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草原と感情

本日は「週刊新刊全点案内」2211号の発行日です。
掲載件数は1051件でした。

今月の表紙はこちら

p20210601.jpg


*イラストレーターコメント*
6月=梅雨 という事で
傘です。
傘としての仕事を終えて
気分よく雨粒を振りまきながらホッとしている!
(思いきり擬人化...)
そんなイメージです。
(Juri)


*こんな本がありました*

草のみずみずしさ 感情と自然の文化史

アラン・コルバン(著) 小倉孝誠(訳) 綾部麻美(訳)
藤原書店(2021.5)

「草原」を見て、何かの感情が湧き上がったことはありますか?私は「広い!気持ちいい!」と感じる程度。ですがこの本の著者によると、フランスなどの西洋文化では草原は、神聖性、社会的地位、ノスタルジー、快楽、官能、そして死までを想起させるのだそうです。子ども時代の草の上での遊び、草原での憩い、視覚・触覚・嗅覚への刺激、女性の素足が草を踏むさまなど、様々な記憶が草と結びついて詩や絵画に表出している様子が紹介されています。

訳者によると、日本ではなかなか湧きにくいこの感情の差は、フランス等が高緯度かつ地形もなだらかで、日本と植生や風景が違うことによるところが大きいようです。放置するとあっという間にイネ科・つる草で近づけなくなる草っ原ではなく、富良野・美瑛のような風景が近くにあれば、この感情も理解できるのでしょうか。

あまり高尚ではないのですが、この本を手に取った時に思い出したのが、先日ネットニュースで見た「ワールドネイキッドガーデニングデー(世界裸園芸の日)」。鈍い衝撃を受けました。裸になって全身で自然を感じながら庭仕事を楽しむ方々は、やはり西欧の方が多いよう。風土、感性、自然への愛情表現...意外なところで大きな違いを感じたことでした。

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