« 2013年12月 | メイン | 2014年2月 »

2014年1月 アーカイブ

2014年1月31日

斉・齊・斎・齋?

月末にお届けしている「MARCや検索のはなし」。今回は文字のお話です。

「サイトウ」さんを著者名で検索する際、どの文字で検索しますか?

斉藤
齊藤
斎藤
齋藤
...

漢字は本当にバリエーションが豊富です。
では、上記4つの「サイトウ」の「サイ」の字にはどのような違いがあるのでしょうか。

「斉」と「齊」は新字・旧字の関係です。
「斎」と「齋」は新字・旧字の関係です。
「斉」と「斎」は異体字関係にあります。


Aという文字とBという文字を同じ検索結果にするようにシステム上で設定することを正規化といいます。
よくある正規化の例として「ひらがなとカタカナ」「清音と濁音」「新字と旧字」などがあります。
正規化テーブルはそれぞれのシステムの設定により異なります。

TOOLi上では「斉」と「齊」は正規化しているけれど、「斉」と「斎」は正規化していません。
「斎藤一人」さんを検索する際、うっかり「斉藤一人」と検索してしまうと、ヒットしないことになります。
「サイトウ」をTOOLiで検索する際には、漢字を覚えていない場合はカナで検索することをお勧めします。

お使いの検索システムが何を正規化していて何を正規化していないのか、ぜひ試してみて下さい。

2014年1月30日

短いもの ~今年こそ読んでみたい本~

一年の計は元旦にあり。

数週間前、誓ったあれやこれや、
すでに日常の雑事に紛れてしまいつつあります。
明日は旧正月ですし、
ここでもういちど気持ちも新たに...。
今月木曜のテーマは「今年こそ読みたい本」です。


ここで「一年の計」を宣言するからには
今年こそ超大作を読んでみよう!


「三国志」「失われた時を求めて」「大菩薩峠」「カラマーゾフの兄弟」

...挙げてみて思いました。無理です。

このところの自分の読んだものを思い出すに、エッセイばかり。
小説を読めない理由、それは、
(認めたくありませんが)記憶力の著しい低下のせいです。


通勤電車の中で読むことが多いので、
1冊を何回にも分けて読み進めるわけですが、
次に本を開いたときに前に読んだはずのあらすじや登場人物の名前をすんなり思い出せないのです。
一度ページを遡って、そうそうそうだった、と確認してから、また読みだす、の繰り返し。
三歩進んで二歩下がる。遅々として進まず...。


ということで、
超大作の小説は記憶力を鍛えてから取り組むことにして(いつになるやら)
今年は「短いもの=少ない言葉で完結している作品」を読んでみたいと思います。


「短いもの」の代表といえば、和歌・俳句などでしょうか。
ふと浮かんだのは「万葉集」。
全20巻、約4500首の超大作ではありますが、1首は三十一文字、記憶力もなんとかなりそうです。
中には三十一文字以上の長歌もありますが、電車の中で読み切れない長さではありません。


国語辞典も一つのことがらを簡潔に説明しているというところが
「少ない言葉で完結している作品」と言えなくもないでしょうか。
毎日会社に来る本のなかには、国語辞典もあるのですが、意外に個性的なのです。

同じ語でも辞典によって説明の仕方が違ったり、
収録語の絞り方が面白かったり。
辞典は引くものであって読むものではないかもしれませんが、
未知の言葉との遭遇を楽しんでみるのもよさそうです。
通勤電車では重量が問題になりそうではありますが...。


少ない言葉で伝え、相手の心もつかむ。
短いものにたくさん接することによって
言葉の磨き方を学ぶ一年にしたいと思います。

2014年1月29日

きょうのデータ部☆(1/29)

昨日のブログ記事の末尾でお知らせしたTRC文化祭
その展示の様子を少しだけお届けします。

140129_1233~01.jpg
展示企画は見ごたえたっぷりです。

140129_1243~02.jpg
アイデアと魅力のつまった図書館ばかりでわくわくしました!

140129_1245~02.jpg
ポスターには各館こだわりが光っています。

140129_1238~01.jpg
こんな企画も。図書館のイメージががらりと変わりそう。実現してほしいですね。

豪華なゲストの講演会もあり、おいしい食べ物もつまめたりとボリュームいっぱいの3日間でした。

2014年1月28日

強烈な歴史に学ぼう!

きょうは「週刊新刊全点案内」1850号の発行日です。
掲載件数は1348件でした。

* こんな本がありました*

「最悪」の医療の歴史」

ネイサン・ベロフスキー(著)
原書房(2014.1)

「最悪」の法律の歴史」

ネイサン・ベロフスキー(著)
原書房(2014.1)

MARC作成が終わった図書の並ぶ本棚の前で思わず足を止めました。
ぶあつい「最悪」が強力に目を引きます。

見世物と化した公開解剖、
戦いで刺さった矢はハンマーで叩いて抜く、
貧血患者に瀉血をほどこす...。

臆病な人を驚かせたら罰金、
女が男を殴ったら拷問、男が女を殴ってもOK、
飼い犬を一日三回以上散歩させないと罰金...。

今ではまったく誤った、恐ろしい暴力であるような「治療」、
笑っちゃうような悪法、珍法の数々があげられています。
人間社会の常識・非常識、合理・不合理、科学的・非科学的は、
こんなにもテキトーなものなのか?
現代の常識や科学だってあやしいものかも...、
とゆさぶりをかけられた気分です。

著者はニューヨークの弁護士。
今後も「最悪」な歴史を書き続けるのでしょうか?


さて、今日はもうひとつお知らせ。
1月27日(月)~29日(水)の3日間、当社のホールにて、
TRC東京文化祭」が開催されております。
研修の一環として初の試みとのことですが、楽しく盛り上がっている様子です。

2014年1月27日

OSTって...何?

こんにちは。
年度末ということもあって、非常に大量のCD・DVDが入荷中。
毎日てんてこまいの データ部AV(録音・映像資料)高田です。

ところで、CDで「OST」という表記を見たことはありませんか?
初めて見たときは、これまた、新たにデビューしたミュージシャンか、と思ってしまいました。
ですが、よくよく見ると、どうやらアーティスト名ではないらしい...。

「OST」というのは、Original Sound Track(オリジナル・サウンドトラック)の頭文字。
オリジナル・サウンドトラックは、略して「サントラ」と呼ばれることもありますが、つまり「OST」と記載されたCDは "映画で使用された楽曲が収録されている" ということを表しているのです。

「OST」という言葉でピンときた方、あなたは映画好きですか? それともドラマ好き? アニメあるいはゲーム好き?
「OST」や「オリジナル・サウンドトラック」という言葉は、映画だけでなく、TVドラマ、アニメ、ゲーム音楽などでも見かける表記です。

サントラCDは、映画では、映画作品が劇場公開される直前に発売されることが多いです。
ですので、CDの解説文には "ここから先は映画の中身に触れるのでご注意ください" といったような注意書きが書かれていることも。

逆にTVドラマではドラマの放送期間中あるいはドラマ終了後に発売されることが多いようです。
ドラマのストーリー展開の中で、シーンに合わせて次々と新しい楽曲が作られるからでしょうか。

最近では、「コードギアス亡国のアキト」(MARCNo:13909932)というアニメ映画のCDで「O.S.T.」を見かけました。
このように、ピリオドが付いた「O.S.T.」という表記もしばしばあり、やはり油断大敵です。

2014年1月24日

冬季はひとまとめ~分類/件名のおはなし・48~

テレビでソチオリンピックのニュースを目にすることが多くなってきました。
2月7日開幕ということは、ちょうど2週間後、楽しみです。


さて、分類でオリンピック競技を見てみると
夏のオリンピックは競技の種類もたくさんあることから
78△に散らばっていますが
冬の方は784冬季競技の下に収まっています。(多分全部)

主なものを挙げてみましょう。

784  冬季競技           
784.3 スキー.スキー競技
784.6 スケート.スケート競技            
784.7 アイス ホッケー.アイス ポロ.バンディ       
784.8 橇競技:ボッブスレー,リュージュ[トボガン]        
784.9 カーリング         
上記の784.9 カーリングは9版から新設された分類になりますので
8版採用の図書館様では784になっていますのでご注意下さい。


ボブスレーやリュージュは橇...確かにソリですね。
漢字で書かれるとなんだか別物のような感じがして不思議です。
今ちょうど「下町ボブスレー」を読んでいる最中なので、
個人的にボブスレー注目しております。

2014年1月22日

きょうのデータ部☆(1/22)

140122_1211~010001.jpg
普段あまりいかないバックヤードの棚には歴代の新刊案内がずらり。
選書ツールとしてだけではなくよみものとして見ても楽しいです。

2014年1月21日

いい階段

本日は「週刊新刊全点案内」1849号の発行日です。
掲載件数は 799件でした。
毎年1月のこの時期は刊行点数が少なめです。

*こんな本がありました*

週末出かけた際、駅ビルの前で、夫が弾んだ声で「お!聞こえた!」
??私には聞こえません。何の音かとたずねると
最近のビルには「若者が居座るのを防ぐために、若者にだけ聞こえる高周波音」が流れているところがあるのだとか。
以前聞こえなくて「若者じゃなくなったのか」とショックだったのが、今回は聞こえて嬉しかったそうです。では、私は...。

そんな私がしばらく居座ってしまいそうな場所を紹介した本がありました。

いい階段の写真集」

BMC(編) 西岡潔(写真)
パイインターナショナル
(2014.1)

ちょっとレトロな階段を多数紹介しています。折り返しの手すりのカーブや装飾など、感触を確かめつつ、何度も昇り降りしたくなりそうな階段たちでした。

同じ著者による、こんな写真集もあります。
いいビルの写真集」

BMC(著) 西岡潔(写真)
パイインターナショナル
(2012.7)


2014年1月23日

読書ノートをつける~今年こそ読んでみたい本~

こんにちは。新刊目録の大谷です。

1月木曜日のテーマは「今年こそ読んでみたい本」です。

人気のキャラクター「なめこ」のグッズとして「なめこの読書ノート」が発売されています。

この読書ノート、ただのノートではありません。「おもしろかった度」をなめこのイラストで表したり、「お気に入りのキャラ」「心に残ったセリフ」「好きなシーン」といった欄があり、書き込んでいくとなんとなく感想文ぽくなっていくという工夫がされています。

最近いろいろ本を読むようになったという小学生の姪にプレゼントしたのですが、プレゼントしたきりでなく、私がまず始めてみて「こんなの書いた」と自慢してみよう...と、もう1冊購入。親しみやすい名作を読んで記入していくことにしました。姪と感想を語り合えたらいいなあ...。先週の伊藤と同じく実は私も、ちゃんと読んだことのない名作がいろいろとあるもので... したがって、私の今年読みたい本は「日本近代文学の名作」です。

とりあえず書き込んでみた1作目は、夏目漱石の「坊っちゃん」。お気に入りのキャラは、やさしい清。好きなシーンは越後の笹飴のところもいいけど、タマゴをぶつけるところかな。倍返しだ。なんちゃって。

そして次は「山椒魚」にしようか...なんて、のんびりしているうちに姪がいつのまにか「暗夜行路」かなんかを読みこなしていたらどうしよう...子どもの成長は早いですからね。


2014年1月16日

食わず嫌いを克服! ~今年こそ読んでみたい本~

こんにちは。新刊目録の伊藤です。2014年となって、早2週間。
「年間で何冊読む」「あの本を読む」など、読書に関する目標を立てた方も沢山いらっしゃると思います。私も読みたい本を書き連ねてみたのですが...何故でしょう。毎年同じタイトルを掲げている気がします。

1月木曜日のテーマは「今年こそ読んでみたい本」です。

教養の無さをさらすようで恥ずかしい限りですが、正直に申し上げます。
実は私、夏目漱石作品をほとんど読んでいません。2作品読んで「あ、この作家苦手」と思ってしまった、典型的な食わず嫌いです。

通読できたのは「こころ」と「それから」だけ。(どちらも学校の課題でした。)
「吾輩は猫である」も「坊っちゃん」も途中で投げ出し、「神様のカルテ」をきっかけに買った「草枕」は完全に机のオブジェ。

だって、主人公にイライラするんだもん...
などと言っている場合ではない。と、思いなおしました。2014年とは特に関係がありませんが、今年こそ、夏目漱石作品をしっかり読んでみようではないか。

目標は全作品読破!
と言いたいところですが、いきなりそれは少々ハードルが高いのでは...という内なる弱気な声にしっかりと耳を傾けつつ。
手始めに今年は、いわゆる「前期三部作」「後期三部作」の計6冊を読んでみたいと思います。(この際「それから」「こころ」も再読しましょう。)

という訳で...
まずは三部作がどれとどれとどれだったか、調べるところからスタートです。

2014年1月17日

シャビとチャビ ~典拠のはなし~

今年2014年はブラジルでFIFAワールドカップが開催されます。サッカーにさほど詳しくない典拠班木内が、サッカーW杯で思い出すこと、それは「シャビとチャビ」。タイトルだけみると仲良し兄弟がでてくる絵本?のようですが、サッカー好きな方にはピンッときたはず。はい、「シャビ」と「チャビ」は同一人、スペインのサッカー選手の名前です。


      典拠ID        漢字形    カナ形
統一形 12000256071-0000  Xavi    シャビ
記述形 ←12000256071-0001  シャビ
記述形 ←12000256071-0002  チャビ・エルナンデス
記述形 ←12000256071-0003  チャビ


西洋人名の典拠方法によって決められた統一形(アルファベットの形)のもとに、図書に記載された記述形「シャビ」及び「チャビ」等が同一IDの枝番としてまとめられています。

なぜこの「シャビ」と「チャビ」に思い入れがあるかといえば...
シャビ(チャビ)を知ったのは前回のW杯2010年南アフリカ大会でした。シャビっていう良い選手がいるけど、なんだかもうひとり似た選手のチャビってのがいるね?兄弟?でも背番号は同じだけど?と眉間にしわが寄りました。というのも、テレビ・新聞・雑誌・Web各メディアで「シャビ」と書かれたり、「チャビ」となっていたり、表記に統一がみられず同一選手と判断できなかったからです(...きっとサッカーに詳しい人ならこんなことはないのでしょうが...)。後に同一人と分かった時、典拠班メンバーとしては「ハッ!まとめなければ!まとめたい!これは大変だ!」とハラハラ。

外国人の姓名の発音違いや翻訳による表記違いはよくあること。それは図書以外にも当然あることなのですね。しかし図書目録の世界では人名典拠がなされているので、こんな表記ワレも問題なしです。典拠ファイルを活用した図書検索(著者・人名件名など)ならば、「シャビ」だろうが「チャビ」だろうが、もれなく検索することができます。

ちなみに、Wikipediaによると「チャビ」はカタルーニャ語での発音に近いそうです。

2014年1月15日

カッコのはなし~MARCや検索のはなし~

地図といえばゼ●リン、ではなく生まれも育ちも千葉の私にとっては、地図といえば「伊能忠敬」です。というのも、小学生のときに郷土の偉人シリーズのような伝記読み物の注文書が学校から配られ、なぜか母が津田梅子と日蓮、そして伊能忠敬を注文してくれました(このチョイスのポイントはなんだったのか... 謎です)。これが伊能忠敬との出会いでした。それから数十年、去年は「伊能図大全」で伊能忠敬に再会しました。

Q.
「伊能図大全」のMARCで、責任表示の伊能忠敬が〔 〕で括られているのはなぜですか?


A.
「日本目録規則」1987年版改訂2版に

2.0.3.2B 所定の情報源以外から得た書誌的事項は,補記の事実を示すため角がっこに入れて記録する(後略)

とあります。つまり、所定の情報源、責任表示の場合は標題紙・奥付・背・表紙になりますが、この四つの情報源のどこにも「著者伊能忠敬」というような表示がなかったということです。表示がなかったからといって、伊能図の責任表示に伊能忠敬を入力しないと、「伊能忠敬」で検索しても「伊能図大全」にたどりつけなくなってしまいます。
伊能図なんだから伊能忠敬が責任表示に入るのは当たり前、わざわざ〔 〕なんかで括らなくてもいいじゃない-いえいえ、目録規則に「補記の事実を示すため」とあるように、情報源になかったことを示すためにも〔 〕は必要なのです。

〔 〕は責任表示だけではなくさまざまな書誌的事項を補記する際に用います。こちらの記事もご覧ください。


■「伊能図大全」関連情報
江戸川区立西葛西図書館では「伊能図大全」展示を1月末まで実施中です。

2014年1月20日

続・新人セレクト「新人におすすめ!ブログ記事シリーズ」


こんにちは。分類/件名の青野です。
入社2年目でまだまだ修業中の身にとって、データ部ログから学べることはたくさん!
その中から、分類/件名中心に3つの記事をご紹介します。(シリーズ前回はこちら


MARC MANIAX 分類/件名
分類・件名・別置・学習件名など・・・、まんべんなく知ることができるカテゴリー。分類/件名に配属と決まったとき、まず読んだ記事です。
例えば、1~3回目ではNDC(日本十進分類法)の基礎が分かります。


分類/件名のおはなし
基礎はなんとなく分かったけれど、実際の付与の仕方って?と思ったときにはこちら。
今流行の「ご当地キャラ」によく付与される分類は・・・?など楽しみながら読めました。


MARCで探そうQ&A
TOOLiでの検索の仕方がわかるシリーズ。
書名が分からなくても、ちゃんとお目当ての本に行き当たる「困ったときのあわせ技」などの記事があります。レファレンスにはもちろん、分類/件名の付与の際には類書を探すのにも使いやすいですよ。


以上、少しでも参考になりましたら嬉しいです。
ご紹介しきれなかった記事もまだまだありますので、分類/件名や、TRC MARCについて知りたいときには、ぜひこのデータ部ログをご覧ください。

2014年1月14日

かみ!かみ!かみ?

本日は「週刊新刊全点案内」1848号の発行日です。
掲載件数は1110件でした。

*こんな本がありました*

今号で心ひかれた本を並べてみました。
分野は様々ですが、あえてまとめるなら「"かみ"の伝統と新たな取り組み」つながりとでもいいましょうか。


「櫛簪とおしゃれ  粋に華やかに、麗しく」

村田孝子(展覧会監修・執筆)細見美術館(企画・編集)
紫紅社(2013.12)

伝統的な日本の「髪」飾りが並びます。
精巧な細工に見入ってしまいます。


「柿渋染めの和紙あそび」

寺田昌道 寺田慶子(著)
木魂社(2014.1)

かみはかみでも今度は「紙」といきましょう。
柿渋の紙への塗布というと昔ながらの団扇や、染色型紙の補強しか思い浮かばなかったのですが、現代クラフト材料としても普及してきているのですね。
柿渋染料の色味のバリエーションがこんなにあるとは。


「つながる図書館 コミュニティの核をめざす試み」(ちくま新書)

猪谷千香(著)
筑摩書房(2014.1)

こちらは「紙」の本を提供する...だけでなく、人と人をもつなぎ、コミュニティの核をめざす、日本の公共図書館の最前線を取材した一冊。実は弊社のことも少し載っています。


いずれも伝統も活かしつつ、その先へ!

2014年1月 9日

"書評"で広がる

こんにちは。新刊目録の望月です。
みなさんは漠然となにかを読みたい気分で本を探すとき、何を手がかりにしていますか?
最近は「ビブリオバトル」のように対戦形式で本の紹介をするイベントも盛んに行われていますね。
昔に比べて、いろいろな人のいろいろなオススメ本を簡単に知ることができるようになりました。

TRCが運営している図書館及び図書館関係者のためのネット書店「TRCブックポータル」でも、書評ポータルというページがあります。こちらをのぞいてみると、さまざまな本への充実した書評を読むことができます。
いまでしたら「あまちゃん」つながりでクドカンの「俺だって子供だ!」の書評や、昨年のノーベル物理学賞、ヒッグス粒子のことがわかる「宇宙になぜ我々が存在するのか 最新素粒子論入門」の書評などなど。バラエティに富んだ書評が並んでいます。
ブックポータルはfacebookもやっておりまして、そこでは「本日のオススメ書評」として毎日ピックアップした書評を紹介しています。

本との出会いが広がる書評、ぜひぜひ参考にしてみてください!

※書評ポータルはこちらからご覧になれます。(書評ポータルのトップページは毎週金曜日に更新しています)

※TRCブックポータルのfacebookはこちらからどうぞ。

2014年1月10日

データ部ログダイジェスト第2弾7回目~背ラベルの文字のこと・被伝者~


データ部の仕事始めから1週間。

気合を入れて働くメンバーを横目に、まだまだ新年の余韻に浸ってるデータぶー子。晴れ着きちゃいました。
今年もよろしくお願いいたします。
shogatsu23.gif
お正月はいかがお過ごしでしたか?
ぶー子は寒いしこたつに入り、TVの前にいることが多かったかも...。

読書好きだけど、実はテレビも嫌いじゃないワタクシ。
例えば、歴史系連続TVドラマの場合、その主人公を題材にした関連本が出たりするのでドラマとあわせて楽しんでいます。
昨年だと「八重の桜」の新島八重の本なんかよく読んだなあ。

ところで、このような伝記などの本。
図書館等で手にとったとき、背ラベルに注目したことがありますか?

今日は、昨年にダイジェスト記事でお送りした「背ラベルの文字のこと」第二弾。被伝者の図書記号についてお話しします。

被伝者とは、伝記などの本で、書かれている対象になっている人のこと。
ヒデンシャと読みます。ぶー子は最初、「秘伝」と脳内変換してました。 あまり普段は耳にしない言葉ですよね。「図書館ギョーカイ用語」のひとつと言えるかも。

先ほどの新島八重の関連本ですと、描かれている対象「新島八重子」が「被伝者」となります。

日本十進分類法 新訂9版の解説p39

「個人の伝記は書かれた対象(被伝者)の姓名で検索されることが多いので,被伝者名を図書記号に含めて探しやすくすることが望ましい。」

と、あります。

TRC MARCでは、個人(2人まで)の伝記および作品研究(分類が288.4△,289.△, および1類・7類・9類)については、被伝者でまとめたいというご要望にお応えするべく、仕掛けをほどこしています。
MARCの中の図書記号を入力する部分には、著者・タイトルのほか、第3の文字として個人件名のカタカナ1文字目を入力しているのです。

たとえば
「知れざる炎」秋山駿著 分類:911.52  件名:中原中也
ですと、

図書記号を著者の「アキヤマ・・・」から採用するのではなく被伝者「ナカハラ・・・・」として背ラベルを「911.52 ナ」とすることが可能。

これなら、例えば、下記のような「中原中也についての本」を一緒に並べることができます。

「知れざる炎」秋山駿著 
「在りし日の歌」大岡昇平著 
「中也ノオト」野々上慶一著 


ただし、著者の大岡昇平をめあてに探す利用者もいらっしゃるでしょうし、図書館の規模・蔵書構成でも事情は違ってきます。
被伝者の図書記号をどの範囲で採用するかは、各図書館のお考えによります。たとえば分類289.△ だけに限るとか、いっそ被伝者は採用しないとか。
各図書館と取り決めをしたルールに応じて請求記号に反映しています。
naruhodone80.gif
(2012年5月25日掲載の記事より)

各図書館毎の仕様内容を反映した請求記号(別置記号、分類、図書記号、巻冊記号)については過去記事でご紹介しています。
参考にしてくださいね。
図書館業務とTRCのサービスメニュー~装備~
仕様書に仕様が無いなんていうしようがない事はありません。
TRC MARCと装備の関係その3
TRC MARCと装備の関係その2
TRC MARCと装備の関係その1
また、「カテゴリー-図書記号」もぜひご覧ください♪

2014年1月 7日

ビブリオバトル!

冬休みももう終わりですね。
絵日記の題材作りのため、うちの娘たち(小学生)はお父さんとアイススケートへ行ってきました。
私は運動全般だめなので、体を動かす遊びについてはお父さんにおまかせです。

スケート場の近くの図書館で、今週末ビブリオバトルが行われるとのこと。
テーマは「学校」。
こういう文化系のイベントなら、お母さん、得意なんだけどなぁ。

今回のビブリオバトルの対象は中学生以上。
しかも娘たちのバレエのお稽古と重なってしまっているので、見送ることに。
ビブリオバトルを実際に見るチャンスだったのに、残念・・・。

お近くにお住まいでお時間の合う方は、観戦に行かれてはいかがでしょう。
参戦もまだ間に合うようですよ!

夢は

本日は今年最初の「週刊新刊全点案内」1847号の発行日です。
掲載件数は1186件でした。
表紙はこちら。

p20140107.jpg

お正月にふさわしいですね。

*こんな本がありました*

年末年始はどこかお出かけされましたか?
私は周囲でインフルエンザが流行っていたこともあり、外出は必要最低限のみに変更となりました。
その代わり旅行代理店のパンフレットを広げながら、しゃべって食べての繰り返し。
体が重くなっただけで休みが明けてしまいました。
よし、次の休みこそ出かけるぞ。


僕らの人生を変えた世界一周 その旅、夢で終わらせない。

TABIPPO(編)
いろは出版(2013.12)


実際に世界一周された方々の体験記です。
一見、人生訓?の本のようなつくりで旅行記としては不思議な感じ。
人生を変える旅行が目次で紹介されているだけでも15人分あるので
読み応えがありそうです。
この本の第1章がウユニ塩湖なのですが、同じ編集さんから出ていたもう1冊。

ウユニ塩湖世界一の「奇跡」と呼ばれた絶景

TABIPPO(編集)
いろは出版(2013.12)


まるごと1冊ウユニ塩湖の本です。
写真がとにかく素晴らしい。
片道2日かかるらしいので今年は無理ですが
いつか自分の目で直接見てみたいものです。

2014年1月 8日

温まりたい~新設件名のお知らせ2013年12月分~

『週刊新刊全点案内』は毎月最初の号の巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

2013年12月は10件の件名を新設しました。
その中に「懐炉」という件名があります。

素直に読んで「カイロ」、意味は字の通り、「懐」の「炉」、懐中に入れて身体を温めてくれる、あの小さな物です。
今は使い捨てカイロの方が知られているかもしれません。この件名を新設することになった図書のタイトルも「使い捨てカイロ物語」でした。
件名では「使い捨てカイロ」は、「懐炉」の参照語にしています。
この図書に付与した分類は、589.9です。589は「その他の雑工業」、さらに589.9の項目名は「その他」で、「:」の後の小項目名が「線香」となっています。

今では使い捨てカイロが主流とはいえ、昔の記憶をたどると、ベンジンを入れて使った小さな金属性の物が思い浮かびます。こちらには「懐炉」という漢字がぴったりな気がします。

これからまだまだ寒さが続きます。「懐炉」のお世話になることも多そうですね。

2014年1月 6日

今年はどんな一年?

あけましておめでとうございます。
TRCデータ部は今日が仕事始め。
2014年のデータ部ログも今日から始動です。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

今年はソチオリンピック、そしてFIFAワールドカップなど、スポーツのイベントが目白押し。
それに関連した本も、おそらくたくさん出版されることでしょう。
忙しい一年になりそうですね!

2024年1月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク