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2017年12月 アーカイブ

2017年12月14日

今年の一文字 その2

12月の雑記のテーマは「勝手に今年の一文字」です。
データ部のメンバーが個人的に選んだ今年の一文字をご紹介しています。

各所で続々と今年の一文字が発表されていますね。それぞれなるほどと思う字ばかりですが、私の今年の一字はというと...「天」です。

7月には北九州北部豪雨などで被害が出る一方で、関東では空梅雨でした。
さて梅雨があけたと思えば、一転して東京は21日連続で雨を記録し、観測史上2位だったとか。
10月も全国的に昨年の数倍の降雨があり、まだ11月なのに各地で大雪の知らせが...色々と天候が気になる一年でした。

個人的に、夏や秋の行楽シーズンに遠出の予定をたてるたび、ことごとく荒天だったというのが記憶に残っているのだと思います。
大雨の中決行すれば、撮った写真はみな白くけぶっている(私の写真の腕のせいではないはず)。
台風のために日をずらしたけれども、結局、吹き返しの強風でよろける、物は飛ばされる、飛んでくる、で落ち着いて観光できなかったり。
だんだん「またか!天(気)は私に旅行するなというのか!」といった気分に。

そういえば、データ部ログでも、天気・気象に関係のある記事がいくつかありました。
*お天気とつきあう~分類・件名のおはなし・77~
*空からやってくる災害 ~分類・件名のおはなし・75~


また、天皇陛下の退位について、一年をかけて法やスケジュールが整備されていましたので、ニュースの頭に天の字をみかけることも多かったという印象です。

天といえば、「敬天愛人」という言葉を好んだことで知られる西郷隆盛。関連図書が今年はこれまでに100件もデータ部に入ってきております。2016年は3件でしたので30倍以上!
といってもこれは今年というより来年の大河ドラマにあわせてですね。

2017年12月13日

きょうのデータ部☆(12/13)

          もう12月も中旬ですね...(^^;

          201712131710000.jpg

          現在、机の上にカレンダーが2つ。
          毎年のことですが、気ぜわしい。

2017年12月15日

2017年の新設件名を振り返る~分類/件名のおはなし・79~


2017年も残り半月ほどとなりました、
と書き出したものの実感が湧いてきません。。
TRCMARCでNDC10版のご提供が始まったこの1年、本当にあっという間でした。

さて、この分件のおはなし記事は今回が今年最終です。
年末恒例の今年1年に新設された件名を振り返ってみたいと思います。
(新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。)

「フィンテック」
「ブロックチェーン」
「仮想通貨」
まずは、金融関連です。これらの本を今年よく見かけました。1度聞いただけではなかなか覚えにくいカタカナ語も新設するとぐっと身近に感じられます。「仮想通貨」の登場で今後紙幣や硬貨はどうなっていくのでしょうか。
 
「深層学習」
「モバイルアプリ」
情報学分野です。今やスマートフォンのアプリは日々の生活に欠かせない便利なものとなっていますね。


「自動運転」
「民泊」
2020年の東京オリンピックに向けて盛り上がっていますね。オリンピックに関連した本は来年以降、より増えていきそうです。

また変わりダネ?な件名として「休養」も新設しました。お疲れの人が多いためか、「休み方」の本もよく見られました。
こうして振り返ってみると、今年新設した件名は何年後かにはどうなっているのかが気になってきます。今は珍しいものでも、きっと当たり前になったりもっと進化したりしていくのでしょう。


最後におまけとして、こんな件名もご紹介します。

「ヘッドホン」
「ハロウィン」
「鬼瓦」
「草木染」

特に今年から注目されているテーマでもなく、馴染みのある言葉ばかりだと思いますが、件名としてはやっと新設しました!というものでした。


来年はどんな件名が新設されるでしょうか。今から楽しみです。

2017年12月11日

二重に需められて-和漢古書目録作成における漢字入力(3)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回、異体字と正規化について見てみました。異体字の入力にあたっては、検索の便宜を考え、一般的に正規化されていないであろう可能性があるJIS外字はなるべく使わないほうがよいでしょう。
すなわち、冊子目録であれば外字を作成して「現物にある通り」に表記させることも問題ないでしょうが、オンラインデータベースへの入力においては、ユニコードで入力できる文字でも、それが漢字統合の対象外であれば、JIS内の本字のほうを入力しておくべきだろうと思います。

たとえば「校正」の「校」は、木偏が手偏になっている「挍」という異体字も実際にはよく使われていますが、NACSIS-CATはじめ一般的には「校」に正規化されていないので、手元の端末で入力できるからといって、この文字を転記して入力するのは控えたほうがよいと思われます。「挍正~」と入力してしまっていると、「校正*」とタイトル検索してもヒットしない、というはなはだよろしくない状態になります。
こうしたものとして和漢古書でよく目にする異体字としては、ほかに「敵」に対する「歒」、「算」に対する「筭」、「答」に対する「荅」、「第」に対する「苐」などがあります。もしタイトル等でこれらをそのまま転記して入力したいというのであれば、検索に支障をきたさないよう、常用字体のかたちを別に入力しておかなければならないだろうと思います。

JISに収録されている文字でも、包摂基準などに照らしてもなぜ収録されているかよくわからないような「正字でない」漢字は、正規化されているかどうか不確かなことも多く、常用字体や正字体で入力しておいたほうが無難だろうと思います。たとえば、右肩に点を付した「土」の異体字はJISにないのに、「曳」の異体字の「曵」はJIS第二水準にあったりしますが、「曵」のほうが正字というわけでもないので、まあふつうに「曳」で入力しておいてよいだろうと思います。
とくに複雑な情況なのが「刋」という文字で、「刊(kan)」の異体字(俗字)であるとともに、「セン(qian)」というまったく別の字でもあります。ちなみに、『大漢和辞典』では「セン」のほうの具体的な用例はあげられておらず、異体字関係については「刊」の譌字(かじ)すなわち誤字であるとして片付けられています。
ユニコード環境においては、同じユニコード番号が与えられた同形異字という関係になりますが、JISにおいては、字典類を見ても「セン」のヨミしか与えられておらず、あくまで「セン」として収録されているようです(実際、異体字ということであれば、「方向・曲直などの点画の性質による違い」は包摂される、というJISの包摂基準に照らせば「刊」に包摂されて問題ないはずですから)。
そして、NACSIS-CATの「漢字統合インデクス」では「刊」「刋」「栞」は統合されているのに対し、『全國漢籍データベース』では「刊」「栞」は正規化されていますが、「刋」は正規化されていなかったりします。ということで、現物に「刋」とあっても、「刊」の異体字として使用されているのであれば、もともと譌字だということでもありますし、あえて「刋」を使用せずに「刊」で入力しておいたほうがよいだろうと思われます。
ちなみに、JISに収録されている「夲」という字も、もともとは「トウ(tao)」という別の字ですが、ほとんどの場合「本(ben)」の異体字として使われていますので、これも同様に「本」で入力しておいてよいだろうと思います。

なお、検索・内部処理にあたっての正規化ではなく、別字として入力しても包摂の適用によってシステムで自動的に統合されるような場合もあります。たとえば、NACSIS-CATでは、JISの包摂規準に準拠して、別のユニコード文字番号を持つ「綠」と「緑」とは、「緑」に統合されて表示・内部処理されます。
前回あげた中のJIS外字で言えば、NACSIS-CATでは、「增」は「増」に自動的に置き換えられ、「蔣」は「蒋」に正規化されていますので「蔣」のまま入力してよいですが、「䟽」は「疏」に正規化されていませんので「疏」で入力しておくべき、ということになります。

以上、前々回から見てきたように、和漢古書の手書き・手彫りの漢字の入力にあたって、オンラインデータベースへの入力においては、「転記の原則」を単純には適用できません。まず対象の文字を、カタチのみならず意味をも踏まえてどの文字と認定するかに始まり、その文字が現在のコンピュータ環境において扱える文字か、そして検索にあたって支障をきたさないか、というところまで確認・判断して入力していかなければなりません。どの文字が文字セットにあるか、どの文字が正規化されているかは、ともに基準に曖昧なところがあり、多分に偶然によるとさえ言えるような気も正直するのですが、とにもかくにもこの二重の曖昧さをしっかり認識して作業していくことが需(もと)められるのです。

2017年12月12日

動物でも植物でもない生物?

本日は週刊新刊全点案内2041号の発行日です。
掲載件数は1370件でした。

*こんな本がありました*
「粘菌 知性のはじまりとそのサイエンス」
ジャスパー・シャープ ティム・グラバム(著) 川上新一(監修)

その名のとおり粘菌(動物とも植物とも菌類とも言いがたい単細胞生物の一種)をテーマにした一冊です。

著者のシャープ氏(アマチュア菌類研究家だそうです)とグラバム氏は映画の制作や評論を本業としていて、この本自体、粘菌に関するドキュメンタリー映画の製作過程を通してその面白さを紹介するものになっています。そのため、難解な科学的研究の記録という要素は薄く、粘菌研究の歴史から最新テクノロジーへの応用まで幅広いエピソードが紹介されていて予備知識がなくても楽しめます。
また、著者が映像に携わる方々ということもあってか、随所に挿入される画像はドキュメンタリー映像の一場面をそのまま切り取ったような美しいものばかりです。

粘菌という捉えどころのない生物の生態を眺めているだけでも面白いのですが、その特性が人工知能や情報処理といった最新の科学技術にも応用されているというエピソードも数多く盛り込まれていて知的好奇心が刺激される一冊でした。

いつか元になったドキュメンタリーの方も見てみたいものです。

2017年12月 8日

異体字の深淵-和漢古書目録作成における漢字入力(2)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回異体字について触れましたが、漢字の本字と異体字の関係には、いろいろなパターンと捉えかたがあります。「讀」に対する「読」、「傳」(「傅」ではありません)に対する「伝」、「寶」に対する「寳」「宝」など、正字に対する略字というものが多いですが、「富」に対する「冨」、「場」に対する「塲」、「解」に対する「觧」などは、略字というより通俗字・別体字と言うべきものです。旧字と新字(常用字)、中国・台湾における繁体字と簡体字の関係も、これらと重なり合う場合もあれば微妙にずれる場合もあります。
また歴史的経過のなかで、ほんらい別々の意味だったものが、今日では同じ字の異体字としてのみ捉えられている場合(「脩」と「修」など)もありますし、逆にもともと同じ字の異体字だったものが、今日では別々の文字として使われている場合(「弔」と「吊」など)もあります。
さらに「同形異字」というケースもあり、「芸」は「藝」の新字体であるとともに「ウン」というまったく別の字でもありますし、「叶」は「葉」の簡体字であるとともに「キョウ・かのう」というまったく別の字でもあります。前回見た「巳・已・己」「旦・且」などは、手書き・手彫りの世界においてはこの「同形異字」の範囲が広いのだ、と捉えてもよいかもしれません。

JISも第二水準までいけば収録字数も多く、それなりの数の旧字・異体字も扱えるようになっています。常用字体と微小な相違のある「舍(舎)」「衞(衛)」「卷(巻)」などの正字は、JIS第二水準までに含まれていますので、現物にそのようにあれば新字体に置き換えずに入力すべきでしょう。
もっとも、JISの収録基準はいささか曖昧で、「鄧」「郝」「琦」といった漢籍ではよく見る文字が収録されていないのはちょっと困りものですし、なぜあっちの異体字は収録されていてこっちの異体字は入っていないのかな、と思うようなことも時々あります。
たとえば、「曽」と「曾」は両方ともJIS内字ですが、「増」に対し「增」はJISには収録されていません。「将」と「將」も両方ともJIS内字ですが、「蒋」はJIS内字で「蔣」はJIS外字です。あるいは、「疎」「疏」は両方ともJIS内字ですが、「踈」はJIS内字で「䟽」はJIS外字です。
また、「事」の異体字の「亊」はJIS内字ですが、「叓」のほうはJIS外字です。「狭」と「狹」、「峡」と「峽」は両方ともJIS内字ですが、「夾」はJIS内字で「夹」はJIS外字、「侠」はJIS内字で「俠」はJIS外字、という具合になっています。

JISで扱えない文字も、最近ではユニコード環境で大半が入力できるようになりました。しかし、手元のコンピュータ環境で入力できるからと言って、深く考えずに「転記の原則」にしたがって入力していくのも問題です。
まず一つには、それが環境依存文字である可能性があることです。よくあげられる例として、「崎」の右上が「大」ではなく「立」になっている文字や「はしご高」などは、機種や環境によっては入力・表示できません。一般的なコンピュータ環境で文字化けしてしまったりコード表示されてしまったりする可能性がある漢字の場合は、対応する本字(「崎」「高」)やJIS内の異体字(「嵜」)のほうを入力しておいたほうが安全でしょう。
もう一つは、検索にあたってその文字が本字と同一視されているか、すなわち漢字の正規化処理がなされているかという問題です。以前この部ログでも取り上げられていましたが、「体」と「體」、「龍」と「竜」とで同じ検索結果になるように処理しているか、という話です。前回触れた変体仮名が実装されるとしても、当然このあたりの正規化処理が必須になるわけですね。

この正規化の方式はシステムやデータベースによって異なり、新字-旧字はたいていどのシステムでも正規化していますが、異体字の扱いなどではけっこう違いがあります。たとえば、ほんらいまったく別字であるところの「斎(齋)」と「斉(齊)」とはtool-iでは正規化していませんが、NACSIS-CAT(CiNii)では正規化しています。
また、上述のように、現在ではまったく別々のものとして扱われている文字が歴史的には同じ字の異体字として扱われていたということもあったりしますので、今日では異体字とはされなくても正規化している場合もあります。NACSIS-CATの「漢字統合インデクス」で「着・著・箸」を統合している例などは、まさにこの理由によると思われます(しかし、あまり正規化をやりすぎると検索ノイズが増えてしまうという問題はつねについてまわります)。
次回、正規化の問題を意識した上で、では具体的な入力をどのようにしていくべきか、ひきつづき見ていきたいと思います。

2017年12月 7日

今年の一文字 その1

12月に入り、そろそろ年末感も漂い始めてきた今日この頃...。
そんな12月の雑記のテーマは「勝手に今年の一文字」です。
データ部のメンバーが個人的に選んだ今年の一文字をご紹介していきます。

第1回目の今回、私が選んだ一文字は「検」。

私事ですが、今年は実に病院通いの多い1年でした。

お腹の不調を感じて、大腸内視鏡検査を初めて受けたのが去年の春。
ひとまずは経過観察となったのですが、いよいよコレはおかしいぞ...と、大きな病院を紹介してもらい、もう一度検査を受けたのが今年の春。
そこから私の検査生活が始まりました。
何やらなかなか診断がつかないクセモノ(?)のようで...検査に次ぐ検査...挙句の果てには入院までするハメに...。
CT、MRI、胃カメラ、小腸カプセル内視鏡などなど、消化管に関する色んな検査を受けました。

こんな経験しないに越したことはないですが、今となっては良い思い出。貴重な経験になりました(まだ現在進行形ですが...)。

ブログのお題をもらって、今年を振り返って真っ先に思い浮かんだのがこの検査の日々だったので、
悲しいかな、今年の一文字は「検」、とさせていただきました。

しかしながら、この「検」には前向きな別の意味もありまして!

今年は「新しい検索システム」について考える機会にも恵まれた1年でした。

AIの発展がめざましい昨今。
より便利な、より面白い検索システムとは?
図書館や利用者の皆さんは何を求めているのか?
これからの書誌データの在り方とは?

難しい...。

難しいけれど、同時にとてもワクワクします。

次世代型検索システム(と、そこに搭載される次世代型書誌データ)実現に向けての検討は、来年以降いよいよ本格的に進められていくことと思います。
私の中で、今年は、いわばその幕開けとなった1年。
なので、
今年の一文字の「検」は、「検索システム」の「検」でもあるのです。

健康第一で、来年も頑張りたいと思います。

2017年12月 6日

きょうのデータ部☆(12/6)

         今月はAV班からお届けします。

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         CDが大量入荷中です。
         内容曲もた~っぷり。
         コツコツいそいで入力します。

2017年12月 5日

みんなでわらう

12/5は週刊新刊全点案内2040号の発行日です。
掲載件数は1331件でした。
今月の表紙はこちら。

p20171205.jpg

ワイワイと賑やかなのもいいけれど
静かにそっと迎えるクリスマス。
朝から「寒い寒い~」と思ったら、午後には一気にワッと雪が舞い始めて・・・
そんなイメージです。(Juriさん)


*こんな本がありました*

わらういきもの

松阪崇久(監修)
エクスナレッジ(2017.12)


様々な動物の笑顔を集めた写真集。
なんと笑い方別に紹介してくれます。
chapter1は「ほほえみ」。chapter2は「いたずらっぽくわらう」。chapter3は「口をあけてわらう」。chapter4は「みんなでわらう」。

ほほえむタイリクオオカミや口をあけてわらうハイイロアザラシ...見ているだけでこっちも笑顔になれる写真がたくさんです。
哺乳類や爬虫類だけかと思いきや、虫まで!
写真と一緒に生態やちょっとした豆知識も載っています。

最近はちょっと変わった趣旨でまとめた動物の写真集がたくさん出ているよう。
こちらは異種動物たちの間に芽生えた友情を集めた作品。

ともだち。 写真でつづる異種アニマル交遊録

東京書店(2017.8)

動物園に行っても簡単に見せてはくれなさそうな表情がたっぷり
詰まった写真集。動物好きにはたまりません。
個人的にはもっと爬虫類特化の写真集が出てくれてもいいのに...
なんて思いながら仕事をしています。

2017年12月 4日

こんな動物がいます~新設件名のお知らせ2017年11月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

ところが...11月は件名の新設が1件もありませんでした。
そこで今回は、こんな動物が件名になっているのか!と私が独断で選んだ動物件名セレクションをご紹介します。

まずはほ乳類。
① ラングール  
② ディクディク
③ ヌートリア
どれも、名前を聞いても姿が思い浮かびません。
ラングールはオナガザル科のサルで、別名「やせざる」。ディクディクは偶蹄目ウシ科、ヌートリアは一見ビーバーに似た大型の齧歯類だそうです。

続いて、鳥、魚、爬虫類などから、この動物をセレクト。
① とかげもどき
② ペヘレイ
③ ちょうげんぼう(長元坊)
とかげもどきはヒョウモントカゲモドキに代表されるような、ヤモリ科の動物です。飼い方の本もたくさん出てるし、つぶらな瞳がかわいくて、私、大好きです。ペヘレイは南アフリカ原産の淡水魚、ちょうげんぼうは小型の鷹だそうです。

最後に、昆虫。
① アメリカシロヒトリ
② かんたん
③ かかとあるき
アメリカシロヒトリは北アメリカの原産の蛾(ヒトリガという蛾の一種だそう)、かんたんは「簡単」ではなく、スズムシに似たコオロギ科の昆虫、かかとあるきは、別名「マントファスマ」といい、2001年に88年ぶりに新発見され、生物学上今世紀最大の発見といわれている昆虫だそうです。

これらは件名標目となっている動物名ですので、まるまる一冊その動物について書かれた研究書や写真集などが刊行されているということになります。世の中には、いろいろなものを専門に研究している人たちがいるんだなぁと驚かされる毎日です。

どんな件名があるかな...とTOOLiで調べるには、典拠検索の「件名種別」を使えばOKです。件名種別「個々の動物の種、家畜、家きん名」を選べば、動物名の件名を一覧で見ることができます。もう一つの方法は、「件名参照分類」を使うこと。NDCの分類、例えば「ほ乳類」だったら「489」と入れて件名典拠ファイルを検索すると、489の下に分類される件名が出てきます。この分類には、どんな件名があるのだろう...と思ったら、試しにやってみてください。思わぬ発見があるかもしれません。

2017年12月 1日

巳已己ふたたび-和漢古書目録作成における漢字入力(1)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

何年か前のデータ部ログの記事で、別々の文字である「巳・已・己」の区別に神経を使っている、という話がありました。これらの文字は和漢古書でもよくお目にかかる文字ではあるのですが、現代書とはまた情況が変わってきます。今回はこのことについて書いてみましょう。

現代書の活字フォントでは、この3文字、左上の空隙の有無でしっかり区別されますが、和漢古書の場合を考えてみてください。和漢古書の場合、文字は毛筆による手書きだったり、版木に手彫りで彫られていたりします。
ということで、容易に想像のつくとおり、「安永己亥」とあるはずのところが、どう見ても「安永巳亥」となっていたり、「天明乙巳」とあるはずのところが「天明乙已」となっていたり、跋文が「俟他日之校正而已」(他日の校正を俟(ま)つのみ)で終わっているはずが「俟他日之校正而己」としか見えない、などということがざらにあります。
現代書であればこれらは誤植と見なすことになるでしょうが、和漢古書の場合そのように見なしてよいでしょうか。もし誤記と見るとなると、この3文字にかぎらず、和漢古書は誤記だらけということになります。

もちろんそんなことは不合理であって、手書きもしくは手彫りの文字の性格として、この場合の左上の空隙の有無といった細かい相違は、字そのものの違いを決める要素にはならない、と考えなければなりません。
すなわち、「巳」に対する「已」「己」、「已」に対する「巳」「己」、「己」に対する「巳」「已」は、手書き・手彫りの世界では、字形のわずかなユレと見なすべきものであり、別字(異なる字)と見るべきではありません。ですので、現物に「巳」とあろうと「己」とあろうと「己」とあろうと、それらは「巳」「已」「己」どれである可能性もある、ということになります。
ということで、和漢古書においては、こうした文字について、字形のわずかな相違に注意するのではなく、意味的にどの字として使われているかを、それぞれの出現箇所において個別に判断して入力しなければなりません。字形の細かい違いに注意しなさい、という世界から、さらにまた一ひねりというわけですね。

「巳」「已」「己」のような事例は他にもあり、たとえば「于」と「干」、「旦」と「且」など、和漢古書の世界では、しばしばお互いに厳密に区別されずに使われています。刊記に「寶暦十二年壬午孟春吉且」と書いてあるように見えたとしても、「吉且」では意味が全然通りませんので、「寶暦十二年壬午孟春吉旦」と記録しなければなりません。

上記の例など、「転記の原則」に反するのでは、と思われる方もいるかもしれませんが、『異体字解読字典』などといった工具書を見れば分かりますが、手書き・手彫りの世界では、多くの字に実にさまざまな異体字があります。そうした異体字にはもちろん、本字とは別の字としてコンピュータで扱える文字となっているものもありますし、なかには「己」「旦」のようにそれが他の字とまったく同じ字形になっているものもあります。ですがいずれにしろ、多くの異体字は現時点ではコンピュータで文字として扱えるようになっていないのですから、そういう情況下で、現代書と同じような「転記の原則」を原理的に運用しようとするのは、そもそもナンセンスなのです。
完全にカタチ(形)にもとづく「転記の原則」が成り立つのは、ある字のカタチが、他と区別されるものとしてユニークに決められている現代書の活字フォントの世界のみにおいてであって、和漢古書においては、意味(義)を考え合わせた上での「転記の原則」に基づいて、入力作業を行っていかなければなりません。

字体や字形が異なっていても同じ字であるとして扱う(コンピュータ上の処理において同じ番号を与える)ことを包摂(ほうせつ)と言います。JISにおいて包摂基準というものが定められており、大半は字形の軽微な違いということで得心がいきますが、なかには「歴」「暦」の「たれ」の内がわの上部がほんらいは「禾」二つなのを「木」二つのものに包摂するなど、ほーそこまでやるんだと思うようなものもあります。
手書き・手彫りの世界において、現物にある字形がどの文字に包摂されるかを考える場合も、基本的にこのJISの基準に沿って考えてよいと思いますが、多くの異体字はコンピュータでいまだ扱えないという情況下では、包摂基準はゆるめに運用するということでよいと思います。現時点においてコンピュータで扱えない異体字は、可能であれば基本的に本字に置き換えて入力したほうが、ガチガチな姿勢で、基準に沿わないからと言ってゲタのままにしておくより、はるかによいでしょう。

いずれにしろ、包摂とはいろいろな字形・字体のものを一つにユニファイするものであり、「転記の原則」とある意味で表裏の関係にあると言えます(なお、ここで問題となるのはあくまで字形・字体であって、書体(楷草行)やフォントデザインとはまったく別のものであるのは言うまでもありません)。「巳」「已」「己」については、現代では包摂されませんが、手書き・手彫りの世界では、それぞれがそれぞれに包摂されている、というふうに理解することもできるでしょう。
また、いわゆる変体仮名は、目録規則においては平仮名に置き換える(NCR1.0.6.3)ことになっていますが、JISにおいては(字形の違いというわけではありませんが)ふつうの平仮名に包摂されている、と捉えることもできます。もっとも、ユニコード環境においては変体仮名をそれ自身として別に収録する方向になりつつあるようですが、ただ次回見るように、文字コード番号が与えられればそれで一丁あがり、ということになるわけではありません。

博物館、図書館、文書館、公民館(MLAK)東日本大震災被災救援情報
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