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動物でも植物でもない生物?

本日は週刊新刊全点案内2041号の発行日です。
掲載件数は1370件でした。

*こんな本がありました*
「粘菌 知性のはじまりとそのサイエンス」
ジャスパー・シャープ ティム・グラバム(著) 川上新一(監修)

その名のとおり粘菌(動物とも植物とも菌類とも言いがたい単細胞生物の一種)をテーマにした一冊です。

著者のシャープ氏(アマチュア菌類研究家だそうです)とグラバム氏は映画の制作や評論を本業としていて、この本自体、粘菌に関するドキュメンタリー映画の製作過程を通してその面白さを紹介するものになっています。そのため、難解な科学的研究の記録という要素は薄く、粘菌研究の歴史から最新テクノロジーへの応用まで幅広いエピソードが紹介されていて予備知識がなくても楽しめます。
また、著者が映像に携わる方々ということもあってか、随所に挿入される画像はドキュメンタリー映像の一場面をそのまま切り取ったような美しいものばかりです。

粘菌という捉えどころのない生物の生態を眺めているだけでも面白いのですが、その特性が人工知能や情報処理といった最新の科学技術にも応用されているというエピソードも数多く盛り込まれていて知的好奇心が刺激される一冊でした。

いつか元になったドキュメンタリーの方も見てみたいものです。

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