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背ラベルの文字のこと(ダイジェスト第15回)

こんにちは。データぶー子です。
今日もデータ部ログのまとめ企画をお届けします!
今回は図書記号についてです。図書館にある本の背に貼ってある、紙のラベルに書かれるなぞの文字。これにはこんな決まりが...。
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2007年9月28日掲載の記事より)


図書記号とは、あっさり言うと、図書館の背ラベルに、分類記号と一緒に書いてあるカタカナのことです。

TRC MARCではMARC上に図書記号の指示を入力しており、基本は「一人目の著者」です。実際の図書には複数の人、いろいろな役割の人が表示されていますので、主たる著者は誰かを特定することが必要になります。「日本目録規則」の標目付則2「単一記入制目録のための標目選定表」を参考にして、判断しています。

〈おおまかな基本〉
  個人著者が2人まで→第1著者
  個人著者が3人以上→タイトル
  役割が「著」ではなく「編」「編集」「監修」など→人数にかかわらずタイトル

図書の主題にも、関係があります。
例えば、AさんのイラストとBさんの詩を組みあわせた本は、分類を画集726.6とするか詩集911.56とするかで、AさんBさんどちらから図書記号を採用するかが変わります。

こちら でお話しした、著者を補記するケース。〔紫式部著〕瀬戸内寂聴訳 では、瀬戸内さんの「セ」ではなく、「源氏物語」の著者である紫式部の「ム」になります。

同じ著者の図書はなるべく一か所に集めたい。しかし、とくに西洋人著者の表記は、図書によって違います。図書にある著者表記がいろいろ...同じ著者なのに読み方がいろいろ...で図書記号もそれにつられていろいろ...になってはいけないので、図書記号を著者から採用する場合は、統一標目のカタカナ形から採用します。
参考:統一標目はこうして決まる

ハイジ(竹山道雄訳)  ヨハンナ・スピリ作
ハイジ(上田真而子訳) ヨハンナ・シュピリ作

→統一標目のカタカナ形「スピリ,ヨハンナ」から、図書記号は「ス」に統一

なぜ「シュピリ」でも「ス」なのか? 図書に書いてある著者名を頼りにしていると、同じ著者の図書が「ス」と「シ」に分かれて配架されてしまいます。


本日の雑談 8 小林よしのり著   ...著者よりコ 
本日の雑談 9 弘兼憲史 西部邁著 ...著者よりヒ?

→同じタイトルの全集なら書架にまとめて並べたい。
図書記号を揃えなくてはなりません。
すべて「ホ」になるよう、タイトルを指示します。


「日本十進分類法」新訂9版 はじめの解説部分(p38~)に「図書記号の指定には,受入順,出版年順,著者名音順など...」と、あります。何が何でも著者の頭文字と決まっているわけではありません。多くの図書館では蔵書数や蔵書構成、配架方針を考慮して独自の規則を持っています。TRCでは上記でご説明した図書記号以外にも、MARCのさまざまな入力項目をもとに、ご希望に応じた図書記号を編集しています。


※「カテゴリー-図書記号」には背ラベルについて詳しい記事がたくさんあります。ぜひ読んでみてください♪
また、図書記号の編集について物流管理部の側からご案内した記事はこちらです。

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