先週にひきつづき、今月木曜は「方言」がテーマです。
先日、帰省のために東京駅から東北新幹線に乗っていた時のこと。
ご年配の女性2人が乗車するなり賑やかにしゃべっていました。
聞くともなしに聞いていると、
「いやぁ食ったない、はらくっちぃ」
あら!久々に聞いたわ「はらくっち」。
まだまだ会話は続きます。
「これそっくりしてっから、やっから!」
「なぁんだべ、どうもない」
「さすけね!」
この言い回しとイントネーション、まさに福島弁。帰るんだなぁーと実感しました。
この会話の内容分かりましたか?解説はのちほど。
わたくし、生まれも育ちも福島県。いわゆる中通りの福島市出身です。
大学進学を機に関東に出てきました。
大学時代も勤めてからも、標準語を話そうと意識しているわけではないのですが、「訛らないね」と言われます。
嬉しい半面、郷土愛が足りないような気がしてちょっと寂しいものがあったり。
元々そんなに訛っていなかったのでは、と今まで自己分析していたのですが...
最近「歩ってく」が一発変換どころかそもそも変換候補にも出てこないことを発見。
これが方言だとは思ってもみませんでした。
言葉の端々には福島の血が通っているようです。
ちなみにTOOL-iで福島の方言の本を探す場合は、件名を使うと便利です。
件名の検索ボックスに「日本語」「方言」「福島」をスペースでつなげてAND検索でOK。
「日本語-方言-福島県」という件名典拠ファイルを選択すると、その件名が付与されている図書の一覧が見られます。
他の地域の方言なら、「福島」の部分を「近畿地方」「仙台」などに変えてみてくださいね。
新幹線ではこんな会話が聞こえていたのでした。
「いやー食べた!おなかいっぱい」
「これ使っていないもの(綺麗なまま)だから、あげるよ」
「あら、どうもね」
「いいのよ」
<プチ福島弁講座>
・「そっくり」する、ニュアンスを伝えるのが難しい。。そっくりやるよ、は丸ごとあげるよの意味になります。
・語尾の「~ない」、よく誤解されますが否定ではなくて強調です。
「ありがとない」は「ありがとうね」と親しい感じのお礼の言い方です。とっても感謝されているのでご安心を!