こんにちは、図書館蔵書 小松です。
ここ1週間くらいでしょうか?ちょっと肌寒く感じるようになりました。
いつも蒸し暑い職場ですが、気がつけば冷房を誰もつけようとしない・・・。
もう、秋なんですね。
そんな秋も深まる10月、毎木曜日とりとめなく古い本のことなどお話しさせていただきます。
図書館蔵書で扱っているような古い本・・・あまり好きじゃない方もいらっしゃるかもしれませんね。
個人の蔵書だと、かびていたり、埃っぽかったり、虫(紙魚だけとは限りません・・・うふふ)がいたり、ヤニがついていたり。
図書館の本は上記のようなことはありませんけれど、私たちのところに来る本でも、やっぱり綴じが緩んでいたり、ページが破損していたり、落書きがされていたりと困ったことも多いです。扱いにはとても気を使います。
他にも困ることはあります。これは所蔵者のせいではありません。本自体の造りのこと。今の書籍の感覚だとわかりづらい造りのものもあるのです。
よくあるケースのひとつが、本全体に不規則に図版が挟まっている本。
私たちの目録作成のルールでは図版は数えて「図版~枚」と記述しなければなりません。
そしてここでいう図版とは
”本文の一連のページ付に入っていない本文と紙質が異なる図版”
という定義。
「図版の方が本文よりちょっとだけ、紙が厚い・・・ような気がする・・・」
「あ、巻頭にも図版のようなものが・・・」
小口から見たり、ざっとめくっただけではわからないようなものもあり、意外に数えるのは大変です。
でも、間違えるわけにはいきません。というわけでこのような状態に。
枚数の見解が合うまで、入力する人、チェックをする人、人を変えて根気強く数えて行きます。
「きゃあ、1枚足りない~」
と、番町皿屋敷のお菊さんのような悲鳴が(ひそかにですが)上がります。
ちなみに、挟まっているのが一般的な付箋でなく白い紙なのは、付箋の糊が本を傷めることを恐れてのことです。