誰にだって間違いはあるけれど...
本日は「週刊新刊全点案内」2251号の発行日です。
掲載件数は 1464 件でした。
*こんな本がありました*
「屈辱の数学史」
マット・パーカー(著) 夏目大(訳)
山と渓谷社(2022.4)
このタイトルを見たとき、ある講座で天文学者が言っていた言葉を思い出しました。
「天文学はわりとアバウトだけど、数学で証明されていることは絶対だから」
ご丁寧にも、数学者と物理学者と天文学者が一緒に旅をしたら、という小咄まで披露して数学の厳密さを紹介されていました。(この小咄、調べてみたら「スコットランドの羊」という有名なジョークらしいです)
そんな絶対王者のような数学でも間違う?それも屈辱的に?
本書「第0章はじめに」で紹介されているエピソードは、今ではレナード対ペプシコ事件として法学史の一部となっているそうです。ちょっと数字に弱い担当者がユーモアあふれるCMを作成したために、それを大真面目にとらえたジョン・レナードと裁判沙汰に! これは大変! でも吹き出してしまいました。
...いや、他人事とは思えない。
大きな数字を把握することは難しい。
取り扱い如何ではまさかの事態に...。そんな数々の屈辱史が語られる本書。大変興味深いです。