« きょうのデータ部(1/7) | メイン | Facebookで多彩な図書館活動を報告 »

雪国の花

1月の木曜日のテーマは「冬の花」。

10代のころ、山形県の豪雪地帯に住んでいました。冬になれば延々と雪が降り続き、何もかもが雪に覆われてしまうような山奥です。除雪車が通ったあとの道路だけはかろうじて顔を出していますが、その両側は除雪車が掃き出した雪で、2メートル近くのぶ厚い壁ができあがっています。朝起きて雪かきした玄関まわりや生活通路も、一晩たてばまた元通り。そんな場所ですから、雪が解けはじめる4月頃まで、身の周りで自然の花を見かけることはありません。草花たちは、雪の下で、その下の土の中で、忍耐強く春の訪れを待っています。

そんな真冬の豪雪地帯にも、雲ひとつなく晴れわたる日があります。そして、そんな日の朝は、ごく稀に、ある自然現象が見られることがあります。大気中の水蒸気が冷やされて結晶となり、それが太陽の光をうけてキラキラと輝く、ダイヤモンドダストです。青空と雪景色の鮮やかなコントラスト。そこに降り注ぐ無数の光の粒。細かな花吹雪のようにも見える、幻想的で神々しい風景。ダイヤモンドダストを初めて見た時の驚きと感動は、今も忘れられません。

ダイヤモンドダストは、大気中の微細な氷の結晶(氷晶)が光に反射して輝く現象ですが、その小さな氷晶が結合して大きく育ったものが、雪の結晶です。雪の結晶にはさまざまな形状がありますが、もっとも多いのが星のかたちをした樹枝状結晶で、その仲間である「樹枝六花」や「星六花」などは、名前の通り、まさに花の形をしています。


件名の「雪」と「結晶」を掛け合わせ検索すると、雪の結晶に関する本を探すことができます。

雪の結晶ノート

マーク・カッシーノ ジョン・ネルソン・作
あすなろ書房(2009.11)

子ども向け絵本ですが、どのように雪の結晶ができるのかがわかりやすく書かれていて、大人でも楽しめる一冊です。

雪の結晶図鑑

梶川正弘著
北海道新聞社(2011.12)

世界中の雪の結晶を偏光顕微鏡で撮影した本です。写真だけ見ると宝石図鑑のよう。本格的な図鑑です。


顕微鏡レベルで見ると雪の美しさにうっとりしますが、現実の雪国生活はやはり大変なもの。私が住んでいた地域では、春の訪れを最初に告げるのはカタクリの花。なので、カタクリが咲く日を誰もが心待ちにしています。


TRC本社がある東京も、1月に入ってぐっと冷え込みました。
ほとんど雪が降らなくても、やっぱり春は待ち遠しいものですね。

コメントを投稿

(投稿されたコメントは、TRCデータ部の営業時間内にアップいたします。投稿から掲載までお待ちいただく場合がありますがご了承ください。なお、メールアドレスはTRCデータ部から直接ご連絡する場合にのみ使用いたします。第三者への公開・提供はいたしません。)

2024年3月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

アーカイブ

全てのエントリーの一覧

リンク