『週刊新刊全点案内』は毎月最初の号の巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。
2013年12月は10件の件名を新設しました。
その中に「懐炉」という件名があります。
素直に読んで「カイロ」、意味は字の通り、「懐」の「炉」、懐中に入れて身体を温めてくれる、あの小さな物です。
今は使い捨てカイロの方が知られているかもしれません。この件名を新設することになった図書のタイトルも「使い捨てカイロ物語」でした。
件名では「使い捨てカイロ」は、「懐炉」の参照語にしています。
この図書に付与した分類は、589.9です。589は「その他の雑工業」、さらに589.9の項目名は「その他」で、「:」の後の小項目名が「線香」となっています。
今では使い捨てカイロが主流とはいえ、昔の記憶をたどると、ベンジンを入れて使った小さな金属性の物が思い浮かびます。こちらには「懐炉」という漢字がぴったりな気がします。
これからまだまだ寒さが続きます。「懐炉」のお世話になることも多そうですね。