本日は、「週刊新刊全点案内」1665号の発行日です。
掲載件数は、1571点でした。
先月、ワシントン条約締約国会議が開かれ、地中海を含む大西洋のクロマグロの輸出入を禁止するモナコの提案が否決されました。刺身やすしねたなどで、おそらく人気ナンバーワンのマグロですが、近年個体数が激減しているという調査結果が報告され、今回も会議で可決される可能性があると連日報道されていました。
ニュースの中で、「畜養」という耳慣れない言葉とともに、「完全養殖」についても解説されました。卵の人工ふ化から、稚魚・幼魚・成魚と育てあげ、その成魚が卵を産むところまで人の手で管理し、サイクルを完成させることなのだそうです。その完全養殖に、近畿大学水産研究所が成功するまでの経緯を紹介する本が、今週紹介する一冊です。
クロマグロの個体数の減少は、乱獲と違法操業が原因だとも言われていますが、やはり今後も自然保護団体は規制を求めるのではないか、と思います。養殖技術が進んで水産資源保護の問題がクリアされると、安心してマグロが食べられるようになるかも知れません。
ただ、問題は残るだろうとも思います。