落語家の三遊亭楽太郎さんが6代目三遊亭円楽を襲名した、というニュースが先日ありました。
円楽さんといって、私の頭にぱっと思い浮かぶのはまだ先代の顔ですが、そのうちに、だんだん馴染んでくるのでしょうね。
さて、ここでなぞかけを。
「襲名披露」とかけまして、「いずれ仕事が増える」とときます。
そのこころは...「典拠ファイルの新規作成および相互参照が必要です」。
今後、楽太郎さんが著すものは「三遊亭円楽著」となるわけで、こちらの名前で書いた本が出たら、
① 「三遊亭円楽」で新たに典拠ファイルを作成
② その典拠ファイルと、これまでの名前「三遊亭楽太郎」の典拠ファイルを相互参照にする
という仕事をします。
①の仕事で注意する点は、先代の円楽さんと混同しないように統一形を整えること。
昨年亡くなった円楽さんは5代目、今回襲名した円楽さんは6代目。この「何代目」という部分がポイントなのです。
5代目円楽さんの典拠ファイルはこうなっています。
漢字形 三遊亭/円楽
カナ形 サンユウテイ,エンラク
標目限定語(専門、世系等) 5代目
同名異人が出現したとき、生没年や専門分野で区別しているということは以前にもお話しましたが、落語家や歌舞伎俳優のように代々継いでいく名前の場合は、○代目という言葉(これを世系とよんでいます)で区別しています。今回襲名した円楽さんの典拠ファイルを作成するときは、標目限定語に「6代目」と入れることになります。
②の仕事をすることで、別の名前の情報を得ることができます。襲名前の名前しか覚えていなくても、あるいは今の名前しか知らなくてもこれで大丈夫です。
相互参照の検索は、知らなかった名前の発見もあって楽しめます。TRCの図書館専用ポータルサイト「TOOLi」の典拠検索画面で、ぜひお試しください。