本の形も忘れず記録...ページ数・大きさ~MARC MANIAX 目録2022⑩~
MARC MANIAX 目録2022も第10回となりました。
目録を本のプロフィールとするなら、名前(タイトル)、親(責任表示)、そして本籍(出版者)などが決まり、今回は...身長・体重でしょうか。
本の形態に関する事項=ページ数と大きさについてご説明します。
★ページ数
ページ数は、実際のページの枚数そのものを数えるわけではなく、図書に表示されたページ付(ノンブル)の最終の数字を「325p」のように入力します。NCR2018に「表示されたページ付の最終数を記録する。」(#2.17.1.1.2)とあるとおりです。
「325p」の後にページ付のない本文ページが続いていたとしても、それを数えて入力はしません。また、図書の奥付の後の広告ページにもページ付がある場合がありますが、TRCではこれは入力せず、奥付ページまでのページ付を入力します。
またTRCでは、図書のページ付がローマ数字などで示されている場合でも、ページ数はアラビア数字で記録します。(NCR2018#2.17.1.1.2数字等 別法)
NCR2018には「ページ付が複数に分かれた資料は、ページ付ごとにコンマで区切って記録する。」(#2.17.1.1.4)、また「ページ付が複雑または不規則な場合は、次のいずれかの方法で記録する。」(#2.17.1.1.5)とあり、3種類の記録の仕方が示されています。
TRCでは3種までのページ付はコンマで区切って「10,358,7p」のように入力しますが、4種以上のページ付は複雑なページ付とみなして「1冊」としています。
なお、目録上のページ数のコンマ(,)は、位取りの意味ではなく、「複数種類のページ付がある場合の区切りの記号」である点にご注意ください。
MARCのページ数が「10,358p」とある場合は、1万358ページあるわけではなく、前付10p+本文358pの図書ということなのです。
このほか、途中から始まるページ付は、「~」を使って「p210~580」のように入力しています。
絵本や写真集には、ページ付が全くないものも結構あります。その場合、TRCでは「1冊(ページ付なし)」と入力しています。但し、このような本の奥付などに、下の写真のように図書の総ページ数が書いてあることがあり
その場合は「〔24p〕」のように入力します。〔 〕は「図書にないものを補った」という意味。この場合は、ページ付以外の情報をもとに入力したという意味でこの形にしています。
また、図版がある場合のルールもあります。
TRCでは「図版」を「本文の一連のページ付に入っていない図版」「紙質が本文ページと違うもの」としていますが、そのような場合は図版の枚数をせっせと数えて、「281,35p 図版72枚」のように入力します。数えている途中で分からなくなってしまうこともあり...なかなか大変です。
★大きさ
大きさは、背の高さを「センチメートルの単位で小数点以下の端数を切り上げて記録」(#2.18.0.2)します。背の高さを中心に切り上げで入力するのは、書架に収めることを考慮しているためです。
大きさ:20cm
ただし、高さが10cm未満のものは、「8.7cm」のように、センチメートルの単位で小数点以下1桁まで端数を切り上げて記録します。(#2.18.0.2.1A冊子)
縦長本、横長本、枡形本は、以下のように「縦×横」で入力します。
左から、
横長本(縦≦横) 大きさ:18×20cm
枡形本(縦=横) 大きさ:18×18cm
縦長本(縦≧横×2) 大きさ:30×15cm
目録の中では「大きさ」などはかなり地味な項目かもしれません。でも、いざ本棚の前で本を探すとなると、威力を発揮するのが「大きさ」です。
また、「ページ数」からは、大部の専門書か、すぐに読めるコンパクトな本か等を推測できます。
「ページ数」と「大きさ」、どちらも大切な、地味だけれど使えるデータなのでした。