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やってみよう分類作業~「ジャーナリスト芸人」の本~

企画記事「MARCができるまで」では、分類・件名作業の流れについて簡単にお話しましたが、今回は、初めて分類作業にふれる方でもイメージがつかみやすいよう、実際の本を例にして分類を付与してみます。

では、「大阪人はなぜ振り込め詐欺に引っかからないのか」の分類について考えてみましょう。

p20070323.jpg

本を手に取り、帯とカバーを確認。
目に飛び込んできたのは帯の「カンニング竹山「ジャーナリスト芸人」宣言!」という宣伝文句。
著者は竹山隆範。うーん、確かにあのお笑い芸人の竹山氏のよう。でもジャーナリスト芸人って一体…。
疑問を胸にTRC MARCデータベースで著者の累積データを検索。
竹山氏はいままで2冊著作を出していますが、いずれも日本十進分類法(NDC)7類「芸術」内、細かくいうと779.14「漫才.漫談」に区分される分類がふられていました。つまり本業の「お笑い」に関連した本ですね。
ジャーナリストを名乗るからには、今回の本は「お笑い」ではなく、ちゃんとした社会科学関連の内容のような気がしますが…。
でも、まったく「お笑い」なし? 本当に??

本は主題によって分類されますが、逆にいえば、主題を読み違えたら、間違った分類をつけてしまうということ。宣伝文句をそのまま受け取って主題とすることはできません。疑い深く、きちんと中をみて主題を確認しなければ。

ここからは本の主題さがし。
本を開き、まず目次を確認。おっと、竹山氏と「大阪学」を書いた大谷晃一教授をはじめとした各人との対談と、取材を基にしたルポやコラムを中心に構成されている模様です。
続いて、序章、あとがき、著者紹介文、図書の4情報源(標題紙・奥付・背・表紙)を重点的に、全体にざっと目を通し、内容を読み取っていきます。

ふむふむ、「お笑い」はなさそう。竹山氏のキレキャラ芸風はあまり感じられない、真面目な内容の本です。大きなテーマはやはり「振り込め詐欺」ですね。
「詐欺」関係の本は、“368.6”や“326.26”の分類を付与してある例が多いので、今回もそのうちのどちらかの分類をつける可能性が高そうです。

そこで今度は、NDC新訂9版を開き、それらの分類を確認します。
分類326.26は「財産に対する罪.財産犯…」の区分。分類320「法律」の下に展開されているものなので、法律的な観点の主題を収めます。
それに対し、分類368.6は「犯罪.犯罪人.組織犯罪」の区分。分類360「社会」の下に展開されているもので、どちらかというと、社会問題としての犯罪はこちらに収めています。

以上のことから考え、どうやら「振り込め詐欺」の被害を扱ったこの本は368.6に分類するのが適当のようです。

カンニング竹山さん、今回の著作、分類上は社会問題系のカテゴリに収めることができました。
今後も「ジャーナリスト芸人」にふさわしい分類の本を出してくださいね!

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