こんにちは、データぶー子です。
前回のダイジェストでは、行政資料のMARCを作成しようとすると、
図書に必要な情報がないことがありますよ。というところで終わってました。
では、そんなときどうしたらいいのでしょうか?
ダイジェストいってみましょう。
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たとえば、図書に発行者がないケース。
奥付だけではありません。MARCを作成するときは、標題紙・背・表紙下部にある団体名も発行者として扱っていますが、そこにも団体名が見当たらなかったら...。
発行者がないのは、目録を作成するときにも、とても困る事態です。
発行者は流通だけではなく、刊行された本そのもの(つまり目録の対象そのもの)の責任者なので、MARCになくてはならないものです。もしも、流通する本だったら、発行者がわからなかったら買うことも、問い合わせすることすらできません。反対にいえば、行政資料は流通しないからこそ発行者が表示されていないケースも出てくるのでしょう。
MARCになくてはならない発行者。
その発行者が情報源にないときはどうしたらよいのでしょうか?
情報源になくても、中身を見たらわかる・・・はず。
はっきりわかるものから、だいたい推測できるというものまでいろいろではありますが、たいていの図書、資料の場合は、まえがきやあとがきなどから、発行者やそれに近い人、団体が推測できます。
そういう時、目録規則では〔 〕という記号を使って、目録の内容を補って作成することになっています。これを「補記」といいます。〔 〕の記号は「ブラケット」と呼んでいます。目録の内容にブラケットがついている場合、それは「所定の情報源以外から補記しました」ということを表します。
この〔 〕を使って、図書から推測できた事項をMARC上に記述します。
MARCの中に入っている情報は、前回お話しした情報源から採用することが決まりになっています。補記の場合は、情報源にないことをMARCに書き入れるので、適切なものを採用できるように、よくよく注意を払います。その結果、責任表示と同じものを補記することもあります。展覧会の図録やイベントでしたら主に主催者から補記したり、携わった団体が書かれている場合があるので、まえがきやあとがきを読みこんで、そこから採用することもあります。
こうしてMARCに必須の発行者を補記しているのですが、図書や資料のどこをひっくり返しても発行者が見つからないこともままあります。
そんな場合は最終手段です。
〔出版者不明〕
時として使わざるをえないことがあります。
あたりまえですが情報源には書いていないことなので、これも〔 〕で括るのです。