敬意と忖度の方向
本日は「週刊新刊全点案内」2289号の発行日です。
掲載件数は1343件でした。
*こんな本がありました*
「「させていただく」大研究 「させていただく」がなかったら敬語は崩壊する!?」
椎名美智 滝浦真人(編)
くろしお出版(2022.12)
「させていただく」、よく聞きますし、自分も気が付けば使っています。ただ、ある時ニュースで結婚を発表する当人が「入籍させていただきました」と言っていたのには首をかしげました。ニュースを聞くこちらはその人に対して「させていただく」と言われるような関係にはないので、誰かの許可が必要だったか、それとも機嫌を損ねてはいけない相手でもいるように聞こえたのです。まさかね。
なぜ「させていただく」を使ったのか、いちいち言うのも野暮かもしれないけれど、やっぱり気になる...という方にお勧めです。
さらに「何を気にして話しているのか考えてしまう」つながりでもう一点。決して要点に触れないようにしながら言葉を発し続ける、という高度な技法が分析されています。日常生活でやったら怒られるやつですね、これ。
「国会話法の正体 政界に巣くう怪しいレトリック」
藤井青銅(著)
柏書房(2023.1)