こんにちは。図書館蔵書 小松です。
今朝、出社しようと玄関を開けたとたんに涼しい風が吹き抜けました。
なのに日差しは明るくて、9月初旬にして秋を実感。今年は長い秋を楽しめそうです。
そんな中、図書館蔵書にも「芸術の秋」「文学の秋」を思わせる本が到着しつつあります。
中でも圧巻がこれ。
国宝源氏物語絵巻の複製です。小粒ながら存在感たっぷり。
時代を経た料紙の色から、顔料の剥落まで、印刷で忠実に表現しています。
黒っぽいところは、酸化した銀だそうです。昔はキラキラして華やかな本だったんでしょうね。
お値段も圧巻です(詳細はこちら)が、なんとも美しい本です。
同じシリーズで、伴大納言絵、信貴山縁起、平治物語絵も刊行されています。
ちなみに、最近源氏物語のイベントをよく見るなぁと思ったら、同じ著者の「紫式部日記」から西暦1008年には源氏物語が宮中で読まれていたことが判明するということで、そこから数えて1000年の記念の年なのだそうです。
その影響でか、源氏物語関連書籍も多数出版されています。その数、週刊新刊全点案内掲載分のみでも、90件近く(ちなみに去年は1年で55件)。
来週の週刊新刊全点案内では、こんな変り種もご紹介できる予定です。
アーサー・ウェイリーの翻訳した源氏物語を、更に日本語に翻訳するという贅沢な試みです。
横浜美術館では展覧会も開催されています。
特別展 『源氏物語の1000年 -あこがれの王朝ロマン-』