4月の雑記テーマは「教科書」。
どう書こうかと思っていたら、データ部員からこんな話がありました。
「国語の教科書の読み物は、授業が始まるまでとっておいてたの。
授業の前に読んじゃうとつまらなくなる気がして。」
あるある!そういえば私も「とっておく」子どもでした。
ピカピカの教科書をもらったら、まずは図工や家庭科、
面白そうなものを眺めてしまい、国語と道徳は目次だけで我慢。
道徳のテキストはつまらないの代名詞扱いですが、
小話が沢山入っていて、3割ぐらいは面白かった気がします。
それを、自習の時間を持て余した時や、
休み時間に居場所がなくなった時に、
少しずつ解禁して読んでいたのでした。
あの頃の、ひとつひとつのお話に期待する気持ちには、
もうちょっと戻れないです。
今ぱっと思い出せるのは、
「えんびフライ」への皆の感動ぶりが楽しい「盆土産」(三浦哲郎)、
静かな悲しさが響く「水門で」(フィリパ・ピアス)、
無人島でカラスと友情を深める「ぼくのくろう」(畑正憲)など。
(大きくなったら、ムツゴロウ王国に就職したかった!)
高校の「山月記」と「こころ」は、先生の熱弁も含めてよく覚えています。
「今、自分はすごい物語を読んでるんだ」とドキドキしました。
「蟻が蝶の羽をひいて行く ああヨットのようだ」(三好達治)という詩は、
「これだけで教科書に載るの?」という衝撃で忘れられません。
詩や古典など、自分ではまず手を出さないものが読めるのは、
教科書の良いところですね、