とにかく紙をたくさんめくっていた記憶
4月の雑記テーマは「わたしの新人時代」その3です。
私は中途入社組で最初はパート社員でした。大学で司書課程は修めたものの、教授に「いま多くの自治体では図書館勤務に司書資格を求めていないので、この中で本当に司書職に就く人はいるかいないか」と言われ、前職は図書館とはまるで関係のない職種でした。(データ部あるあるかも)
やっぱり本に関係した仕事をしたいなぁと思い、受けた面接では「たくさんマニュアルがあって、覚えることが多いですが大丈夫ですか?」と当時のチーフに聞かれたことを覚えています。
所属はデータ部新刊目録班。勤務地は現在の茗荷谷駅近の本社ビルではなく、少し離れた場所にある元倉庫と聞くビルでした。荷物用の大きなエレベーターは大人が5~6人寝転がれそうな広さがあったような...、いつも少しワクワクしながら乗っていました。
既に他のメンバーの部ログで登場していますが、画面が暗く文字が緑色の専用端末(目には優しいが、検索できる項目が少なかった)が一人一台あり、ミシン目付きのつながった紙に印刷されてくる連帳プリンター(なかなかな音がしました)はフロアに1台だったような...、大きな窓からはお隣の教育の森公園が見えて、桜や紅葉など良い眺めでした。
確か初日は「このマニュアルをコピーしてね」「大量だから他の人が来たら、間に入れてあげてね」と言われ、少しドキドキしながらコピー機に張りついていました。「覚えることが多い」と言われた通り、マニュアルは厚み約1.5cm×2種(更にたくさんあったことを後々知る)。1日2日読んだ後に、先生役の先輩がTRC MARC作成的に易しい本を選んで渡してくれ、目録入力作業を始めました。マニュアルを調べつつ入力、先生が間違った箇所を訂正してくれ、説明を受け、該当箇所のマニュアルを確認という流れは今も変わりません。
今はシステム上でいつ誰がどのように更新したかをログで確認できますが、当時はできなかったため、打ち出したゲラを大きなホチキスで綴じて保管していました。また、今は図書に挟むタグシートでMARCナンバーは勿論、各作業がどこまで進んでいるか、所在もすぐにわかりますが、そうなる前は図書に挟んだ紙に管理コードやMARCナンバーを書き込んでいました。そこに資料を調査した結果や判断根拠等、いろいろメモもしていたので、この紙も輪ゴムで束ねて保管していました。
思い起こすとアナログな作業が多く、なんと便利になったものかと感慨深いものですが、当時のそれはそれで懐かしく思い出されます。