現在「MARCのできるまで」は
MARCの「入力」についてご紹介していますが
私が入社したころはまだ「手書き」の時代でした。
まず図書を見ながら、専用の「原稿用紙」に書き込んでいく。
原稿と図書をチェック。夕方に一日分をまとめて
プロのキーパンチャーさんのいる会社に送付。
翌日、入力された内容のゲラ刷りと原稿が返ってくるので
正しくパンチされているかどうか校正。
間違いがきれいになったところで、
TRCのコンピュータにMARCデータが「電送」されてきました。
大谷の持ち物の中にあった当時の原稿のコピー。
実物は罫線の色が、新刊目録は茶、図書館蔵書は緑となっていました。
左下のは手書きの目録カードです。
毎日先輩同僚の書く字を一字一句見ているので、
サインがなくても誰が書いた原稿かわかりました。
疑問があれば筆跡の主に「ここのこれなんですが」と確認。
先輩の達筆な文字につくづく見とれたり
「今日は○さんのいつもの字と違うなあ」と思い聞いてみると
「じつは今朝から風邪っぽくてつらいの…」なんてことも。
目録カードは当時もMARCから出力していましたが
とくに図書館蔵書の担当部署では急ぎの場合などに
「カードを手書きして納品」という流れも存在していました。
自分最大キレイな文字で、それはそれは緊張しました。
慣れた先輩はさらりと書いていましたけれど。
現在は目録カードを置いている図書館もすっかり少なくなりました。
教科書の中でしか見たことがないという方もいらっしゃるかもしれません。
データ部では、校正用リストの役目で残っています。
本の特徴は目録カードの形がいちばん見やすくわかりやすいと
私は今でも思っていますが、皆さんはいかがでしょう。