データ部の棚の整理をしていたらこんなものが出てきました。
目録カード100枚入りの箱です。
箱にカード・キャビネットの容器の広告が印刷されていまして、図解入りのそちらが面白くてついつい読んでしまいました。
「在来の"ねぢ込み丸棒"より数倍迅速 能率向上」の「特許"スプリング丸棒"」・・・ほうほう。
丸棒とはカード下部の穴に通してカードのとび出し等を防止するもの。棒の頭がひきだしの表板に出ています。
この広告の図書カード・キャビネットは各ひきだしの表板下のかげにボタンがあり、そこを押すと棒がとび出すしくみのようです。
「指で押し込むと前板面一杯棒の頭が入り」「衣服をひっかけたり、じゃまになったり、いたづらされたりしない・・・」なるほど。
広告を読んで、個人的に「あの時の原因はこれだったのかー!」と思いました。
むかーし私がまだ学生の頃の話です。
大学図書館でカードを繰って本を探していたのですが、突然「パチーン」という何かが外れる不吉な音が・・・。
そうです、カードを貫いていた棒が外れたのです。
なぜ突如として棒が出てきたのか全く分からず、当然どうやって直したらいいのかもさっぱりわからず、しかし、こういう時に限って近くに職員さんが見当たらない!
なんとか棒を押し込もうとしますが、大学の図書カード・キャビネットは大きくて、引き出しもかなり奥行きが深いためでしょうか、穴がずれてしまってなかなか棒が通らないのです・・・。
冷や汗をかきました。なんとか棒を押し込んだ後も、いつまた飛び出してくるかと戦々恐々。
あの時は何が起こったのか釈然としないまま図書館を出ましたが、たぶん、ひきだしをさらに引き出そうとしたときに、「丸棒が飛び出すボタン」に触ってしまったのでしょうね。
積年の謎がいま解かれた!は大げさですが、ちょっとすっきり。
カード・キャビネットも年々少なくなり、私のような失敗をする人もほとんどいなくなってしまったかも。
いまとなっては貴重な経験かもしれません。