月末にお届けするMARCや検索のはなし。
今月は記号についてお話しします。
本のタイトルに記号が含まれるとき、TRC MARCでは出来る限り図書にあるままの形でMARCを作成することを心がけています。
「!」がたくさん続く場合は数えて正確な数を入れていますし、「、」なのか「,」なのかなど、目をこらして確認しています。できるだけMARCを利用する方々が不便に思わないよう、図書の表記をそのまま転記しています。
ですが、使用できない記号・入力できない記号というのがあります。
まずひとつ目が、タイトルに含まれる()。
TRC MARC上では、タイトル上の特殊な読み方を()で入力することになっています。(詳しくはこちら)
そして〔 〕【】。
〔 〕は「図書に表示がないものを補記した」という意味で用い、【 】はコードのない文字を入力したときに用いています。
このように、TRC MARC上で意味を持って使用することが決まっている記号は、図書の表記のまま転記することができないため、別の記号に置き換えて入力しています。()〔 〕【】はTRC MARC上は全て<>に置き換えられています。
図書の表記と記号が違っている!という場合はこのパターンが考えられます。
※特殊な読み方を()で入力しているのは本タイトルのみのため、タイトル関連情報や巻タイトルには()を使用しています。
次に、TRC MARCが使用している文字コードの関係上、入力できない記号というものがあります。
「♪」などが代表的なものですが、飾りとして使われている記号の場合は、やむを得ず入力しないという手段をとっています。どうしても区切り記号として必要な場合は適宜入力可能な記号に置き換えています。
ただし、その記号が説明的な語句の場合は、読みを【】で括って入力したり、〔 〕で括って補記したりしています。
例えばタイトルに「√3」とあった場合、「√」が入力できないからといってタイトルを「3」にはしていません。この場合は補記をして、タイトルを「〔 ルート3〕」と記録しています。
最近増えているのが、インスタなどのSNSのタグを模して「#」がついたタイトルです。
「#」(ハッシュタグ・井桁)は入力可能記号なので、そのまま入力しています。
ちなみに、よく似た「♯」(シャープ)は入力できない記号ですので、便宜上「#」(ハッシュタグ・井桁)を使用しています。
実はかなり細かいルールが定められているTRC MARCの記号の世界でした。