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結局は伝え方

9月の雑記のテーマは「手紙」でした。

記憶もかなたの中学生時代、授業中に様々な形に折られた手紙が結構おおっぴらに回されていました。ハートだの、花だの、今思えばよく書いたり、折ったりしたものです。授業中よっぽど暇だったのでしょう。

それも今は昔。手紙の書き方の本に時代を感じるという投稿が先週あったように、携帯電話の普及でどんどんコミュニケーションの手段が変わっていきました。

今回の雑記では、その辺りの変遷をTRC MARCの件数の推移で見ていきたいと思います。

携帯電話に先だって「ポケベル」というものがありました。
TRCの件名としては「ポケットベル」があります。
ポケベルを扱った図書のMARCは1994~97年の間で10件ほど。

その後「ピッチ」「PHS」から始まる携帯電話の普及がありました。
キャリアメールで絵文字やヘタ文字を入力するのが流行りました。
こちらは1999~2011までの間に13件。1999年の段階でほぼ半分が刊行されています。

この1999年に何があったのかと調べてみると、2月に携帯電話事業者のWebサービスが開始、それに伴って電子メールやショートメッセージサービス機能が内蔵された携帯電話が普及したのだとか。納得です。

電子メールについても、これ以降携帯電話から使用できるようになったこともあって、1999~2001年は年間50件超の使い方の本が刊行されています。

一番最近のツールが、耳にしない日はないSNS。
TRCの件名では「ソーシャルネットワーキングサービス」です。

こちらは2005年くらいから年間10件前後の関連本が出版されていますが、2010年あたりから50件を超え、とうとう2012年には90件近くが刊行されています。

4日に1冊は関連本が刊行された計算になりますね。すごい!

この2012年という年はFacebookのアクティブユーザー数は10億人を超えた年だそうです。

ユーザー数の盛り上がりが図書の刊行に反映されたのですね。また、図書の刊行が盛り上がりに拍車をかけた面もあったかも。

こちらの「ソーシャルネットワーキングサービス」関連の本、今も安定して年間40件前後がMARCに入力されています。2018年もすでに30冊この件名のMARCがあり、各SNSの流行りはあっても、安定して人気のあるツールのようです。

ここまで見てきて気づいたのが、時代が下り、携帯通信手段が新しくなるにつれて、関連本の出版が多くなっていること。

「おじいちゃんが孫とやりとりするためにSNSを始めた」
「お母さんから来るメッセージが不可解」
「スタンプの使い方がよくわからない」

など身の回りでもよく聞く話です。

携帯電話を使う世代が広くなって、一から知識を入れられる入門書の需要が高まったからかもしれませんね。

今後も新しいコミュニケーションツールが出てくるのでしょうか?
楽しみなような、怖いような気持ちです。

そうそう、時代に流されず、手紙の書き方の本は今も活躍していますよ。

「相手をイラッとさせない!メールの好感度を上げるマナー&文例」

杉本 祐子 (著)
主婦の友社(2018.1)

件名は「書簡文」「電子メール」。

無機質なメールだからこそ、マナーや伝え方は大事。
手紙の書き方の技術は、これからも生き続けるのでしょう。

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