ママがインフルエンサー
本日は「週刊新刊全点案内」2311号の発行日です。
掲載件数は939件でした。
*こんな本がありました*
「インフルエンサーのママを告発します」
ジェ・ソンウン (著) チャ・サンミ(絵)渡辺奈緒子(訳)
晶文社(2023.6)
SNSに載せた子どもの写真がきっかけとなり、いまやインフルエンサーとして活躍中の女性。
...の、写真を載せられている子どもが主人公の児童文学です。赤ちゃん時代からずっと母親のSNSに写真が投稿され、それで子ども自身も有名人ではあるけれど、決して心地よいわけではない。
そんな子があるクラスメートと親しくなったことをきっかけに変わっていく、というお話。
「インフルエンサー」という言葉は2007年ごろからよく使われだしたそうです。当時はブログが主流でしたが、その後インスタグラムが登場し、SNSの登録者数はどんどん増え、「インスタ映え」が流行語大賞になったのが2017年。
2017年に生まれた子でも小学校に入ろうかという年齢になるのですね。2007年生まれであればもう高校生?
この主人公ほどではないけれど、似たような状況の子どもはもしかすると多いのかもしれません。
現在進行形の事柄を物語にするイキのよさが素晴らしいと思うと同時に、大人としては、子どもの意思に親が気づかずにいたり、または気づいていても軽く考えたりしがちなことを考えさせられ、身に沁みました。