こんにちは。データ部新刊 大谷です。
いつもTRC MARCをご愛用いただき、まことにありがとうございます。
TRC MARCは、ご利用の皆さまに支えられながら、着々と進化してまいりました。その歩みを、データ部の局…いえ局という表現は僭越ですので古参の女性社員・大谷が、自分の見聞きした範囲で語ります。気楽におつきあいいただければ幸いです。今月木曜日、5回の予定です。
さて20年ほど前、弊社の社長石井が社員を叱咤激励する中に「料理が来てても箸が来ないのはダメなんだ!」という言葉がありました。いくらおいしそうな料理(図書)がテーブルに並んでいても、箸(MARC)がなくては料理が食べられない。お客さまは怒るだろうと。これは「図書とMARCは一緒に届くようにしなさい」という意味です。
当時は、図書館からご注文をいただくと → 物流部門では図書の集品にとりかかる → 一方電算室でご注文のMARCを取り出し → ご指定の磁気テープやフロッピーに収めてお送りする という手順を追っていました。
この方法ですと、図書とMARCの納品が別々の流れになってしまいます。MARCが到着しても図書の多くがまだ集品中であったり、図書がせっかく早く到着しているのに今度はMARCがタイミング悪く届いていなかったり。MARCがないと受け入れや貸出の手続きが出来ないので結局書架には出せないといったご意見・苦言が寄せられていました。
1990年に物流基地・旧新座ブックナリーが開設。ストックブックス(社内在庫)システムがしだいに拡充し、図書の納品は着々と早くなっていました。MARCも油断していると遅れをとってしまいます。
MARCを少しでも早くお届けするために行ったことをおおまかに挙げると次のようになります。
・手書き原稿→パンチ外注ではなく、社内で直接MARCを入力する方法に移行、また典拠ファィルの整備など、内部作業の効率化
・新刊全件MARCのご提供(ご注文のMARCをいちいち抽出するのではなく、新刊MARCをお得なまるごとパックで毎週お届け)
・新刊見本の拡充(それまで入手が難しかったムックや専門書など見本の収集強化)
・インターネット回線によるTOOLiでの情報公開・MARC提供
・MARCのウイークリー提供からデイリー提供へ
また2000年、志木ブックナリーの稼動では図書の受注から装備・納品までをMARCと連動させる仕組みが完成しています(現在のしくみはこちらになります)
今ではあたりまえになった図書とMARCの納品。 しかし今でも、混雑したお店でグラスや取り皿がなかなか出てこなかったりすると、「料理とお箸」のフレーズを思い出します。