« 「講板」とは何ぞや―和漢古書の奥付(補遺4) | メイン | 敬意と忖度の方向 »

2022年の新設件名を振り返る~分類・件名のおはなし・126~

毎年恒例、12月の分類件名のおはなしは"今年新設した件名を振り返る"です。(件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。)


まずは、時代の流れを反映していそうな件名から。

カーボンニュートラル
NFT
オープンデータ
マテリアルズインフォマティクス

カーボンニュートラルは「脱炭素」という言い方もされますが、企業としても温室効果ガスの削減に取り組んでいこう、という動きが見られ、「脱炭素経営」「カーボンニュートラル経営」といった本が多数出版されました。デジタル・情報化社会の現在を反映するような件名も新設されました。件名ができたはいいけれど、どんな概念かを都度確認しないとわからないようなアルファベットだったり...カタカナ語だったり...。


今年の漢字には「戦」が選ばれましたが、ロシアのウクライナ侵攻は2022年を語るうえで避けて通れないことでしょう。TRC MARCの件名標目でも、ウクライナの地名の表記を2つ変更し、

キエフ → キーウ
オデッサ → オデーサ

となりました。


次は、個人的にちょっと好きだった、ここに来て新設されたのか!という件名です。

パルクール
刀剣附属品
石敢当

パルクール、最近流行ってきたのかな?と思ったら日本パルクール協会が設立されたのは2014年とのことで、割と前から普及活動がなされていたようです。刀剣附属品っていったら、炭治郎が煉獄さんにもらった...あれですかね。(鍔、ですね。)もちろんそれ以外にも、マニアにはたまらないすごいワールドがありそうです。石敢当は沖縄のお土産屋さんでミニサイズのものがたくさん売っていたことを思い出します。


最後に、年々マニアックになっていそうな動植物名です。

かにむし
せんざんこう
てながざる
アカグツ
よこえび
ゆきひょう
サフラン
かばのき

カニでも虫でもなくてサソリっぽい「かにむし」、えびってつくけど海老ではない「よこえび」、ひょうっていうのに豹よりトラに近い「ゆきひょう」...。動物の世界はほんとに奥が深いです。


今年もいろいろな件名が新登場しました。2023年はどんな件名が登場するでしょうか?毎月の「新設件名のお知らせ」もぜひチェックしてみてください。

コメントを投稿

(投稿されたコメントは、TRCデータ部の営業時間内にアップいたします。投稿から掲載までお待ちいただく場合がありますがご了承ください。なお、メールアドレスはTRCデータ部から直接ご連絡する場合にのみ使用いたします。第三者への公開・提供はいたしません。)

2024年3月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク