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2020年10月 アーカイブ

2020年10月28日

きょうのデータ部☆(10/28)

右から
常に持ち歩いている1本
会社のペン立てに差している1本
会社の引き出しに入れている1本
です。

201028.jpg

家のペン立てには同じ型の紫があります。

誤解の無いよう申し上げますが、
以前はブルーも使っていました。
最初に買ったのはブルーです。
ブルーが嫌いなわけではないです。むしろ好きです。

2020年10月27日

没後半世紀

本日は「週刊新刊全点案内」2182号の発行日です。
掲載件数は1038件でした。

*こんな本がありました*

今年は三島由紀夫の没後50年にあたります。「楯の会」も含め関連書籍は今週号にも数件掲載されており、しばらくプチ?ブームが続きそうです。
当時社会に大きな衝撃を与えた事件は今もなお語られるべきことが多く、時を経て改めてその意味を問う著作もある中、こんな本がありました。

彼女たちの三島由紀夫」

中央公論新社(編)
中央公論新社(2020.10)

女性誌に掲載された作品や対談・インタビュー記事、また身近な女性による回想に加え、現代のエッセイストや女優が語る「三島由紀夫」を収録しています。
「剛」に対して「柔」、というとちょっと単純すぎますが、作家のまた違う面を知ることができそうな一冊です。

2020年10月29日

青の秋

10月の雑記テーマは「秋のおでかけ」です。
体力勝負のおでかけには、やっぱり秋がベストシーズンですよね。

東京から東海道・山陽新幹線と山陽本線を乗り継いで尾道へ。
新幹線の車内で駅弁を食べてしまったけれど、尾道に来たらやっぱりラーメンは食べておかねば。
カロリーが気になるけど大丈夫。明日は身体を動かすから。
今日はレストランや自転車屋さんなどが併設されたオシャレな複合宿泊施設に一泊。
ここで事前予約していたクロスバイクをレンタルして、翌日、しまなみ海道のポタリングに出発です。

まず渡船で向島へ。
自動車道の下にある自転車・歩行者道を走っていきます。
景色を楽しみながらゆっくり走ろう。

因島へ。
大山神社へ自転車用のお守りを買いにいく?
因島水軍城にも行ってみたいんだけど。
神社と水軍城、離れてるなあ。とりあえず八朔スイーツを食べながら考えよう。
大福? 焼き菓子? いろいろあって迷っちゃう。

生口島へ。
今夜は和風旅館で一泊。今日一日よく頑張りました。
ゆったりとくつろぎながら、新鮮な魚介類のお料理を贅沢にいただきます。

翌朝。
このまま今治方面へ向かうのではなく、生口島で折り返し。
帰路につく前に大好きな平山郁夫さんの絵を見に行こう。
平山郁夫美術館へ。私にとっては、ここが旅のメインだったりするのです。
開館と同時に入館して、できるだけじっくり見たい。

帰路の因島。
昨日は神社でお参りして旅の安全祈願も出来たから、今日は水軍城へ。
いにしえに思いを馳せて、貴重な歴史資料を見てみよう。

帰路の向島。
高見山展望台へ。
頑張って登ろう。頂上にはきっと絶景が待っている。

尾道で初日に泊まった宿泊施設に自転車を返却。
しまなみ海道のおでかけ第一弾はここまで。
次に来るときは今治から出発したいね。

さて。
スポーツの秋。食欲の秋。芸術の秋。味わっていただけたでしょうか。
今月ラストの「秋のおでかけ」には妄想旅といいますか、以前計画だけして実際には行かなかった旅を想像して書いてみました。
なぜ行かなかったか...行けなかったかというと、私が右足を故障したからです。
鉄道、宿泊施設、自転車レンタルをすべて手配した後だったので、片っ端からキャンセル手続きを行うことに...。
かなり仕込んで計画していました。行きたい場所、行く順番も、きっちりと。

いつか海の上を走りたい。
瀬戸内の海と空の秋の青、そして平山画伯の絵に会いたい、です。

2020年10月26日

まもなく開催!図書館総合展

さてさて、毎年おなじみ図書館総合展がいよいよ来週まで迫って参りました。
 
 
初の「完全オンライン」開催となり、2020年11月01日 (日) - 11月30日 (月)の1か月を通して各出展者/各ブースの企画・コンテンツが開放される第22回図書館総合展。
これまでにない新たな試みの今回、どのようなイベントになるのか、いまからドキドキしてしまいますね。
我々も、みなさまに楽しんでもらえるようなコンテンツを鋭意製作中でございます。
TRCからはどのようなコンテンツが公開されるのか......気になる方は是非こちらのページをチェック!

 

総合展といえば、図書館/大学/企業等の関係各者が登壇し、テーマについて熱く語り合う(圧巻ですよね......!)フォーラムが目玉のひとつ。

TRCからは8本のフォーラムを予定しています。
例えば、こちらのフォーラム「デジタル・アーキビストが活躍するポストコロナ時代の図書館」はコロナ下の図書館とデジタルアーカイブをテーマとしたもので、ZoomのみならずYouTubeからも参加が可能です。
わたしも(準)デジタル・アーキビストの資格を持っておりますが、確かにこの資格は今こそ役立ちそう。
デジタルアーカイブを始めようとお考えの図書館や関係機関のみなさんはもちろんのこと、デジタルアーカイブにご興味のある方は、この機会に奮ってご参加くださいませ!
 
 
さいごにこっそり、データ部コソコソ噂話......
今年の総合展企画は「近未来感」「ワクワク」を体験できるコンテンツになりそう!
来週をお楽しみに!

2020年10月23日

ノーベル賞作家の本を見つける ~TOOLiで探そうQ&A~

今月はノーベル賞の発表がありました。
ノーベル物理学賞ではブラックホール研究の功績者たちに賞が与えられ、昨年に続き宇宙関係の分野での受賞が、個人的にとても興味深かったです。
さて。

Q.新たな本と出会いたい!なにかおすすめはありますか?
A.うちで過ごす時間が増え、お気に入りの作家の本は一通り読み終えてしまったという方にノーベル文学賞の作家の本をおすすめしてみるのはいかがでしょうか。
といっても受賞作家の名前、なかなかぱっと浮かばないな、浮かんでもスヴェなんとか...といったような?と部分的にしか覚えていない!
そんなときはTOOLiの典拠検索画面から「すべての項目」で「ノーベル文学賞」と入力して部分一致で検索してみましょう。
「ノーベル+賞」なら分野を限定せずに探せます。

これまでも何度かご紹介してきたように、
MARCや典拠ファイルは一度データを作成したあとも、
いろいろな情報を追加するメンテナンスをしています。
受賞情報もそのひとつです。
ノーベル賞は人に与えられるので人名典拠ファイルに、
芥川賞や直木賞などは、該当の図書のMARCと著者の典拠ファイル、両方に追加をしています。

なじみのある欧米圏やアジア圏のみでなく、ハンガリーやポーランド、トルコなど普段なかなか自ら手に取る機会が少なそうな作家にも出会えます。

ちなみに今年文学賞を受賞したルイーズ・グリュックの著書は、残念ながらまだ邦訳がなく、詩作品は内容細目ファイルの作成対象外なのでTOOLiでもヒットなし。典拠ファイルもありませんでした。今後の翻訳本の刊行が待たれます。

2020年10月22日

秋の朝

秋に行くキャンプが好きです。
まず人が少ない。そして虫が出ない。暑いのも寒すぎるのも苦手なので、気候がちょうどよいこの季節が私のベストシーズンです。

一番の楽しみは、朝早く起きてのんびりすること。一度目が覚めたら、二度寝するなんてもったいない。厚着をして静かに外に出て、まずお湯をわかします。キーンとした空気の中で飲むのはカフェラテかココア。普段はあまり甘い飲み物は飲みませんが、この時ばかりは、なぜか甘くて濃厚なのが飲みたくなります。カップで手をあたためながら、周りの景色をながめ、とにかくぼーっとしている時間が至福の時なのです。
そのうちに山のむこうから徐々に陽がさしてきて、体が温まってくる頃には、周りのテントがだんだん活動を始めます。朝ごはんの匂い、昨晩の食器を片付ける音、子どもたちがはしゃぐ声が聞こえてきて...一日が始まります。

しばらくキャンプには行けていないので、これを書いていて懐かしくなってきました。ベランダに椅子を出して、高い秋の空をながめてみようと思います。

2020年10月21日

きょうのデータ部☆(10/21)

指先の冷えや関節の痛みから
秋の到来を感じる今日この頃...でしたが、

20201021.jpg

目にもさやかに見えておりました。

2020年10月16日

作られ続ける神話~分類・件名のおはなし・105~

データ部で仕事をしていると、昨今でトレンドになっている事柄をテーマとした本がよく入ってくることがあります。
それはネット上で名前を目にしない日はないものだったり、水面下で静かにブームになっているものだったりと様々ですが、
その中でも私が「最近、取り扱う本が増えているなあ」と思っているのが、「クトゥルー神話」です。

ギリシャや北欧などにあるような神話の一つかな?と思われるかもしれませんが、少し違います。
20世紀に活動していたアメリカの怪奇作家、H.P.ラヴクラフトの小説から広がった架空の神話体系です。
ラヴクラフトは存命時に単行本を出すことが叶わなかった作家なのですが、雑誌の掲載作品や、作家仲間との文通から生まれた独特の恐怖世界は、後に彼の友人によって体系化されることになります。
やがてそれは大きく知れ渡ることとなり、今では日本でも彼の小説や、それに影響を受けた作品が次々と発売・発表されるようになりました。

そのため、名に「神話」とついてはいるものの、分類は神話・神話学を扱う164ではなく、文学を表す9類になります。
ラヴクラフトの作品そのものはアメリカの近代小説を示す933.7が当てはまります。

クトゥルーの呼び声

H.P.ラヴクラフト(著),中央東口(著),森瀬繚(訳)
星海社(2017.11)

後に書かれたクトゥルー神話の世界を舞台にした小説は、それぞれの小説が書かれた言語の文学の下に収められています。日本人が書いた小説ならば913.6です。

邪神金融街

菊地秀行(著)
創土社(2017.7)

また、「クトゥルー神話」は作品件名にもなっています。この神話体系についての解説や作品研究の本を求めているなら、件名を使って探すことも可能です。
統一形は「クトゥルー神話」ですが、呼び方や表記がたくさんあるので「クトゥルフ神話」や「ク・リトル・リトル神話」などといった参照形も色々作成しています。

クトゥルフ神話ガイドブック 改訂版

朱鷺田祐介(著)
新紀元社(2020.10)

近年では図書館のイベントでクトゥルー神話をテーマにしたゲームで遊ぶ催しが開かれることもあるので、そこで名前を知った方もいるのではないでしょうか。
最近話題を目にするから気になるけど、詳しいことがわからない...と思った場合には、上記の件名を活用すると、求めていたものが見つかるかもしれませんね。

2020年10月20日

土俵の中の審判員?

本日は「週刊新刊全点案内」2181号の発行日です。
掲載件数は1037件でした。


*こんな本がありました*

大相撲行司の松翁と四本柱の四色

根間弘海(著)
専修大学出版局(2020.10)

まず表紙の相撲絵が気になった。
明治期の菱川春宣筆なるもの。
あれ?四隅に控える審判員が土俵の中にちょっと入っちゃってますよ?

裏表紙の相撲絵も気になった。
野天での興行、江戸時代のものだろうか?
やっぱり審判員が座布団もろとも半分くらい土俵の中に入り込んでる!

そしてタイトル。
「大相撲行司の松翁と四本柱の四色」
大相撲の行事と言えばご存じ、木村庄之助と式守伊之助。松翁って誰だろう?現在の大相撲の土俵からはなくなってしまった柱、その昔は色付きだった?

続いて著者の根間弘海氏(専修大学名誉教授)。
本職の専門は英語音声学。趣味は相撲(特に行司)。
え!趣味でここまで専門的な本が書けてしまうの!?

もともとは裸足だった行司が、草履、足袋を履く過程(地位としての足袋)など、興味が湧きます。一歩踏み込んで相撲を知りたくなりました。

2020年10月19日

便利!新刊案内の巻末記事②

毎週発行している『週刊新刊全点案内』。その裏表紙をめくったところにあるカラーページ、週ごとに4種類ご用意している「巻末記事」をご紹介するコーナー第2回です。


《文学賞等受賞情報》
毎月第3週目に掲載しています。(明日発行の2181号をぜひご覧ください)。
文学賞をはじめ、毎月たくさんの本に関する受賞が発表されています。その中から主だったものを、1か月分まとめて情報としてお届けしています。
文学賞については、TOOLiの受賞情報で検索することもできますが、巻末記事では、本として発行される前の作品の受賞や作家本人に贈られる賞なども確認できます。


《月間べストセラー・ランキング情報》
第4週目は、月間のベストセラー・ランキングの情報です。
取次から提供された情報に基づいて、文庫を除いた前月分のベストセラーを3種類掲載しています。

① 総合ランキング10
② 単行本フィクションランキング10
③ 単行本ノンフィクションランキング10

図書館だけでなく、書店ではどんな本が売れているのか、選書の参考にしていただければと思います。

以上、2週にわたって巻末記事についてご紹介してきました。
ついつい見逃しがちな、新刊案内の最後のページ。ぜひチェックしてみてください!

2020年10月15日

銀泉台の紅葉

10月の雑記テーマは「秋のおでかけ」です。

秋のおでかけの目的といえば、紅葉でしょう。

今まで、何度か紅葉を見に行きましたが、私の中で一番
印象深いのは、大雪山系の銀泉台だったように思います。
景色といい、紅葉具合といい、自分たちだけだったこと
といい、ドンピシャだったので。


もちろん、一度でめぐりあったわけではありません。


大昔は、よくユースホステルを使って旅をしていました。
ユースにはミーティングなるものがあって、層雲峡の
そばにあるユースでは、観光案内をやっていました。
夕食後、みんなの前で大雪山の写真集の紅葉のページを
広げ、ここでは、あと一週間後ならこの光景がみられま
すとか、近くにこんな綺麗な紅葉の名所がありますと案
内され、すっかり作戦にはまってしまいました。

翌年、その翌年と時期を少しずつずらして通い、やっと
銀泉台の紅葉も見ることができました。


その時は、ユースなのに一緒に行く人がいなく、タクシー
代はものすごくかかったけど、銀泉台には自分と友人だけで、
静かな中、紅葉と池に移る逆さ紅葉を眺めてのんびりしてい
ることができました。


何年かのち、同僚と層雲峡には泊まったのですが、もう
いちど銀泉台に行ったかは思いだせず...。
(黒岳とシマリスだけはおぼえていますが。)
違う季節だったので行かなかったのかな?

紅葉の季節に、もう一度、行ってみたいものです。 

2020年10月14日

きょうのデータ部☆(10/14)

尾根ギアくんは、私が焦っている時に限ってやってきます。
「よろしく」のあとによく出てきます。

尾根ギアくんを作り出しているのは私自身の弱さにほかならず、
正確に言うと、私の
ワンテンポ遅れる左手小指と
自分のペースを貫く右手中指と
指が正常に動いたと信じて疑わない左手親指のスペースキー押下により誕生します。

「まぁまぁ落ち着けよ」とでも言うような尾根ギアくんに出くわすたび、
私は一瞬手を止めるものの、「あぁもう!」と思いながら
即座に「BackSpace」キーを4回殴打します。

201014.jpg

以上「きょうのデータ部☆」は仕事中の徒然でした。
よろしく尾根ギア...あぁもう!
よろしくお願いいたします...。

2020年10月13日

間取りから見る住まい方

本日は「週刊新刊全点案内」2180号の発行日です。
掲載件数は1195件でした。

*こんな本がありました*
日本でもできる!英国の間取り

山田佳世子(著)
エクスナレッジ(2020.10)

カラフルな外壁の住宅に真っ赤な二階建てバス、農村の風景になぜか運河?イギリスを描いたかわいらしい表紙が目を引きました。
住宅設計プランナーの著者による、イギリス住宅の間取りをイラストで紹介した本です。

英国住宅史のほか、地域ごと、時代ごとの家の特徴解説、インテリアの紹介、そしてイギリスの住宅に住む一般人々の住まい方が書かれています。
美しい家々が連なる街並みが有名なコッツウォルズ地方の住宅は、その地方で採れる黄みがかった石灰石(ハニーストーンと呼ばれているらしい)で作られているとか。

なかでも面白そうだと思ったのが、イギリス人の住まい方を紹介する章です。イギリスでは、建てられた家は「その日から「その地にあるもの」となり、そもそも建て替えるという発想がない」と考えられているそうで、古くなってもその時々に住む人によってメンテナンスがなされ、住み継がれていくと書かれていました。この本でも築400年の藁葺き屋根の家が出てきますし、さらにはもっと古い時代に建てられた建物に工夫して住んでいる人の例も。イギリス人の住まい愛に圧倒されます。表紙の運河の謎もこの章で解けます。運河に浮かぶボートを改造して住むなんて素敵!

衣食住のバランスが、日本とは全く違うイギリスの住まい方。なかなか興味を引かれる一冊でした。

2020年10月12日

便利!新刊案内の巻末記事①

毎週発行している『週刊新刊全点案内』。
数ある新刊書の中から効率よく選書していただくための本のカタログとしてはもちろん、既刊書についての便利な項目も満載です。裏表紙をめくったところにあるカラーページ、週ごとに4種類ご用意している「巻末記事」もキーポイントです。こちらを2回にわたってご紹介します。


《分類・TRC物流システム別集計》
こちらは毎月第1週目に掲載しています(先週発行の2179号をぜひご覧ください)。前月に新刊案内に掲載された全図書を、分類とTRC物流システムの種別(ストックブックス・ベル・新継続)ごとに集計して割合を表示します。ひと月分がグラフと表でひと目でわかり、選書の際にも参考としてお役立ていただけます。


《ストック・ブックス花まる本情報》
第2週目は、ストックブックスの中でのご注文冊数のベストランキングを3つ掲載しています。

①ジャンルを問わず総合分野でのベスト10
②10,000円以上の高額本のベスト10
③9類・児童書以外の本のベスト10

簡単には購入に踏み切りにくい高価な本や、見極めが難しい実用書などの選書には、②③の売れ筋ランキングを参考にしていただけます。


次回(10/19予定)は「月間ベストセラー・ランキング情報」「文学賞等受賞情報」をご紹介します!

2020年10月 9日

まぜるな危険

こんにちは。
典拠 小松です。

典拠ファイルの機能についてはこれまで、いろいろな説明をしてきました。(例えばこちら

・異なる形で書かれていても一つの統一標目にまとめる
・同じ形で書かれていても、異なる人物なら別人として扱う

というものです。

この典拠ファイルの機能によって、新字旧字の違いや西洋人の日本語表記の違いに影響されずに同一の著者の著作をまとめて読んだり、多くの同姓同名の人物の中からお目当ての著者とその著作を探したりすることができます。

典拠ファイルの存在意義そのものですから、新規で作成する典拠ファイルと、既出のファイルの比較同定はとても大事な作業。新しく典拠ファイルを作成する際に一番最初にすることは、同名の典拠ファイルの有無を調べること。そして、もし同名の人物の典拠ファイルがあれば、同一人か別人かをよくよく確認することです。

この同定作業、ベテランの作業者でも、検索したり、問い合わせたり、考え込んだり...そうこうしているうちに小一時間経ってしまうこともある、手間暇のかかる作業です。

今回は、今まであまりご紹介してこなかった西洋人の同定作業を覗いていただきます。

9月末現在、TRCの個人名典拠ファイルは東洋人(11から始まる典拠ID)が74万4千件弱、西洋人(12から始まる典拠ID)が18万4千件強(いずれも統一形に限定した件数)。西洋人は東洋人の四分の一ほどと少なく、同姓同名が出てくる可能性は低いのですが、出てくるとなかなかの難敵になる場合が少なくありません。

架空の例でご説明してみます。
キャシー・スティーブンソンという著者が書いた絵本が入荷したとします。

勘のいい方はお気づきでしょう。
この一文だけで、「難しいかもしれない」ポイントが推測できます。

まずはジャンルです。
この「絵本」「児童書」は、実は典拠ファイルを作成する際に気をつかうことの多いジャンルです。著者紹介がないことが多く、場合によっては欧文表記すらない場合もあります。情報量が少ないということは、他と区別する手がかりが少ないということでもあるので、典拠ファイル作成にとっては致命的です。

そして、姓名のバリエーションの多さです。
姓についていえば、「田中」「佐藤」が多いように、スティーブンソンもとても多い姓です。そして、同じ綴りに対して多くの読みのバリエーションがあります。

とどめは名。「キャシー」というのは「キャサリン」などの愛称ですが、この「など」が味噌で「キャサリン」に類するきわめて多くの名前の愛称になっています。

キャサリンは、キリスト教の聖女カタリナに由来する女性の名ですが、その綴りはいろいろです。例えば英語圏のキャサリン(Catherine)、フランス語圏のカトリーヌ(Catherine)、ドイツ語圏のカテリーネ(Katherine)、ロシア語圏に至ってはエカテリーナ(Ekatherina)...などなどイニシャルからしてすでに違います。更に同じ言語の中でも綴り違いがあり、日本語の音訳も「キャスリン」「カスリーン」など無限のバリエーションが考えられます。

更に愛称です。本名がオーソドックスなCatherineだとしても、ケイト(Cate、Kate)、ケイティ(Katie、Katy)、キャシー(Cathy、Kathy)、キティ(Kitty)などを責任表示として使っている可能性が考えられます(愛称についての典拠班のつぶやきはこちら)。

データ部では、綴りのバリエーションを確認するためにこちらの参考資料を使用しています。

カタカナから引く外国人名綴り方字典」

日外アソシエーツ株式会社(編集)
日外アソシエーツ(2002.7)

以前に「新・アルファベットで引く外国人よみ方字典」という綴りからヨミのバリエーションを確認する参考資料をご紹介しましたが、こちらはその姉妹編になります。典拠班ではどちらもよく使っています。

さて、こうしてバリエーションを確認したら、同定作業を進めます。

まずは、典拠ファイルに同一人の可能性があるファイルがあるか、漢字形(欧文表記)、カタカナ形(ヨミ、音訳)の両方から、いろいろな可能性を考えて丁寧に検索をします(実際の検索の様子はこちら

今回の本は欧文表記がなかったと考えて、カタカナ形の検索もしていきます。

以下の検索は前方一致、ワカチのand検索です

Stevenson K
Stevenson C
スティーブンソン K
スティーブンソン C
スチーブンソン K
スチーブンソン C
スティーブンスン K
スティーブンスン C
スチーブンスン K
スチーブンスン C
スティーブンソン ケ
スティーブンソン キ
スチー.........
(検索システムによっては更に「スティーヴンソン」なども検索する必要があります)

息切れしつつ、どうにか検索を終えます。

この検索で「ケイティ・スティーブンソン」という絵本作家がヒットしたら、次は今回本を出した「キャシー・スティーブンソン」とすでに典拠ファイルのある「ケイティ・スティーブンソン」が別人、あるいは同一人であることを証明しなければいけません。

まず、参考資料類とWebで調査をします。日本や海外の出版社の著者紹介の他、最近は著者が公式サイトやSNSを公開していることも増えて、著者の前著や、国籍、出身地、生年など、識別の鍵になる情報が判明することが多くなってきています。

それと同時に米国議会図書館のOPACや「バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)」(http://viaf.org/)を検索します。
タイトルなし.png

このVIAF(私たちは「びあふ」と呼んでいます)は、国際的な共同プロジェクトで、各国の主要な図書館の典拠ファイルをマッチングして、つなげて表示するサイトです。ここでは、各国図書館が採用した標目、収集した情報を見ることができます。

今回は、出版社や本人のサイトには情報がなかったものの、VIAFの情報から「キャシー・スティーブンソン」は1972年生まれで本名はCathryn Stevenson、既出の「ケイティ・スティーブンソン」は本名がKatharine Stevenson、両者の著作に一致するタイトルはないことが判明。

スッキリと別人であることが証明できました。

新規で作成する典拠ファイルと、既出のファイルの比較同定はとても大事な作業。
メジャーな名前(日本人だったら田中実、佐藤博のような)を扱う時、心の中で「まぜるな危険」と唱えながら作業しているのは、私だけでしょうか...。

日本人の同定識別も何度かご紹介しているとおり一筋縄ではいかないものですが、西洋人の同定識別には、また独特の検索と調査の方法があるというご紹介でした。

2020年10月 8日

アフリカ

今月の雑記のテーマは「秋のおでかけ」です。


ハダカデバネズミをご存知でしょうか。
名前のとおり毛のない出っ歯なネズミで、脊椎動物ではとても珍しく女王制の社会生活をしています。女王様がいて、働きデバや兵隊デバがおり、30年以上の寿命があって、ほとんど老化をしないという、とても興味深いいきものです。

産まれたばかりの赤ちゃんデバは、自分の体を肉ぶとんにするふとん係によって保温されます。おとなデバたちと赤ちゃんデバたちがぎゅうぎゅう詰めにひしめき合っている様子は、なんだか楽しそう。
太めの兵隊デバの主なお仕事は、巣穴にやって来た天敵に食べられること。お腹がいっぱいになれば、敵は帰ってくれるのです。健気。

すきあらば仕事をおさぼりするデバもいるようで、女王様は自ら、定期的に巣穴のパトロールもします。ちなみに見つかって怒られたときは、「服従のポーズ」で赦してもらうとか。誰だってときには怠けたいと思うこと、ありますよね。

ハダカデバネズミの生息地は、東アフリカです。
忙しいときや疲れたとき、うまくいかないことや気が滅入るようなことがあるときでも、遠く離れたアフリカの大地の下では、デバたちが変わらず巣の中を走り回り、サボったり女王様に怒られたりしながら、人間の世界のことなど一切気にせず暮らしていると思うと、嬉しくなります。

アフリカにはとても行けそうにありませんが、せっかくの秋のおでかけシーズン。
お天気のよい日に、久しぶりに上野動物園へデバを観に行こうと思います。

2020年10月 7日

きょうのデータ部☆(10/7)

姿の見えない方が強く感じるもの

すぐそばにいそうなセミの鳴き声
ケーキの中の細かいナッツ
どこからか漂う金木犀

「あ。...この辺りに金木犀あったっけ?」

というくらいがいい

20201007-2.jpg


2020年10月 6日

謎解きは骨格で

本日は「週刊新刊全点案内」2179号の発行日です。
掲載件数は1115件でした。
今月の表紙はこちら。

p20201006.jpg

ノブドウ(野葡萄)です。
初めて見たとき
あまりの奇麗さに「ワッ!」とびっくり仰天~~~
1つの弦、1つの総に、いろんな色と柄の粒がついていて
作り物の様な、いや、それ以上!?
葡萄といっても、(毒ではない)不味くて食べられないとか
でいて、実が青いうちに、野葡萄酒にしたりもするとかしないとか・・・?(Juri)
 

*こんな本がありました*
「標本バカ」


川田 伸一郎 (著),浅野 文彦 (イラスト)
ブックマン社(2020.9)


むかし自然溢れる学園都市に住んでいた時に、よく野生のウサギやたぬき、そして神出鬼没の謎の生物に遭遇していました。
謎の生物、その名もハクビシン。

著者いわく、ハクビシンは足首がほぼ後ろ向きまで旋回することができる骨格構造をしており、それゆえバランス感覚に優れた彼らは様々な場所に出没可能とのこと。
なるほど電線の上で見かけたのは(見間違いかと思ってた......!)そういう骨格構造によるものだったのか、と謎が解けました!
エピソードのなかで著者はハクビシンを罠にかけるのですが、その結末は果たして......?


今回ご紹介するこちらの本は、国立科学博物館動物研究部研究主幹でありモグラ博士の名も持つ著者の日常や、普段見られない博物館の裏側を垣間見ることのできる1冊です。

標本作成(死体集め(!)から実際の作成、その後の処理まで)にまつわる様々なエピソードを破天荒に綴ったエッセイ集で、標本、ひいては動物・生命への、著者の深い愛情を感じます。

「これチュパカブラかも!調べてほしい!」といったUMAの同定に関する対応や「バルコニーが荒らされてるんだけど、鳥ってそういうことするの?」という相談など、標本スペシャリストの手によって鮮やかに紐解かれるエピソードたちを、どうぞ秋の夜長のお供にいかがでしょうか。

2020年10月 5日

江戸時代から続く野菜です

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

9月の新設は8件でした。そのうちの1つが「のらぼう菜」です。

東京都西部や埼玉県の一部で栽培されているアブラナ科の野菜で、江戸東京野菜に認定されているそうです。
私は今回初めて目にしたのですが、ネットで検索してみるとレシピがたくさん出てきてびっくり。なんと、埼玉県のホームページにもレシピが載っていました。
苦みがなくおひたしや天ぷらとして食べるとおいしいそうなので、どこかで見かけたらぜひチャレンジしてみたいです。


ちなみに、新設したのはこちらの図書。栽培歴70年(!)のマイスターが、のらぼう菜について詳しく教えてくれます。

のらぼう菜 太茎多収のコツ

高橋孝次(著)
農山漁村文化協会(2020.9)

2020年10月 2日

今日は何の日? ~を紹介しているのは

日本には実にさまざまな「○○の日」があります。
今日が何の日なのかを調べ、それに関するいろいろを紹介してしまおうというこの企画(不定期掲載)、本日は第13回目です。

このお題をいただいて、10月1日だったら、いろいろあるのに。でも、10月2日って何があるんだろう。
と思い、調べたところ、望遠鏡の日、豆腐の日、国際非暴力デー。というのがありました。
でも、うーん、あまり書くことがない...

NHKラジオ第1の「マイあさ!」で「きょうは何の日」というコーナーがあるのですが、それをきいて、今日の題材にしようと思っていました。
ところが、寝坊してしまい、ききそびれてしまいました!

あと、思いついていたのは、NHKのEテレの「0655」。
息子が幼稚園の頃には、よくみていて、確か、「何の日」に関するコーナーがあったような、と思い、久し振りに、昨日、今日とみました。

「日めくりアニメ」というコーナーがあり、昨日10月1日は月替わりだったこともあり、それなりのストーリーでしたが、今日は、なかったのです。

また、「本日の四字熟語」というコーナーもあり、「今日の日付にぴったりの四字熟語を紹介する」というものですが、
昨日は、十月一日ということで、十把一絡(じっぱひとからげ)が紹介されていました。
今日は、十月二日。四字熟語なんて何かあるのかな、と思っていたら、「本日の四字熟語」というコーナー自体がありませんでした。

ということで、「今日は何の日?」を紹介しているものについて、書きましたが、冒頭に書いた3つの日は、『週刊新刊全点案内』に同封されている「今月のおすすめ」9月号に載っている、10月のカレンダーからでした。ご利用くだされば幸いです。

2020年10月 1日

秋のおでかけ

 今日10月1日は2020年の中秋の名月です。
 データ部のある辺りは曇り模様ですが、お天気のよい地域ではススキとお団子を飾り、お月見される方もいらっしゃるでしょうか。

10月の雑記テーマは「秋のおでかけ」です。

 秋のおでかけで思い出すのは、まだ秋がはじまったばかりの高い空を眺めながらどこまでも土手を転がった時と、秋も深まり沢山の葉が色づき落ちた落ち葉の山に全力でダイブした時のことです。

 家のすぐそばに荒川土手があるのですが、小学生までは子供だけで行くのは禁止でした。
中学生になり友だちと部活の合間に遊びに行ったとき、あまりに空が高く青く、土手の芝生が気持ちよく、みんなで土手を転がりながら海へ行こう!とチャレンジ。
海までは10キロ近くあり、途中で引き返したと思いますが、土手を転がり、上り、転がり...それだけで笑いが止まらなかったあの頃の私(若さ)。

 それよりもう少し幼いころ、家族で出かけたついでに寄った森?山?で、こんもりとした落ち葉を見つけ、姉や弟と一緒におおはしゃぎ。その頃好きでよく読んでいた「もりのかくれんぼう」や「山いっぱいのきんか」のような落ち葉の山に全力でダイブ、そしてゴロゴロと転がりながら遊びました。

 お天気の良い秋の日には、ただひたすら野原で遊ぶ、そんなおでかけにまた行きたいなと思います。

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