こんにちは。典拠 小松です。
ここ数日東京は暑い日が続いています。皆さまにはいかがお過ごしでしょうか?
今日は「暑い」ではなくて「厚い」話です。
思い返せば、私の子供時代は、書誌がカード目録からMARCに変遷していく過渡期でした。
小学校の図書室の片隅にはカード目録の引き出しがありました。並ぶカードの中から著者の見出しを見つけて、お目当ての本を探した記憶があります。
大学に入ると大学図書館は見渡す限りの本。文学部だったので1フロアまるごと9類です。時代ごと、作品ごとに配架されているとはいっても、本棚を見て探していったのでは日が暮れてしまいます。
確か、入学時にOPACの使い方のオリエンテーションがあったのではないでしょうか。初めて検索した時は「なんと便利な!」と感動しました。
著者や書名がわからなくてもキーワード検索ができる。重い引き出しをひっぱってカードをめくる必要も、書架の間をウロウロする必要もありません。
その後、OPACの中のデータを作る仕事について今に至ります。あの感動が確かに今の仕事につながっているようです。
子供のころの私はわかっていませんでしたが、学校の図書館の引き出しで探した「著者の見出し」こそが「著者標目」。今携わっている典拠の一部だったのですね。
典拠も書誌と同様に「典拠ファイル」「典拠レコード」へと電子化の道をたどりました。
弊社の典拠ファイルはTOOLiや弊社のデータを採用されている図書館のOPACで検索できますし、インターネット上でも典拠ファイルを検索できるサービスが増えています。
国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス
「Web NDL Authorities」
バーチャル国際典拠ファイル
「Virtual International Authority File」
(通称:VIAF)
とても便利になりました。
そんな時代ですが、データ部の棚には冊子の典拠録も鎮座してます。
かなり分厚いです。
背の文字は手ずれで剥げてしまい、本の厚みで表紙が外れかけていますが、時々出番があります。まだまだ現役です。
分厚い典拠録をめくったり、カードを繰って行っていた典拠検索が、今はパソコンで検索できる時代になりました。
隔世の感があります。