語(生没年)》
《標目限定語(専門・世系等)》
この二つはまとめて解説します。
「人名典拠ファイル第3回」で簡単にふれたように、同姓同名の区別はここに生没年や専門分野を入れることで行います。生没年がわかれば標目限定語(生没年)に生没年を、わからなかったときは標目限定語(専門・世系等)にその個人を識別できるような単語を入れます。
例:鈴木/博
  鈴木/博(1949~)
  鈴木/博(1949~ 経営学)
  鈴木/博(フリーライター)

☆MANIAX POINT☆
ここからさらにマニアックな解説をします。《標目限定語(専門・世系等)》に1代目とあります。林家/木久蔵(1代目)ということなのですが、実はこの「1代目」、ついこのあいだまでは入っていませんでした。
息子である林家きくおさんが2代目林家木久蔵名義で本を出し、林家/木久蔵(2代目)が出現したため、林家/木久蔵から林家/木久蔵(1代目)に修正。「1代目」を追加したのです。
実際に襲名をするのは今年の9月。が出たのは5月。気の早いことです。

《参考生没年》
標目限定語(生没年)に入れる必要がなくても、図書に書いてある、あるいは公刊された資料類にある場合、ここに生没年を入力します。

《職業・専門等》
そのものズバリ、職業、肩書、専門分野を入れるところです。
研究者の例:お茶の水女子大・理・教授,専:数論,エッセイスト
作家の例:小説家,元・整形外科講師
いろいろ肩書のある例:千葉県農業信用基金協会・所属,NPO環境国際総合機構・座長,元・千葉農林振興センター・所長
などなど。木久蔵さんのように、本名、別名、改名情報もここに入れます。

《著者紹介》
ここに入る著者紹介は、普段MARC上で見られる著者紹介と同じものです。
図書にある最新の情報から簡潔に紹介しています。
典拠ファイルの「職業・専門等」の肩書は作られたときのものなので、著者紹介の肩書の方が新しいものだったりすることもあります。

この、「職業・専門等」と「著者紹介」が同じ人かどうか、別人かどうか判断するのに役立つ部分です。なので、最初に「職業・専門等」欄に経歴を入力するときは、区別がしやすい情報をいかにうまくまとめられるかがポイントとなるのです。

2007年7月12日

こんなお知らせあんな記事

~新刊案内ができるまで 番外編~

本日のエントリーは、「新刊案内」を手にとって見られる図書館関係者以外にはお役に立ちません。が、本の情報以外にもこんな記事を掲載しています、というのを一覧にしてみました。
知っていると、もしかしたらお得なことがあるかもしれない新刊案内MANIAXです。どうぞ!

★巻頭のお知らせ★

新刊案内の巻頭、カラー広告に続く黄色の色紙ページに、TRCからの各種お知らせを掲載しています。下記全てが載るわけではなく、その週に掲載する事項が発生したもののみお知らせしています。


・新刊案内発行スケジュール表 

毎年9月と12月に掲載しています。

・取次店不扱い出版社連絡先一覧 

新刊案内には、出版社が取次店・書店を通さずに直接販売している本も掲載しています。そういった本を入手したい場合の連絡先を、図書の奥付から転載しています。


・『TRC人名典拠録』統一人名変更


・新設件名標目のお知らせ

毎月1週目に掲載しています。


・TRC MARC質問箱

毎月1週目に掲載。TRC MARCをご利用いただいているお客様からお寄せいただいたご質問の中から、比較的件数の多いものをご紹介しています。TOOLiのお知らせページでは、過去の質問もまとめてご覧いただけます。


・訂正・変更 改題・出版社変更のご連絡


・新継続完結、刊行中止・再開のご連絡

毎月1週目に掲載しています。


これ以外にも随時、各種お知らせを載せています。重要なお知らせはこの黄色紙ページのトップに載りますので、是非ご確認ください。


★物流システム別一覧表★

新刊急行ベル新継続、ストック・ブックスの各書誌ページ冒頭には、一覧表および申込書(ベル・新継続のみ)が付いています。新刊急行ベルの一覧表は、ベルグループごとにまとめて掲載しています。


★巻末の情報ページ★

新刊案内末尾にカラーページで掲載。週代わりで本の情報を集計し、お届けしています。

・1週目 月間ベストセラー・ランキング情報

株式会社トーハンが調べたランキングを掲載しています。

・2週目 分類・TRC物流システム別集計

1ヶ月分の新刊MARCを分類別に集計した円グラフほかを掲載。3類や9類の本が多いな、等がひとめで分かります。

・3週目 文学賞等受賞情報

文学賞をはじめとした各種の賞の情報を1ヶ月分まとめてお届け。まだ単行本が出ていない賞の情報も掲載しています。

・4週目 ストック・ブックス花まる本情報

ご注文冊数のベストランキングです。

ベル、TOOLi、ストック・ブックスetc.このブログで触れていないTRC用語をばしばしと書いてしまいました。気になる方は、TRCホームページで探してみてください…

さて来週は、新刊案内の編集長が登場。歴史やデザインなど、より突っ込んだ話題をご紹介する予定です。

2007年7月11日

潜入!発送部

~新刊案内ができるまで その3 発送編~

私たちデータ部メンバーが仕事を忘れて遊び呆けていた週末の間に、「週刊新刊全点案内」の全情報が入ったMOは華麗なる大変身を遂げ、美しい冊子体となってTRCに戻ってきました。
ただし、帰還先は、無事の刊行を祝う余裕もなく次号の編集に「青い炎(@7/5のエントリー)」を燃やしているデータ部ではなく、「発送部」という部署です。そしてここで梱包されて、全国の図書館へと送られるのです。
苦労して育てたわが子の旅立ちを見届けるべく、発送部に潜入してみました。

印刷会社から届いたダンボールを箱開け。刷りたてのほやほやの「週刊新刊全点案内」がどんどん積まれていきます。
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注文書も一緒に届きました。ぶ厚いなあ。。。
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各図書館向けに箱詰めしていきます。複数冊お届けする図書館にはダンボールで。後ろに見えている山を崩しながらどんどん組み立てて入れていきます。速い!
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こうして、手塩にかけたうちの子は図書館へと旅立ってゆきました。みなさんに可愛がってもらうんだよ!
さて明日は…。
新刊書のご案内だけに留まらない、「週刊新刊全点案内」の隠れた魅力に迫りたいと思います。
「こんな記事も載っていたのか!」と目からウロコをボロボロ落としちゃってくださいね。


2007年7月10日

戦争柄の着物たち

本日、「週刊新刊全点案内」1528号を発行しました。
掲載件数は 1321点です。

* こんな本がありました *

今週、ちょっと驚いた本はこちら。

戦車、爆弾三勇士、童子が日の丸を振る図…などなどが描かれた「着物」を調査した資料集。まえがきによると、著者の方は戦争柄の端切れとの偶然の出会いから調査を開始し、先行研究もない中、手探りで着物を収集・分析されたようです。

本の内容は、着物に描かれた図柄の解読(軍艦など細かい機種まで判別できるらしい)が中心ですが、素人がぱっと見て驚くのは、着物のデザインの大胆さとモダンさ。着物一枚をまるごとキャンバスにして、戦車や旭日旗がばーんと描かれているのは強烈なインパクト。日の丸や赤い花を織り込んだ絣にかかった手間はいかほどか。時代の熱気が伝わってきます。
こんな着物が続々と作られ、子どもや女性が纏っていた時代…教科書も読んだし映画やドラマにもよく登場するし、それなりには知っているつもりでいた戦前・戦中の、全く知らなかった一面を垣間見た一冊でした。

展覧会も開かれたようです。

2007年7月 9日

古い本とはいっても色々

~図書館蔵書案内 vol.2~

こんにちは、図書館蔵書 小松です。

前回ご紹介したように、図書館蔵書では新刊目録とはちがって古い本のMARCも作成しています。
古い本とひとことでいうと、人によって想像するものが違うと思いますが、TRCの基準としては・・・。

■4か月前に発行された本はすでに古い・・・

意外に思われるかもしれませんが、刊行してから4か月以上たった本(今は7月だから2007年3月以前刊行の図書ですね。)はいわゆる「古い本」として、新刊見本として入荷した本でもほぼ図書館蔵書で扱われます。その理由は新刊案内に掲載して注文を頂いても、確実に集品してお届けできる可能性が低くなってしまうから。

でも、新刊案内の情報以外から注文を頂いた時や、図書館が必要とする時のためにデータがなくては困ります。そんな理由で「古い本」のMARCも作成しています。

ちなみにそれとは反対に、図書館からお預かりした本でも、刊行されて3か月以内の本は新刊案内に掲載しています。できる限りたくさんの情報を図書館に提供して、その中から本を選んでいただきたい。そんなデータ部全体の気持ちです。

■文句なく古いものも・・・

図書館蔵書で扱う本は、明治以降のものに限られます。江戸時代以前の版本や写本を扱うことを考えれば新しいのですが・・・。想像よりも古色蒼然。和装、巻子もそれほど珍しくありません。現在棚にある本から少しだけご紹介。(写真は本文は普通の印刷ですが、和紙で和装)
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形態はともかく、お預かりした時点で脆くなっているものも多いのです。ボロボロと端から崩れそうな冊子、綴じの緩んだ和綴、ちょっとでもすれると手や服に痕がついてしまう古い革装などなど。触れずにデータを作成するわけにはいかないので気が抜けません。細かいものや、壊れそうなものは封筒に入れたり、紙で包んだり。
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時には、うっすら埃におおわれていたり、いろいろと挟まっている本も。図書館蔵書で今でも語り草なのは、ヤモリ(乾いていたそうです)がはさまっていたことがあったのだとか。小松が入社してからはそこまで凄いことは・・・ないですね。

他のグループと同様、仕事中に本の内容を読みこむチャンスはありませんが、時代の変遷を感じさせる本が多いのが図書館蔵書の本の特徴のひとつです。ここでは長くなりすぎるので、一冊一冊ご紹介できませんが、このブログでもぼちぼちご紹介できる機会があるかと思います。

次回は「非流通本」。わたしたちが扱っている「新しいのに本屋さんで売っていない本」についてご紹介する予定です。

2007年7月 6日

MARC MANIAXはじまる

~典拠ファイル1~

典拠・望月です。

データ部ログがはじまって、はや半年。今日からまた新しい連載がスタートします。
その名も「MARC MANIAX(まーく・まにあっくす)」。
TRC MARCについて、さらにマニアックに解説していこうという企画です。
「典拠ファイル」「目録」「分類/件名」の3つを柱とし、あれこれ解説をしてまいります。これから毎週金曜日は「MARC MANIAX」が登場。ご期待ください!

第1回~今月いっぱいは、「人名典拠ファイル」について。
簡単におさらいすると、「人名典拠ファイル」とは図書の著者を管理するファイルで、同姓同名を区別したり、別のペンネームを相互に参照できたり、統一標目とは違う形からも引けるようになっていたりします。
(いままでの解説はこちら

その件数がどれだけあるかといいますと、2007年5月25日現在で788,847件。
(この件数は、記述形、参照形すべてを含んだ数です)

このうち統一標目は約59万件。これだけの数の人が本を書いているのです。
千葉県船橋市の人口と同じくらい。
そして、この数は日々増えていっています。
だいたい月に2000~3000件ずつ増加しています。
どうでしょう、なかなかすごい件数ではないですか?

この59万件の中から、同じ人はいないか、別人扱いしていいか確認し、初出とわかれば1件1件作成する。典拠の部署ではこれが繰り返されています。そして、日々データベースとして積み重ねられているのです。


☆明日は七夕☆

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2007年7月 5日

眼精疲労と戦います

~新刊案内ができるまで その2 怒涛の金曜日編~

毎週金曜日、データ部の片隅では人知れず、青い炎が立ってます…。
怒涛の金曜日。5日にわたって毎日編集・校正してきたデータをひとつにまとめて、一冊の「新刊案内」のデータを仕上げる日です。

まずは5日分のデータを、分類ほかいくつもの条件をかけあわせて並べ替えます。さらに、画面上で全データ(200p強~350p強)のレイアウトを最終チェック。行間は?文字のつぶれは?欠けてしまった文字はないか?担当者は昼休み返上で画面を凝視する作業を続けます。目次や索引(書名・著者名・出版者名)の編集をするのもこの日。ゴマツブのような文字をこれまた目を凝らしてチェックです。各種おしらせページ(来週ご紹介します)も併せてMOに落とし込み、バイク便に託して、印刷会社へ!

…これで、ふ~やれやれ、では済まないことも。印刷会社との確認電話が飛び交います。

そして週末に印刷・製本された新刊案内は…(以下、次週)


印刷会社へと急行するMO。この1枚に、新刊案内の全情報が。

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索引ゴマツブタワー(念には念を入れてこんな角度からもチェック…はしてません)

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2007年7月 4日

新刊案内も作ってます

昨日のエントリーで触れていましたが、先月で終了した長期連載「MARCができるまで」の番外編として、「新刊案内ができるまで」を掲載いたします。「新刊案内」により親しんでいただけますよう、様々な角度からご紹介する予定です。

毎週図書館にお届けしている新刊図書のカタログ「週刊新刊全点案内(新刊案内)」。実は、そのほぼすべての原稿(広告を除く)は、ここデータ部で編集されています。カタログを毎週作る現場ってどんなもの?まずは、部内でも一部の人しか知らない現場のレポートからどうぞ。

~新刊案内ができるまで その1 日々のお仕事編~

「新刊案内」の書籍情報のページは、「ひとまず完成」段階のMARCを元に毎日編集しています。
編集ツールをクリックすると、タイトル・大きさ・分類・内容紹介文etc.…MARCの中から必要な項目が抽出されて、「新刊案内」のレイアウトになって編集ソフトに落とし込まれます。
注文時に便利なバーコードもここで出力。まずはこれを画面上で手直しします。

本によってタイトルや著者名は長短様々。これを同じレイアウトの中に収めるために、改行し、文字間を縮めて上げて下げて…。
文字だらけの新刊案内ですが、その文字が少しでも見やすく読みやすくなるよう、1件ずつ地道に整えていきます。
編集担当に求められるのは、文字間行間のわずかな乱れを見逃さない広角の目と、一発で目的の文字列をドラッグするマウス捌き…か?限られた時間の中、大急ぎで作業します。

編集後はプリントアウトして、手分けをしての校正作業。誤字脱字とレイアウトを同時にチェックして、赤字を入れていきます。

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↑日々、こんなページを作ってます。(本がカラフルなので)なかなか華やか?

2007年7月 3日

ガチャピンにあってムックにないものな~んだ?

本日、「週刊新刊全点案内」1527号を発行しました。
掲載件数は1439件でした。
7月の表紙はこちら。夏です。

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そして予告。あしたから、この「週刊新刊全点案内」を作る工程をばばんとご紹介いたします。
あの「新刊案内」はどうやって作られているのか。みなさまの疑問にお答えします!

(実は望月、新入社員のころ少し携わったことがあるだけで、「新刊案内」の作り方についてはほとんど知らないのです。だから楽しみ~♪)


ところで標題のクイズですが、答えはわかりましたでしょうか。

「ポンキッキ」の人気キャラクター、ガチャピンにあってムックにないもの、それは人名典拠ファイルでした。ベタな答えですみません。

2006年から、架空のキャラクターが著者として表示されていたら、MARCの責任表示に採用し、典拠ファイルも作ることになったのです。
(それ以前は注記としていました)

ガチャピンはHP上で日記を書いています。
土日も含めて毎日更新しているようです。盛況です。ちょっとばかり負けた気分です。

その日記を本にしたのが「ガチャピン日記」。
この本の情報源にしっかり「ガチャピン著」とあったので、このMARCを作ったときに典拠ファイルを作成しました。ムックは、付録の日記を書いていたようですが、著者としては名前があがってなかったので残念ながら不採用。

AVの記事でリカちゃんの歌うCDが出たとありますが、リカちゃんの典拠ファイルももちろん作成。ただし、統一標目は「リカちゃん」ではなくフルネームの「香山/リカ」。TOOLiなどで典拠ファイルが検索できる方は試してみてください。精神科医の香山リカさんのファイルと2件出てきますから。


というわけで、1527号からピックアップしたのはこの1冊。

ガチャピン&ムックの中国語教室
三宅 登之監修 / フジテレビKIDS中国語委員会編
小学館 (2007.7)
通常24時間以内に発送します。

さんざ説明しておいてなんですが、この本ではガチャピンもムックも著者としてはあがっていません。なので、ムックは典拠ファイルに登録されませんでした。いつになったらムックの典拠ファイルはできるのか、それともずっとできないのか。注目していたいと思います。

2007年7月 2日

図書館蔵書へようこそ

~図書館蔵書案内 vol.1~

こんにちは、図書館蔵書 小松です。

この1か月の志木レポートはいかがでしたか?「TRC=書店」というイメージを強くした方が多いのではないでしょうか。恥ずかしながら、わたくし小松もそのひとり。

というのも、これからご紹介する図書館蔵書、小松が入社以来仕事をしているグループは、TRCデータ部の中では、いちばん書店らしくない仕事をしているところのひとつだからなのです。

以前、簡単にご案内したように、このグループでは、主に図書館からお預かりした蔵書のMARCを作成しています。

取次を通る新刊書についてはTRC MARCが用意されていますが、図書館の本はもちろんそれだけではカヴァーできません。行政資料、郷土資料などの一般に流通しない本や戦前の図書…もっと古い本など。そういうものにも、TRC MARCがあったら便利ですね。

そこで、私たち図書館蔵書が注文を受けて、図書館で必要になったTRC MARCを作成しています。売っていない本、古い本などというと、ごくごく少ない量なのでは?と思う方もあるかもしれません。でも、こうして作成したMARCの数は、2007年6月末現在で、TRC MARC全件の件数270万余件中、115万余件。なんと半数近くにもなるのです。

こういった仕事の性質上、私たちのもとには、日々図書館から多種多様な本が送られてきます。時には、私たちだけで見るのはもったいないような本も!そこで、これから4回にわたって、グループの紹介をかねて、図書館蔵書が扱う本の新刊図書とは異なる魅力(?)に迫りたいと思います。

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写真は、本日月曜日現在の図書館蔵書の棚の風景。各図書館にMARC作成後の荷物を発送したばかりでガランとした棚です。これから一週間またフル回転。以前ご紹介した箱の山も、もちろん健在ですよ。

博物館、図書館、文書館、公民館(MLAK)東日本大震災被災救援情報
博物館、図書館、文書館、公民館(MLAK)東日本大震災被災救援情報

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