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はっきりさせた、そのあとで

4月になりました。
新年度のスタートです。
それでは今週も「人名典拠」のはなし、はりきって参りましょう!


人名典拠ファイル(には限りませんが)を作成するとき、「根拠をはっきりさせる」ことが大切だと、前回簡単な例で説明しました。
今回はその続き。はっきりさせたあとのお話です。

見出し(統一標目)を決めるとき、たとえばほかの参考資料に別の形の名前が出ていて、いくつかの候補の中から決めることがあります。
芭蕉の奥の細道紀行に随行した河合曽良を例にすると、

河合曽良 根拠:国立国会図書館著者名典拠録
曽良    根拠:国書人名辞典
岩波曽良 根拠:日本人名大事典

とありました。
この時は、国立国会図書館著者名典拠録の「河合曽良」を見出しに決定。しかし候補に上がったものの、惜しくも選ばれなかった形(「曽良」や「岩波曽良」)からも、決まった見出し(統一標目)にたどりつけると便利ですね。そこで、それらの名前に「こっちを見てね」という参照機能を持たせるのです。

11000029711-0000     河合/曽良
←11000029711-4001    曽良
←11000029711-4002    岩波/曽良

これを直接参照といいます。「曽良」と検索しても「岩波曽良」と検索しても、見出しは「河合曽良」ですよ、と道案内をしてくれる。「ひとつの形に決める」と「いろいろな形から検索できる」という二つの目的にかなうシステムになっているのです。

*直接参照に関しては、よくご質問をいただきますので、またのちほど詳しく説明する機会を設けたいと思っています。

企画記事:人名典拠


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