こんにちは。データぶー子です。
データ部ログダイジェスト、13回目はMARCに入力されているカナの法則について。
カナ読みから本を探すときに、知ってたらいいことをおさらいしましょう♪
(2007年8月24日掲載の記事より)
「こども」と「子ども」と「子供」、「満州」と「満洲」...。漢字とかなを操る日本では、ひとつの言葉に対して様々な表記が存在します。ちょっと特殊な例ですが、小学生の学年別全集などでは、学年によって使える漢字が限られるため、色々な表記が混ざることも。
例:「りかやさんすうがすきになる1ねんせいのよみもの」
「理科や算数がすきになる2年生の読みもの」
「理科や算数が好きになる4年生の読みもの」
こんな様々な表記の本をもれなく探そうと思ったら、漢字を考慮しなくてよいカナ検索が手っ取り早いですね。手作りの目録でも、本タイトルだけでもカナ読みを入力しておけば、検索はもちろんタイトル順に整列させるにも便利なはず。...「じゃ、カナ読みを入れればいいだけでしょ?何もったいぶってんの?」 いえ、そのカナ読みなのですが、我々の日常言語感覚でやると、きっと困ることがあるはずです。まずは、「日本目録規則」に定められた「片かな表記法」の一部をご紹介します。TRC MARCはもちろん、日本の書誌データが従っているルールですので、知っておいて損はありません。
★標目付則 1.片かな表記法 より
1.1.2 助詞「ハ」「ヘ」「ヲ」は「ワ」「エ」「オ」と表記する
こんにちは コンニチワ
いずこへ イズコ エ
字を書く ジ オ カク
1.1.3 二語の連合または同音の連呼によって生じた「ヂ」「ヅ」は「ジ」「ズ」と表記する。
ちかぢか チカジカ
磯づり イソズリ
かなづかい カナズカイ
ちぢむ チジム
つづり方 ツズリカタ
1.4 数字
注:「十」が他の語と結びついて促音となるときは「ジッ」と表記する。
十進法 ジッシンホウ
十戒 ジッカイ
上記を応用すると、たとえば「二十世紀を綴る」は「ニジッセイキ/オ/ツズル」となります。
以上、個人的に慣れるまで戸惑ったルールのベスト3でした。知っていないと、なかなかこんな表記で本を探さないのでは、と思うのですがいかがでしょうか。
...こんな恣意的ピックアップじゃなくてルールをひととおり見せてよ、という方へ。「日本目録規則」の「片かな表記法」はwebに載っていないようですが、国立国会図書館のページに、同館の適用細則を加えた「かな表記要領」がありましたので、参考にしてみてください。
※次回第14回は月曜日に掲載予定です。カナ読みのルールその2です。