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ニンジャの世界

今月の雑記のテーマは「おすすめのエンタメ小説」です。

「ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上 1~4」
ブラッドレー・ボンド フィリップ・N.モーゼズ(著) 本兌有 杉ライカ(訳)
エンターブレイン(2012~2013)

近未来の犯罪都市ネオサイタマ。ニンジャ抗争に巻き込まれ妻子を失ったサラリマン、フジキド・ケンジは、思いがけず己の身にニンジャソウルを宿す。ニンジャを殺す者...「ニンジャスレイヤー」となったフジキドは、復讐のため、巨大な敵ソウカイヤとの凄惨な戦いに身を投じるのであった。

...という内容です。忍者ではなく「ニンジャ」、サラリーマンではなく「サラリマン」、ソウカイヤは株主総会とは関係ありません。

息子に勧められて読みました。
海外作家が執筆したニンジャものとあって、最初は繰り出されるチープなフェイク・ニッポン(と思った)の意匠をゲラゲラ笑って楽しんでいました。

のですが、直訳とも違う微妙かつ決定的にひずんだ言葉遣い、頻発する擬音と雄叫び、なのに思いがけないところで現れるエモーショナルなパート。畳みかけるようなその文章を浴びるうちに、フェイクではなくてこれはこういう完成された世界観なのではと思いはじめました(つまりは「はまった」ということです)。

意図的に時系列を乱した構成の短編集という体裁をとっており、メインはフジキドが主人公のストーリーですが、いくつかのサブストーリーも織り交ぜられています。
中でも不愛想な少女ニンジャ「ヤモト・コキ」(名前です)が登場する諸編は可憐で、これだけでも読んでいただきたい...!

シリーズは続いていますが、単行本は数年前にいったん刊行がストップしています。私はごく最近好きになったので実は既刊全巻は読めていません。このたび久々に新刊が刊行されたので、既刊本の方にも動きが出ることを願います。電子ではなく、ペーパーバックめいたザラザラの紙の、リアルな書籍で読みたいのです。

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