謎の浮世絵師
本日は週刊新刊全点案内2027号の発行日です。
掲載件数は1198件でした。
今月の表紙はこちら。
田舎の方では、この季節になると鳥を脅す「パーン」という音があちこちで響いて夏の終わりをその音で実感していました。ついでに夏休みも終わるので、何とも切ない音でもあった様な...。(Juriさん)
*こんな本がありました*
「ヘンな浮世絵 歌川広景のお笑い江戸名所」
(コロナ・ブックス)
歌川広景(画),太田記念美術館(監修),日野原健司(著)
平凡社(2017.8)
浮世絵で「歌川広」ときたら、まず思い浮かぶのは「歌川広重」ですが、
この本で紹介されている浮世絵師は「歌川広景」。
ん?見慣れない名前だぞ...?
それもそのはず、
文中でも「無名の浮世絵師」「謎の絵師」と称されるほど、一般的にはあまり知られていない浮世絵師なのだそうです。
一応、歌川広重の弟子とされているそうですが、その根拠も実は希薄なのだとか。
...なんだか気になる存在です。
掲載作品「江戸名所道戯尽」をパラパラ見てみると、
ふんどし姿の若者が雪道ですってんころりんしていたり、
暴れ馬が糞尿を撒き散らしていたり、
酔っ払いが立ち小便をしていたり、
せっかくの名所が台無しでは?!と、良い意味で衝撃的な浮世絵ばかり。
「江戸っ子変顔コレクション」などのコラムもおもしろく、
ますますこの謎めいた浮世絵師に興味がわいてきます。
太田記念美術館へ、いつか実物を見に行ってみようと思います。