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イナゴぞな、もし

本日は「週刊新刊全点案内」1580号の発行日です。
掲載件数は1267件でした。

*こんな本がありました*

内山 昭一

ビジネス社(2008.8)
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昆虫食文化を紹介する本はいくつかありますが、これは分類が596.3(材料別による料理法)!
一瞬「それはないんでは…」と現物を確認してみると
本文はほとんど文字なのですが「大さじ○杯」「○カップ」の世界。
たしかにレシピ本です。


昆虫は栄養価も非常に優れているのだそうです。たくさんとれる旬がいちばん美味しいらしい。カタチ的には「サクラエビ」「サワガニ」もたいして違わないし?「ウニ」なんてもっとヘンな生き物だし…と無理やり自分を納得させつつ巻頭カラー図版の美しく盛り付けられたお料理を見ると…なぜか泣けてきます。

「虫の料理」でまずポピュラーなのは「イナゴの佃煮」ではないでしょうか。

子どもの頃一度だけ食卓にあがったことがあり「珍しいものだから、ひとつだけでも食べてみなさい」と強く言われ、原っぱにいるバッタとどう見ても同じそれをどうしても口に入れることができずベソをかいたような。
そして数年前、近所の商店街の小さなスーパーで見つけてびっくり。トレーにぎっしりパックされたものが、「ひじき」「小女子」「ピーナツ味噌」などのお惣菜に混じって何気な~く並んでいました。ある人にとっては昔ながらの懐かしい味に違いない、それを東京都内で売るお店がまだあると、あまりの感動に、思わずカゴに入れそうになりました(思いとどまりましたけど)。

そんなこんなで勇気がないのでイナゴの味はお伝えすることができず申し訳ありません。
ご存知の方はコメントいただければ幸いです。

コメント (4)

内山昭一:

著者です。本の紹介ありがとうございました。思いとどまらずにぜひイナゴの佃煮をご賞味ください。イナゴは昆虫食材のなかでも癖がなくとても食べやすいとおもいます。なおかつ佃煮は日本人が食べなじんだ味ですから。

今週末は恒例のセミを食べる会があります。これは人気イベントで毎年ここだけは参加という人もけっこういます。先週は大阪でクマゼミを食べる会にいってきました。東京はもっぱらアブラゼミの世界なので、ぜひ大きくて食べ応え抜群のクマゼミを食べてみたいと思っていて、ようやく今年実現したイベントでした。

春は若虫会、夏はセミ会、秋はバッタ会というように、昆虫食材は四季の旬を楽しむ身近な食材です。この本にもそうした願いをこめたつもりです。食のグローバル化の矛盾が噴出している現在、食とはなにかを考えるきっかけとなればとも考えています。大方のご支持を期待しています。

新刊目録 大谷:

内山さん、こんにちは。
著者の方からコメントいただくとは恐縮です。
ありがとうございます。
今はやはりセミが旬なのですね。
食文化というのは不思議で奥が深いものだなあと改めて感じました。

まるこ:

通りすがりの者です。が、すごい本が出ているんだ! と思わずコメントさせていただきます。
イナゴ… 子どものときに、とりましたよ(長野県出身:30代後半)。田んぼの収穫のあとに、ぴょんぴょん飛んでるのをとるのは、なかなか楽しい気がしましたが、それが佃煮になって出てきたときは、びっくりしました。
カルシウム豊富だからと、無理矢理食べさせられ、意外と美味しい(カリカリしてました)。でも、苦悶の表情で甘い煮汁(というか、飴状の)に絡まっているイナゴを見ていたら、あまり食欲が… 
でも、セミも食べるんですか! すごいなああ。
図書館の料理の棚にあったら、驚くでしょうね。
いっそ児童書なら、いいかもしれません…

と、長いコメント、失礼いたしました。

新刊目録 大谷:

まるこさん、コメントありがとうございます。
長野県は虫料理文化の歴史があり豊かだと聞いたことがあります。お土産やさんに「蜂の子」がおごそかに売っていたりしますし。
確かに、料理の棚にあったら、ちょっとびっくりかもしれませんね。同じ分類ではほかに「森三中村上知子の小麦粉工房」とか「コウケンテツのごまやねん」なので…。
そういう出会いも図書館ならではの楽しさかな…と、
個人的には、ちょっと思うんですよ。

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