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2022年12月 アーカイブ

2022年12月28日

きょうのデータ部☆(12/28)

今日で2022年は仕事納め。
とはいえ特別な事をするわけでもなく、いつも通りにみんなでカタカタとMARCを作成中。
『新刊案内』の件数も落ち着いており、安心して過ごす年末の部署内風景です。
  
IMG_7518.JPG
今年も1年、大変お世話になりました。
『データ部ログ』が少しでも皆様のお役にたっていれば幸いです。
 
さて、次回の更新は2023年1月5日(木)を予定しております。
1週間後にまた新しい年でお会いしましょう! 良いお年を......!

2022年12月27日

敬意と忖度の方向

本日は「週刊新刊全点案内」2289号の発行日です。
掲載件数は1343件でした。

*こんな本がありました*

「させていただく」大研究 「させていただく」がなかったら敬語は崩壊する!?」

椎名美智 滝浦真人(編)
くろしお出版(2022.12)

「させていただく」、よく聞きますし、自分も気が付けば使っています。ただ、ある時ニュースで結婚を発表する当人が「入籍させていただきました」と言っていたのには首をかしげました。ニュースを聞くこちらはその人に対して「させていただく」と言われるような関係にはないので、誰かの許可が必要だったか、それとも機嫌を損ねてはいけない相手でもいるように聞こえたのです。まさかね。

なぜ「させていただく」を使ったのか、いちいち言うのも野暮かもしれないけれど、やっぱり気になる...という方にお勧めです。

さらに「何を気にして話しているのか考えてしまう」つながりでもう一点。決して要点に触れないようにしながら言葉を発し続ける、という高度な技法が分析されています。日常生活でやったら怒られるやつですね、これ。

国会話法の正体 政界に巣くう怪しいレトリック」

藤井青銅(著)
柏書房(2023.1)

2022年12月23日

「講板」とは何ぞや―和漢古書の奥付(補遺4)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

和漢古書の奥付について、前回見たのは、なぜそうしているかは推測できるものの、どのように記録するか迷ってしまう例ですが、そもそもの記載の意味がわかりにくいものもあります。

家蔵の和刻本漢籍で、『王荊公絶句(おうけいこうぜっく)』という小冊があります。唐宋八大家の一人である王安石(おう・あんせき)の詩を、江戸後期の漢詩人として著名な館柳湾(たち・りゅうわん)が校訂編纂したという、内容としては大して珍しくもない漢詩集ですが、この本の奥付には「天保七丙申年五月講板 江戸書林 日本橋通貮町目 山城屋佐兵衛 本銀町川岸 山城屋新兵衛」とあります。『和刻本漢籍分類目録』によれば、天保4年序萬笈堂刊の後印ということで、江戸の英平吉刊本の山城屋佐兵衛・同新兵衛による求版本ということになりますが、奥付の記載はこの通り「講板」となっています。
版木を購入したということで「購版」というのはよく見ますが、版木を「講」ずるというのはどういうことでしょうか。最初、「購板」の誤刻かとも思いましたが、山城屋佐兵衛という大店(おおだな)がかかわった本で、そんなミスをそのままにするとも思われません。実際、数は多くはありませんが、この本以外にも「講板」「講版」とある和漢古書は、『歌占萩の八重垣』『真山民詩集』『琴後集』『聯珠篆文』など、山城屋さんのものを中心に何点かあるようです。あるいは「〇〇講」といった江戸時代の仲間組織と関係があったりするのでしょうか。

辞書類を改めて調べてみると、文言(ぶんげん)における「講」の字義そのものとしては直接出てはきませんが、現代中国語には「商量(交渉する・話し合う)」といった意味があり、近世以来の俗語で「講價 jiangjia」(=値付けをする)とか「講錢 jiangqian」(=金を支払う)とかいった用法があるようです。ですので、「講板」はやはり「対価を払って版木を得た」という意味だと考えられ、まさしく「購版」と同じ意味ということで、そのまま記録して問題なさそうです。
ただ「講」という字にそうした意味合いがあるというのは、江戸時代の当時にあっても一般の日本人に認識されていたとも思われません。山城屋さんは中国趣味を発揮して、当時のイマドキの現地の言葉(唐話)を取り入れて使ってみせたのかもしれませんが、この本を買って唐宋八家の詩文を勉強しようとしていたお江戸の人が、そのあたりを正しく理解していたかどうかは、多分に疑わしいような気もしてしまうところです。

「求版」の意味で凝った言葉を使ったものとしては、ほかに「蘄版」などというのがあります。「蘄(きん)」は辞書を調べると、「求」の意味だということではありますが、この意味では『莊子』齊物論篇の一箇所くらいにしか使われている実例がないようで、そのような僻字(へきじ)を使うのは衒学趣味そのもの、いささか良識に欠けると言うべきでしょう。実際、文政元年に大坂の河内屋源七郎という書店が出した『蜻蛉日記』の奥付に「文政元年子九月蘄版」とある以外、他に使用例はないようです。

2022年12月26日

2022年の新設件名を振り返る~分類・件名のおはなし・126~

毎年恒例、12月の分類件名のおはなしは"今年新設した件名を振り返る"です。(件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。)


まずは、時代の流れを反映していそうな件名から。

カーボンニュートラル
NFT
オープンデータ
マテリアルズインフォマティクス

カーボンニュートラルは「脱炭素」という言い方もされますが、企業としても温室効果ガスの削減に取り組んでいこう、という動きが見られ、「脱炭素経営」「カーボンニュートラル経営」といった本が多数出版されました。デジタル・情報化社会の現在を反映するような件名も新設されました。件名ができたはいいけれど、どんな概念かを都度確認しないとわからないようなアルファベットだったり...カタカナ語だったり...。


今年の漢字には「戦」が選ばれましたが、ロシアのウクライナ侵攻は2022年を語るうえで避けて通れないことでしょう。TRC MARCの件名標目でも、ウクライナの地名の表記を2つ変更し、

キエフ → キーウ
オデッサ → オデーサ

となりました。


次は、個人的にちょっと好きだった、ここに来て新設されたのか!という件名です。

パルクール
刀剣附属品
石敢当

パルクール、最近流行ってきたのかな?と思ったら日本パルクール協会が設立されたのは2014年とのことで、割と前から普及活動がなされていたようです。刀剣附属品っていったら、炭治郎が煉獄さんにもらった...あれですかね。(鍔、ですね。)もちろんそれ以外にも、マニアにはたまらないすごいワールドがありそうです。石敢当は沖縄のお土産屋さんでミニサイズのものがたくさん売っていたことを思い出します。


最後に、年々マニアックになっていそうな動植物名です。

かにむし
せんざんこう
てながざる
アカグツ
よこえび
ゆきひょう
サフラン
かばのき

カニでも虫でもなくてサソリっぽい「かにむし」、えびってつくけど海老ではない「よこえび」、ひょうっていうのに豹よりトラに近い「ゆきひょう」...。動物の世界はほんとに奥が深いです。


今年もいろいろな件名が新登場しました。2023年はどんな件名が登場するでしょうか?毎月の「新設件名のお知らせ」もぜひチェックしてみてください。

2022年12月21日

きょうのデータ部☆(12/21)

明日は冬至。
とすると、その前日である今日は「1年間で2番目に日が短い日」ですね。

burogu1221.jpg

寒いのと暗いのが苦手なので、はやく日が長くなるといいなぁ、なんて思いつつも
この時期だけの「冬の夕焼け」を眺めるのはなかなか楽しいです。

2022年12月22日

手のひらサイズのトイカメラ

1671637252636_filtered.jpg12月の雑記のテーマは「今年買ってよかったもの(リターンズ)」。2019年に続いて2回目となります。

部ログ初投稿です。よろしくお願いします。
私が今年買ってよかったものは、超小型のトイカメラです。

カメラを持ち始めたきっかけは、高校生の時に実家で使わなくなったデジカメを貰ったことでした。
それから日常的に写真を撮るようになり、社会人になったら良いカメラを買うぞ!と決めてミラーレスを購入し(今も愛用中)、出かけるたびに持ち歩いてはぱしゃぱしゃと撮影を楽しんでいます。

そんな画質も良く機能も優れているミラーレスで満足していましたが、最近世の中的にはレトロブームが来ているようで(もう古いでしょうか?)、周囲でも敢えて写ルンですや白黒カメラを持つ人が増えてきました。

そしてブームにすっかり乗っかってしまった私が偶々見つけて購入したのがこのトイカメラです。
画質は粗いですが、ガラケー時代やデジカメを持ち始めた頃が蘇り、またそこに懐かしさや味があって良い...!
スマホやミラーレスとは違い、液晶モニターやファインダーが無いためその場で撮った写真を見ることはできないので、どんな風に撮れたかわからないわくわく感もあります。

また、見た目もかわいらしいのでちょっとお散歩する際にファッションとして首からぶら下げてみたり♪

軽量で手軽に使用できるので、カメラをちょっと始めてみたい方や小さい子にもおすすめかもしれません!

2022年12月19日

ADEAC2022冬の公開情報その2

みなさまこんにちは、AS入江です。

今回はデジタルアーカイブシステムADEACでシステムリニューアル前後に資料追加やデザイン更新を行った機関をご紹介します。

富田林市/文化財デジタルアーカイブ(10月17日、11月28日追加公開)
10月17日の更新で「朝鮮通信使淀川御座船図絵馬」・「富田林市内遺跡出土遺物3Dビューア」、11月28日の更新で「富田林市史」を追加しました。
いずれも郷土の歴史を振り返るのにもってこいな資料です。特に市史はフルテキスト化されているため、地域学習や調べ物にもぜひご活用ください。

愛媛県立図書館/愛媛県立図書館デジタルアーカイブ(11月1日リニューアル公開)
システムの更新に伴いデザインをリニューアルして公開した機関です。図書館が所蔵する愛媛県行政文書のうち、県内の絵図115点をご覧いただけます。
資料一覧から探すほか、愛媛県の地図から各地域ごとの絵図を探すこともできるようになっています、
今後他の行政文書や地域資料の追加公開も予定しておりますので、どうぞお楽しみに。

浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ(11月28日追加公開)
徳川家康と三方原の合戦」のページに資料を追加しました。絵図や軍記、書状など徳川家康に関する貴重な資料がいくつも新規公開されています。
家康といえば来年の大河ドラマの主役として話題になっている人物です。今回追加された資料にはそんな家康やその家臣たちに関する逸話を伝えるものも含まれています。大河ドラマの予習もかねて、ぜひご覧ください。

今回のADEAC更新情報紹介は以上です。
気づけばあっという間に年の瀬ですが、来年も魅力的な新機関や見どころなどをご紹介できればと思います。

2022年12月16日

「大坂;江戸;京;浪華」?―和漢古書の奥付(補遺3)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前々回前回、和漢古書の奥付について、現代では考えられない「奥付の使いまわし」という事態について書きました。和漢古書の奥付にかんしては、その他にも「これはどうしたらいいのだろう」「これはどういうことだろう」と首をひねるようなものに出くわすことがままあります。

以前見たように、江戸中期から共同刊行のケースというのは増えてきて、奥付に複数の書肆が列記されているものはよくあります。出版地が複数個所の場合、「江戸 須原屋茂兵衛 /須原屋伊八/大坂 河内屋喜兵衛/河内屋茂兵衛/京都 村上勘兵衛」といったように、出版地の記載は、それぞれの出版地の最初の出版者の真上の行にあって、2番目以下は記載を省略したりしていたり、「同」とあったりするのがふつうです。あるいは、その出版地の複数列記されている出版者のちょうど中央にあたる位置の上のあたりに「東都書林」「浪華書林」「平安書林」などと彫られているような具合にしているものもよくあります。
ところが時々、別表記の同一の出版地が、別の出版地をまたいで挟んでいるような具合になっている奥付があります。例えば、これは時々目にする「使いまわし用の奥付」なのですが、「書林/江戸日本橋通一丁目 須原屋茂兵衛/同淺草茅町二丁目 須原屋伊八/大坂心齋橋通り 河内屋喜兵衛/東都淺草廣小路 淺倉屋久兵衛梓」というふうになっているものがあります。最後の淺倉屋の記載は明きらかに埋め木されており、もとは大阪か京都の書肆があったのを改刻したのだろうと推測がつきますが、さてこれについてNCRをベースにしたシステムで目録作成しようとすると、どうすればよいでしょうか。TRC MARCであれば、出版地と出版者とが対になってくりかえされるので問題はありませんが、NACSIS-CATの場合は、同一の出版地のものは区切り記号を用いて同一行に記録するという規則ですので、「東都 : 淺倉屋久兵衛」「大坂 : 河内屋喜兵衛」「江戸 : 須原屋伊八 : 須原屋茂兵衛」と3行で記録するのか、「東都 : 淺倉屋久兵衛 : 須原屋伊八 : 須原屋茂兵衛」「大坂 : 河内屋喜兵衛」と2行で記録するのか、どちらがよいのか迷ってしまいます。
というか迷うも何も、そもそもこんなケースは規則で想定されていないと思われますので、どちらかでないとダメだとか言いようもないですね。このほか浄瑠璃本で、「西澤九葉軒」や「山本九菓亭」といった「浪華」の版元と「大坂」の版元とが、京と江戸の版元を間に挟んで両端に記されているものなどもよく見ます。

こうした記載になっている経緯としては、もちろん、書肆を追加したり、上の淺倉屋の例のように1書肆だけ改めたりする必要があった場合に、必要な部分だけ彫り直したということで、奥付全体を作り直す手間をかけず、すこしでも費用を節約したいという純経済的動機によるものと推測できます。
なお、書肆を追加したいというときの対処法としては、そう多くは見ない例ではありますが、スタンプのようなものを作ってそれを捺す、といった処理で切り抜けているような場合もあります。天明5年刊の江村北海著『樂府類觧』という本は、もともと「天明五年乙巳九月 平安書肆 西堀川佛光寺下ル町 吉村吉左衛門 二條栁場場東江入町 林伊兵衛」という奥付が付されていますが、これの後印本で、「二條麩屋町東江入町 林宗兵衛」という版元名が吉村氏の前の行の空きスペースに黒印で捺されているものを見たことがあります。埋め木より手軽そうですが、いかにもその場しのぎ的な印象で、ちょうど現代の本で、奥付をシールで訂正したりしているのと似た雰囲気と言えるかもしれません。

2022年12月14日

きょうのデータ部☆(12/14)

MARCのタグや『週刊新刊全点案内』「書評に載った本」に掲載されている書評情報
実際の新聞から作成しているのですが、その努力の裏側(?)がこちら。

1214ぶろぐ.JPG

うず高く積まれた新聞たちの山......!
実は写真の外にあと2山あります。

2022年12月15日

鉄三が出てこないカレンダー

12月の雑記のテーマは「今年買ってよかったもの(リターンズ)」。2019年に続いて2回目となります。


今年買ってよかったもの、わたしの場合はカレンダーです。

これまでカレンダーは頂きものを使用するのが常で、買ったとしても100円ショップで買えるような安価でシンプルなものでした。
でも。
毎日見るものだし、たのしめるもの、気分が上がるものを使おうと決めて2点購入。


ひとつは、
東京喫茶店研究所二代目所長、難波里奈さんの監修による週めくりの『純喫茶カレンダー』。
各地の純喫茶が登場。時代を刻んだ店内のしつらえやたたずまい、飲み物や食事の写真にうっとり。近場だったら散策の予定に入れ、遠い場所だったらいつかこの店に行ってみたい、と思いながらめくりました。
たまにでてくる「コーヒーの日」や「パフェの日」をきっかけに、近所の喫茶店へ出かけるのもたのしみのひとつでした。


もうひとつは、
画家、絵本作家のミロコマチコさんによる『鉄三、うちの猫たちはね。』と題された月めくりカレンダー。
今は亡き愛猫鉄三へ、今の飼い猫たちを毎月「鉄三、〇〇はね」と紹介するものです。ほのぼのイラストと個性あふれる猫たち。毎日目にするだけに、猫たちへの親近感大爆発。使い終わっても捨てられそうにありません。
ちなみに、呼びかけられる鉄三は登場しません。


気がつけばもう師走。
来年もカレンダー買おう!と意気込んで、2023年用はすでに購入済。ずっと気になっている版画作家、平岡瞳さんのもので、カレンダーとして使用後はポストカードとしても使えるようです。いつか本物の版画を眺められる日がくるといいな、と思いつつ。


来年のTRCのカレンダーは
ほんくん大活躍でかわいいです!

20221215.jpeg

2022年12月13日

その土地の建築

今日は「週刊新刊全点案内」2287号の発行日です。
掲載件数は1204件でした。

*こんな本がありました*
沖縄と琉球の建築
(Timeless Landscapes)

小川重雄(写真) 遠藤慧(ドローイング)
millegraph(2022.11)

今年は沖縄の本土復帰から50年。ドラマやドキュメンタリーや舞台などで沖縄を取り上げたものをたくさん見た気がします。
こちらは沖縄、琉球の建築を取り上げた写真集。表紙の伝統的な瓦の民家のほか、グスク(城)跡やホテル、さらには御嶽まで幅広く建築のある風景が収められています。

「Timeless Landscapes」というシリーズの中の1冊でして、時間の経過によって人々の意志を超えて生まれゆく風景や空間をテーマとしているそう。沖縄の風土と文化と生活と結びついた建築群をじっくり眺めたくなりました。

2022年12月12日

ADEAC2022冬の公開情報その1

みなさまこんにちは、AS入江です。

前回の記事でお伝えした通り、2022年 11月 1日にADEACはシステムバージョンアップを行いました。
これにより、参加する各機関がご利用いただける自館登録機能が追加されたほか、画面デザインの見直しや検索機能の充実が行われています。
今回はリニューアル後の画面で新規公開された3つの機関をご紹介します。

戸田市立図書館/戸田市デジタルアーカイブ(7月20日新規公開)
埼玉県南部に位置する戸田市のデジタルアーカイブです。戸田市内にある文化財等の散策コースを紹介する「戸田市(ふみ)ある記マップ」を軸に、参考資料やパスファインダーなど、戸田市についての調べ物をするときに役立つ情報をまとめています。

八千代市/八千代市デジタルアーカイブ(11月1日新規公開)
千葉県の八千代市立郷土博物館が所蔵する文化財(奈良・平安時代の墨書土器12点と、市内に残されていた江戸時代の絵図2点)のデジタル画像や、それらの資料が展示された平成29年度第3回企画展「八千代三万年の足跡」の展示解説書の刊本画像・テキストがご覧いただけます。

泉大津市/泉大津市ORIAMデジタルヒストリー(12月1日新規公開)
大阪湾に面する泉大津市の歴史に関する資料を集めたアーカイブです。
12月は先行公開で、衣服・民具・生活用品など、くらしの道具100点の画像・目録が解説付きで公開されています。いずれも非営利であれば教育目的の利用が可能な資料となっているので、昔の暮らしの様子を学ぶ際などにご活用いただければと思います。
そのほかのコンテンツは令和5年1月23日に追加公開予定です。どうぞお楽しみに!

次週は最近リニューアルした機関を中心にご紹介します。

2022年12月20日

オールジャンル!

本日は「週刊新刊全点案内」2288号の発行日です。
掲載件数は1129件でした。


*こんな本がありました*

合併・分離事典 オールジャンルの趨勢がチャートでわかる

造事務所(編著)
カンゼン(2022.12)


タイトルを見て、企業の話かな?と思いましたが
タイトル関連情報は「オールジャンルの趨勢がチャートでわかる」。
本を開いて目次を見ると「Part.1文化・娯楽」「Part.2制度・組織」「Part.3教養・雑学」とあります。
さらに各Partの中身を見てみると...Part.2には三大財閥、自動車メーカー、航空会社などなど。
私が最初に抱いたイメージはこのPartに分類されるようです。
一方、Part.1やPart.3にはプロ野球チーム、ライトノベル、戦国七雄といったラインナップがずらり。
確かに「オールジャンル」です...!
項目によってチャートの形にバリエーションがあり、
どれも経緯がわかりやすく視覚化されています。
幅広い知識を得られそうな1冊です。

2022年12月 9日

「TRC MARCpedia」アンケートご協力のおねがい

TRC MARCをご利用くださっているみなさまに、「もっと便利に、もっと楽しく使っていただきたい」という思いから、2021年1月~2022年6月にかけて刊行、新刊案内に同封したTRC MARCの入門ガイド「TRC MARCpedia」。
(バックナンバーはTOOLi/TOOLi-Sからご覧いただけます)

データ部では現在、続編や冊子版の刊行について検討しています。
検討にあたり、図書館のみなさまのご意見・ご感想をぜひ頂戴したく、簡単なアンケートを実施させていただきます。
下記URLよりご協力をお願いいたします!


TRC MARCpediaアンケート
回答期間:2022/12/6(火)~2023/1/31(火)


ぶーすけ全身目録.png

「こんにちは!ぼくはデータ部のぶーすけ。アンケートにご回答くださった図書館さまには、図書館内の掲示物に使っていただけるぼくのイラストデータをプレゼントします。ぜひご協力ください!」

※イラストは図書館内でのご使用に限定させていただきます。
 個人でのご使用はご遠慮ください。

2022年12月 8日

ヘクセンハウスのいい匂い

12月の雑記のテーマは「今年買ってよかったもの(リターンズ)」。2019年に続いて2回目となります。

とつぜん香りがほしくなりました。
香水ほど強くなくていいけど、オードトワレとかそういうものが。ここ10年くらい全くつけていなかったけれど、なんだか急にほしい気持ちになったのです。

マスク生活で香りや匂いを感じにくくなったからかもしれません。パン屋に一歩入った時の香ばしさ、果物売り場のほのかに甘いにおい、揚げ物のそそる匂い。そういうものがくれる幸福感からすっかり遠のいた気がします。マスク越しでもパンの香りはするけれど、なんだか物足りないのです。いい匂いに全身を包まれるような感じには程遠い。

それで、自分につけたらどうだろうかと思ったのか、自分でもよくわかりません。買ってみようと思い立ってみると、実は香水の店が増えていたのでした。デパートや商業施設に、いろんなメーカーの香水をあつめた店がいくつもありました。

以前は、化粧品メーカーのお姉さんにシュっと吹き付けられると、もうあれこれ比べることは不可能でしたが、最近のトライのしかたはそうではありません。小さなお皿に小さなグラスのようなものが伏せてあるのです。グラスを手に取ると、内側に香りがついていて、それをかぎます。これなら自分に香りがついてしまうことがなく、落ち着いて比べられます。数十種も並んでいるなかで時間をかけてあれこれ嗅いでみて、ついにコレかも...と絞れてきたところで、試供品をシュっとしてもらいました。

選んだのは最初に甘いオレンジが立ち、時間がたつと焼き菓子のような感じにおちつくもの。ちょっとスパイス感もあり。食べ物でしか表現できないのですが、もともとパン屋さんの香りが恋しかったのだからよしとします。

買ったものの、翌日に「ちがう...」という気分になったらどうしようかと心配でしたが、気に入って、毎日つけています。ひと吹きでお菓子の家に行ける魔法のよう。日々がちょっと愉快になりました。

2022年12月 6日

透かし見る

今日は「週刊新刊全点案内」2286号の発行日です。
掲載件数は1264件でした。今月の表紙はこちら。


i20221206.jpg


12月がやっぱりクリスマスという事で
「サンタの帽子かな?!」と思える
ふわっふわの赤い帽子を(シンプルに)二つ!!

子供の頃の様に、ツリーを飾る訳でもないし、
プレゼントをもらう訳でもないけれど
「クリスマス」という言葉だけで
何となくワクワクしてちょっと嬉しい、私がいます。

(Juri)


*こんな本がありました*

イノチノウチガワ
アリー・ファン・ト・リート//写真
実業之日本社(2022.12)

大判の紙面いっぱいに広がる、生き物の神秘の世界。
軟X線という透過力の弱い、目に見えない光で照らすことで
同じく普段目にすることのできない、生き物の内側を覗き見る。
文字にするとシンプルですが、情報がそぎ落とされたモノクロの
写真は、迫力があります。
カメレオンの長い舌はどのようにおさまっているのだろう、
ふわふわ水中を漂うクラゲの体内はどうなっているのだろう、
そんな疑問の解に立ち会うことができます。
自然界の作り出す構造は美しく感じられます。
(ただし、苦手な生き物のページはそっと飛ばしながら...)

2022年12月 5日

デジタル百花繚乱~新設件名のお知らせ2022年11月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。


11月は5件の件名を新設しました。そのうち1つが「NFT」です。


Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略称で、デジタル情報を活用した証明書を付与したデータ、あるいはその技術を指します。

ブロックチェーンの技術のおかげで複製や改ざんが難しいことから、デジタル美術品の取引やコレクションアイテムの売買に活用されているのだとか。

技術自体は2010年代から存在したようですが、日本の一般書で話題になり始めたのは昨年あたりから。
「NFTとは?」をわかりやすく説明してくれる概説書はもちろん、「NFTを売買して利益を得よう!」とすすめる投資本も出ています。


近年はNFTのほかにもメタバースやWeb3など、情報技術関連のトピックが大変話題になっています。
その中で何が我々の生活に定着していくのか、去就が気になるところです。

2022年12月 1日

すてきな老眼鏡

12月の雑記のテーマは「今年買ってよかったもの(リターンズ)」。2019年に続いて2回目となります。

私の今年のベストバイは老眼鏡。
中学生で眼鏡をかけ始め、大学生でコンタクトレンズを使い始めて数十年。ついに遠くだけでなく近くも見えないという境地に達しました。眼鏡を長時間かけていると顔が凝る(→頭が痛くなる)フシがあるので、毎日コンタクトをつけています。
見えにくさを感じ始めた頃、私のコンタクト生活もいよいよ次のステージに進むのね。。と感慨深く遠近両用コンタクトを試したのですが、これ、私にとっては普通のコンタクトよりもフィッティングが難しく...。お店で試した時は合っていると思ったけど、いざ外を歩くと視界がぐらぐらする!階段降りれない!となってしまい、諦めました。両用はやめだ、老眼は老眼鏡をかけようと。

そうして最初に買ったのは100均のもの。感激するほど良く見えます。文字を見るのは勿論、爪を切るにも、針に糸を通すのも問題なく、それが100円なんてエライのですが、なんとなく気分が上がりません。そもそも自分の老いに伴うものなのですから、気分を上げるのは大事です。私はおしゃれな老眼鏡を求めて検索しまくりまくり、2日後、薄くて軽くて可愛らしく、価格は100均と対局のものをババーンと購入しました。大枚はたいた買い物でしたが、とても気に入っており、ずいぶん経った今でも見ているだけで気分が上がります。よし!午後も仕事頑張るぞ!

2022年12月 2日

分かち書きの話~MARC MANIAX 目録2022⑤~

MARC MANIAX 目録の5回目は、私たちもしばしば悩む「分かち書き」について、かいつまんでご紹介します。

★分かち書き
「スモモ/モ/モモ/モ/モモ/ノ/ウチ」のように、用語・要語ごとに区切る表記法を分かち書きと言います。一般に各語の区切りは空白が多いようですが、TRCでは「/」(スラッシュ)を入力しています。

分かち書きにする理由は、第一に見やすいこと。また、分かち検索ができるシステムならば(TOOLiでは分かち検索のセレクトボックスを用意しています)、漢字・カナの部分一致ではうまく検索できない単語を、きれいに拾うことができます。例えば「ブタ(豚・ぶた)」。分かち検索で「ブタ」と入力すれば、「ブタイ」「アソブ/タノシム」など様々なノイズの中から「ブタ(豚・ぶた)」だけを拾うことができます。

TRCの分かち書き基準は、TOOLiのお知らせページ「TRC MARCマニュアル」内にまとめています。
基本的な考え方としては「名詞は他の品詞から分離する」「動詞・形容詞は語尾や後続する助動詞・助詞を含めて一語とする」などがあります。
データ部ではこの基準に従いつつ、更に用例を決めて管理に努めていますが、それでも全ての言葉をルールに則って分離していくのは難しいものです。
実際にチャレンジしようという場合には、分かちで検索する言葉は限られますので、名詞・固有名詞などを確実に分離することを念頭に、あまり迷いすぎずに作業するのがよいのではと思います。

いくつか例を見てみましょう。「人名に付く接頭語・接尾語は原則として分離する」というルールがあります。「ゴッホ展」は「ゴッホ/テン」、「松山英樹さん」は「マツヤマ/ヒデキ/サン」。姓と名は分離します。
ですが、「ノーベル賞」「ヨブ記」のように人名から派生して別の意味を持つようになった言葉や、「浜ちゃん」のようにひとまとまりで愛称になっている言葉は分離しません。

他には、「動植物名や地名は1語とする」というルールもあります。「りゅうぐうのつかい」は「リュウグウ/ノ/ツカイ」ではなく「リュウグウノツカイ」、「サウスカロライナ州」は「サウス/カロライナシュウ」ではなく「サウスカロライナシュウ」となります。
多少は参考になりましたでしょうか。

さて、以上5回にわたってTRC MARCの目録についての基本的な知識をまとめてきました。
とはいえ、ここまではまだまだ序の口。責任表示やTRC MARCならではの項目など、取り上げたいことはたくさんあります。
それらについては少し間をおいて、改めてご紹介したいと思いますので、お楽しみに!

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