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気になる「あだ名」

本日は「週刊新刊全点案内」2047号の発行日です。
掲載件数は1257件でした。


*こんな本がありました*

あだ名で読む中世史
ヨーロッパ王侯貴族の名づけと家門意識をさかのぼる

岡地稔(著)
八坂書房(2018.1)


前から微妙に気になっていました。
ヨーロッパ史の本を読んでいると出てくる、王や貴族の名前とセットになっている呼び名。

リチャード「獅子心王」といったアレです。

「獅子心王」「赤髭王」「美髪王」あたりは勇壮な王様だったのだなと思えますし、「敬虔王」「賢公」なら名君だったのかなとイメージがわきます。が、なかには「肥満王」「禿頭王」「短躯王」といった、大丈夫...?御本人に知られたら怒られない?(下手したら処刑か...?)といった呼び名もあったり。

本書では、こうした「あだ名」がいつ、どのように定まり、広まったのか?なぜこれほど「あだ名」が多用されるのか?そもそも古代~中世のヨーロッパにおいて人名とはどのようなものだったのか?...といったことがひも解かれてゆきます。

きちんとした研究書ですが、西洋版人名バラエティとして読んでも楽しいです。そして巻末には総勢300人の「中世ヨーロッパ王侯《あだ名》リスト」も収録されています。

あだ名リストで気になったのはバーデン辺境伯ルドルフ5世のあだ名、「目覚まし候」。お父さんも「目覚まし」とあだ名されたが、その由来は不明。とのこと。
...気になる。研究の進展を待ちたいと思います。

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