今月の雑記のテーマは「アート本」です。
画集や写真集を家で開いて「見る・眺める」という習慣がないもので、展覧会等に行っても図録を買うことはほぼありません。(ポストカードを1枚だけ、どうしても!の時は数枚、買うようにしています。)
そんな私の本棚でアート本と呼べる唯一のものがこちらでした。
「木端と言端 彫刻家の作品と言葉」
彫刻家大森暁生氏の作品と言葉が掲載された本です。
大変失礼ながら、もともと彫刻に興味があったというわけでもなく、大森氏のお名前も作品も存じ上げず、ポスターに惹かれてなんとなく見に行った大森氏の展覧会にて。
目の前の作品に圧倒され「こんな作品をつくる人はどんなことを考えているのだろう...!」と思い、その場で購入したものです。
なので白状しますと、購入時点で私が手元に置きたかったのはどちらかというと「作品の写真」ではなく創作者の「言葉」でした。
しかし家に帰って開いてみて、そこに掲載される彫刻作品に改めて魅了されました。本棚にしまうのが惜しく、少しの間、机の上に置いていたのを覚えています。
もう一つ感じたのは、カメラマンや書籍編集に携わった方々のフィルターを介すことで、自分とは違う視点で作品を見ることができるのもアート本の良さだな、ということでした。
「図録とか作品集って作品そのものではないからそれを見てもっていうか...それで記憶が上書きされてしまうのもちょっとっていうか...」と思っている方こそ(そうです。私がそういう風に思っていたクチです。)お手に取ってみると面白い発見があるかもしれません。