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時にはハードカバーで

9月の雑記テーマは「ダークな本」。
怖いもの、悪いもので魅力的な本をご紹介していきます。


このお題をいただいたのは8月上旬。
長かった梅雨が明けて本格的に暑くなってきた頃です。
この時期になると決まって思い出す本が、こちら。


「屍鬼 上巻」

小野 不由美 (著)
新潮社(1998.9)

猛暑に見舞われたある夏のこと、周囲から隔絶された村の日常は、謎の死が蔓延することによって静かに崩れていきます。
発見が遅れて腐乱した死体の凄惨な描写に、思わず目を覆いながら、でも怖いもの見たさでページをめくる手は止まりません。

表紙もまさにダーク。
暗闇から村をのぞき見るような構図は、「次は自分が死ぬのではないか」と疑心暗鬼になっていく村人たちが感じている、得体の知れない恐怖を物語っているかのよう。

初めて読んだときは、作中の舞台と同じ夏まっさかりでした。
クーラーがない部屋で汗をかきながら読んでいるのに、うすら寒くなったのが何年たっても忘れられないです。


ちなみに、この本の印象が強い理由はもう一つあります。

1998年にハードカバー上下巻で刊行された本作品は、2段組で上巻545p、下巻726pという大ボリュームなのです。
広辞苑級を2冊読破してひとつの村の終焉を見届けた達成感は、何物にも代えがたいものでした。

文庫版の5分冊では味わえない、重量を感じながら読むのも一興です。未読の方はハードカバーでぜひ!

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