こんにちは。典拠の望月です。
4月になりました。今月の雑記テーマは「大人になっても好きな児童書」。
久しぶりに「本」をテーマとしてみました。
数ある大好きな児童書のうち、今回取り上げるのは「ふたりのロッテ」。
ドイツの児童文学作家ケストナーの作品です。
サマーキャンプでロッテとルイーゼの二人の少女は偶然出会います。姿かたちがそっくりな彼女たち。実は彼女たちの親がひた隠しにしていた秘密があって...。
有名な作品なのでさくっとネタバレしてしまいますが、ロッテとルイーゼは実はふたご。
お互いを知らずに育ったのは、両親の離婚のせい。それを知った二人は、とある目的のために相手に成りすましてそれぞれの家に帰ることに...。
離婚してふたごを別々に引き取り暮らす。子どもにはもう片方の親のこと、ふたごの姉妹のことは知らせないという大人の理屈。
それでも出会ってしまい、両親とふたごみんなで暮らしたいと願う子どもの理屈。
大人になってから読むと、どちらの理屈もわかってしまうところがせつないです。大人の思惑や、微妙な人間関係を横目に、"入れ替わる"という二人にしかできない冒険に、全力で立ち向かうところにいつもワクワクさせられます。