こんにちは。新刊目録の望月です。
前に何度か触れたことがありますが、わたしの大好きなものに「お芝居を観ること」というのがあります。
マンガの「ガラスの仮面」が好きだった、という影響もあったかと思いますが、もっと直接的にお芝居を観るきっかけとなった本があります。
「広島に原爆を落とす日」つかこうへい
思い出の本、というより人生を変えた本です。
出会いは大学の図書館でした。レポートを書くのに飽きて、何か気分転換に読もうかなと小説の棚をぶらぶらしていたとき、この奇抜なタイトルが目に飛び込んできたのです。
ちょこっと読むだけのつもりが、おもしろくって続きが気になってしょうがなくなり、ものすごい勢いで読み終えてしまいました。正直、ストーリーは全然わかりませんでした。主人公とヒロインとの恋物語がどうなるかだけが気がかりで。そして当然レポートは終わりませんでした。
こんな暴力的に引き込まれる本は初めてだ、とまず著作にはまり、その後観に行った舞台の公演ではさらに暴力的にのめりこまされ、すっかり舞台のとりことなってしまったのでした。
今、早稲田大学にある演劇博物館では、「つかこうへいの70年代」展というのをやっています。わずかですが、当時の公演や稽古場での映像を見ることができます。これもなかなか衝撃的でした。