こんにちは、分類/件名の桑野です。
9月のお題は、「時代モノ」。
「時代モノ」、嫌いではありません。「日本十進分類法」の77△(770は「演劇」、778は「映画」です)に該当する分野では。NHKの大河ドラマでかなり歴史と近しくなったような気がしましたし、チャンバラの時代劇もけっこう見ていました。演劇では、歌舞伎をよく見ますが、内容はオール時代劇です。
時代小説となるとそれほどではなく、舞台化されたりドラマ化された際に、興味があれば原作を読む程度。今回のお題を担当することになったとき、どうしたものかと思いました。
そこで帰省した折、父に知恵を借りることにしました。父は、海音寺潮五郎や司馬遼太郎から今日に至るまで、相当数の時代もの、歴史ものの小説を読んでいます(先週、このお題に登場したお父さんも時代小説がお好きなようでしたね)。私がたまに興味をもった時代小説のタイトルをあげると、まず父の蔵書になかったことはありません。
そこで父に、今おすすめ(またはお気に入り)の時代ものの作家は、と尋ねたところ、葉室麟とのことでした。
ちょうど最新刊「緋の天空」が刊行されたところです。
これは、奈良時代の光明皇后を主人公にした小説です。
では、初心者が時代小説を読むのに手頃なのは、と聞いてみますと、「代表作時代小説」を紹介してくれました。年度版のアンソロジーで、バラエティーに富んだ作家の傑作短編集です。最新の平成26年版をちょっと読んでみたのですが、水戸黄門のパロディのような作品もあり、なかなか楽しめそうでした。この中から、お気に入りの作家を見つけて、他の作品も読んでみるという、とっかかりにはぴったりです。
さて、件名には「歴史・時代小説」というものがあります。この件名は、歴史小説や時代小説について書いたもの、ブックガイドや研究書などに付与しています。TOOLiでこの件名と、資料形式の「ブックガイド・書評集」で検索すると、歴史・時代小説を紹介したブックガイドの一覧が表示されますので、面白そうな歴史・時代小説を探している場合は、手掛かりにしてみてはいかがでしょう。