明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。
今月の新設件名は「訪問看護ステーション」の1件でした。
もっと早くに作成しておくべきだったかと思いますが、「訪問看護」の件名があったこともありこのタイミングとなってしまいました。
件名の新設は、新しい概念が出てきて、関連書が何冊か出て、用語や定義が定まったタイミングで行っていけるとよいのですが、時には遅くなってしまったり、あるいはちょっとフライング気味でその後失速してしまったり(とはいえ一時期は注目された概念なのだから件名にする意味はあるのですが)、かなり概念が重なるけれども微妙に異なる用語が次々に登場したり...となかなか難しいです。
近年作ったなかで、あの件名はいま...とつらつら思いだしてみました。
「電動アシスト自転車」
2013年に新設しましたが、電動アシスト自転車を専門に扱った図書は2016年が最後でした。商品がすっかり普及して、もう普通の自転車の一部となっているのでしょう。
「薪ストーブ」
2015年に新設。こちらは毎年継続して図書が出ていますが、今年はまだ1件です。オンシーズンはこれからでしょうか。そういえば去年実家に帰ったら突然ストーブ(薪ではなくペレットを燃やすタイプ)が導入されていてびっくりしました。
「ハラル」
2016年に新設。こちらも継続して図書がありますが、2014年の刊行が一番多かったですね。注目を集めた時期だったのでしょう。一時期はハラル対応のレストランがオープンしたニュースなどよく見た気がします。
「アントレプレナーシップ」
2017年に新設。起業家精神、ってなんだかモヤッとした言葉だなぁ...と思っていましたが、あっというまに定着した感があります。
ここ数年で気になっているのは、いつか「フィルムカメラ」を作るべきかどうか。「カメラ」「デジタルカメラ」は件名としてありますが、今となっては「フィルム~」の方が珍しくなり、フィルムカメラを使ってみようといった本をちらほら見かけます。「まず、フィルムカメラにはフィルムを入れる必要があります」という説明から始まっていて、フィルム世代(?)としては驚愕。でもまぁそうなるか...。フィルムのプラスチックケースは500円玉を貯めるのにちょうどよかったねぇ、なんて話題で同世代と盛り上がりました。