小学校低学年の頃、もらったお年玉で本「お話のおもちゃばこ」 を買いました。
お年玉が千円だったのに、たしか980円で買った覚えがあります。
(両親には褒められましたが、すぐ上の姉にはケゲンな顔をされました。)
学校の推薦図書リストから、好きな本を選んで注文したもの。
大枚をはたいて(?)1冊を選び出すのですから、
すごく悩んでドキドキしながら決めたような…。
でも今考えると、「品数豊富な欲ばりメニュー」の1冊ですね。
当時うちはきょうだいが多かったからか、
近くの本屋さんが定期的に本を持ってきてくれていました。
ネット注文できるはずもなく、ひとりで電車に乗ったこともない
(実は乗り物に弱い)子どもだったので
お下がりの本はたくさんあったように思いますが、
普段味わえない新しい本を手にしたと同時に、
初めて自分のお金で買った本の、
紙のにおいや手触りの心地よさは、格別だったように思います。
また、小学生で初めて寝食を忘れて読みふけった本が
近所の図書館で借りた
「ぼくがぼくであること」
等身大の主人公に共感し、
自分と向きあうきっかけを作ってくれた本かもしれません。
先日、国立天文台内にある「三鷹市星と森と絵本の家」で
子どもの頃に買ってもらった
「チムラビットのぼうけん」を見つけ、
懐かしさと同時に、
装丁が当時と同じ、きいろやピンクの
色合いだったことに、ほっとしました。
それにしても、どの本も内容の記憶はおぼろげで、
その頃の状況は思い出せるのに、
本のイメージしか頭に残っていないのは、
小学生だったからなのか、あまりに遠い記憶なのか…。